ぼうけんのしょ
またしても気まぐれに書いてしまった。
楽しんでいただければ幸いですね。
俺が書いた小説1話の文字数最大かな。
「や、やったぞ!勇者召喚にっ!成功したぞ!」
オォォォォォォォォォォっ!
時を遡るよ、数年間。あ、嘘です。わりとちょっとまえです。
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「今日もダルかったなぁ~」
「それなぁ~、特に英語~。」
「あのクソハゲ、めっちゃいい笑顔で授業しやがって。内容をこちとら理解できてねぇよ!」
「あいつ、死なねぇかな~」
「あ゛~、あいつまじうぜぇ。」
と聞こえたり、
「○○君かっこいいよねぇ~。」
「わかる~。」
「え~、でも、△△君の方がかっこよくない?」
「うそ~。」
と聞こえてきたりするなか、教室でのんびりと飯を食べながら俺はゲームに専念していた。
いつも通りのゲーム仲間とプレイ。
「おい、ちょっ、おまっ!ちゃんとヘイトとれっ!」
「あ、わりぃ、眠くて雑になってたわ。」
「お前さっきの授業で寝てただろうがっ!」
「…紅蓮、うるさい。読書の邪魔。」
「お前もお前でサボってんじゃねぇっ!何でゲームやりながら本読んでんのぉぉぉっ!?」
「紅蓮、お前カルシウム足りてねぇんじゃねえの?(嘲)」
「蒼葉、てめぇぇぇぇぇっ!」
うん、紅蓮のやつ、やっぱりからかうと面白いわ。
「おーい、紅蓮、よそ見してるからダメ食らってるぞー。」
「うおっと、あぶねっ!」
「…これだからツッコミ王…間違えた、紅蓮は…。」
「うぉいっ!今なんていった、銀杏っ!」
「…ヒール。」
「サンキューっ!」
実際そこまで叫んでいるわけじゃないがわりと紅蓮は大きい声で話して?いる。
俺こと、冬越 蒼真はタンクを担当。
クラス内でツッコミ王の異名を持つ夏井 紅蓮はアタッカー。
なぜツッコミ王かって?ツッコミの切れとスピードがクラス1だからさ!
寡黙なこいつは秋葉 銀杏。ヒーラー担当。
さっきは銀杏と俺がサボっていたため紅蓮のみが戦っているに等しかった。
ゲーム内の名前?俺はアオで紅蓮はレッド、そして、銀杏はコウだ。
まあ、流石に紅蓮が可愛そうだったので加勢しなんとか終わらせた。
そうして、ゲームを終わり休み時間が終わったとたん、異変は起こった。
突然外が真っ暗になり、足元に魔方陣らしきものが浮かび上がったのだ!
「お、おい?なんだこれはっ!?」
「きゃぁーっ!」
「ど、ドアも開かねえぞっ!」
これらの言葉を聞いただけで俺達三人は思った。
“異世界召喚きたこれっ!”
その瞬間、目の前が真っ白に染まり…。
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現在、王さまらしき人(つまりは誘拐の主犯)の前にクラス全員連れていかれていた。
「ようこそ、勇者達よ。此度の勇者召喚に応じてくれ有り難く思う。」
応じてません。誘拐です。
「余はアルツェア王国、国王アルツェア=レイヴ=クリムゾン31世だ。」
余で、さらにクリムゾンと。
「此度の召喚の理由は…」
かいつまんで話ちまうと、
・魔族やべー、勝てねぇっちゃ。
・魔王がいるだってー?
・なら対抗して勇者よぼーや。
・召喚!
って訳だ。え?雑?黙らっしゃい。
ほんとは姫が出てきて泣きながら説明したけど、俺はわかる。あれはうそ泣きだと。そして、大体説明に穴しかない。まず、なんで魔族と争っているかということだ。さらに思うのは、この国以外の説明がなかったことだ。話し忘れた?アホか、そんなんだったら余計信用できんわ。他に国がなかったとしたらどうしてないかくらいの説明くらいあってもいいだろう。
ん?考察よりもさっきの二人が気になるだぁ?
銀杏は聞いてるふりして持ってこれたのか小説読んでるし、紅蓮に至っては爆睡してやがる。
…後から俺に全部聞く気だな…。
まあ、いい。どうせいつものことだ。俺は興味のない話以外は聞いているが、紅蓮は疲れたら寝る。
銀杏は基本自由だ。聞いてるときは聞いている。小説を読んでいても聞いている。
「…以上、我が娘のいった通りで、あるからにして魔王討伐を頼む。この通りだ…。」
「こ、国王様…っ!」
うーん、魔王を倒したいのは本気らしいな。もしかしたら、黒いのは姫かもしれない。
恐らく、召喚の提案者は姫だろう。
ま、どうでもいっかw
俺は俺で楽しむだけだ。
「では、まず、天職を見させてもらおう。」
「あの、すいません、どのように見るかわからないのですが。」
おおっと、ここで初登場キャラ、天之川 輝人の登場だ!実を言うとさっきからクラスを仕切ってたけど面倒だったから省略した(笑)
「うむ、そうであったな、ステータスオープン、と言えば、開くことができるぞ。」
と聞いたとたんに思った。言わずにでも開けるんじゃないかな?と。
どうやら銀杏も聞いていたようだ。
そして、念じてみた。ステータスオープンと。
…開かない。銀杏をみる。同じくこちらを見た。
同じことをしたみたいだ。
「ステータスオープン!」
どうやら輝人が開いたみたいだ。
ならばと言うことで俺達も開いた。
「…「ステータスオープン。」」
冬越 蒼真
天職:異世界放浪者・守護Lv1
スキル「盾術Lv1」「挑発Lv1」
秋葉 銀杏
天職:異世界放浪者・聖者Lv1
スキル「回復魔法Lv1」「支援魔法Lv1」
おぉ。ゲームの時と同じだ。これはやりやすいだろ。動けるかは別としてイメージはしやすい。
あ、爆睡してやがった紅蓮はっと…
「なあ、蒼真、今どういう状況?」
「とりあえず、自分が一番かっこいいって思う格好をしながらステータスオープンって叫んでみろ。そうすれば、すべてが解決される。」
「本当か?」
「…本当だ。さっき僕もやった。」
「え?まじで?なんで俺目が覚めなかったんだ?」
「バカだからぁっ!」
「ぶち殺すぞ蒼葉ぁっ!」
「…恥ずかしかった。まあ、お前も同じ目に遭え。」
「まじか…。」
俺の嘘に銀杏が乗ってくれたため、恐らく、紅蓮は騙されたはずだ。
ということはだ。これからやつは…
「ステェェェェェタスっ!オープンンンンっ!」
なんと、拳を上につきだし叫んだではありませんか(嘲)
「ゆ、勇者様、どうなさいました?別に叫ばなくてもよいのですよ?と、いうか、呟く程度で十分です。」
「へ?」
「あ、紅蓮、あれ真っ赤な大嘘だから。」
「…すまん、面白そうだったからつい。」
「オイィィィィィィィィィっ!」
やべぇ、超面白い。銀杏も笑いを堪えて…あ、吹いた。
「お前らぶっとばすぞっ!?」
「あ、とりあえず、ステータス見せろや。」
「ちっ!お前のも見せろよ?」
「あぁ。」
夏井 紅蓮
天職:異世界放浪者・戦鬼Lv1
スキル「縮地Lv1」「武術Lv1」
しかし、この異世界放浪者ってなんだろうな。
あ、自分のステータスボードつついてたらなんか出てきた。
異世界放浪者・守護
異世界より誘われし者。この者は縛られることなく異世界を歩むことができるだろう。
また、守ることに関して特化している。
ふむ。
つまり隷属されることはないと。
恐らく、他の異世界放浪者・~も同じだろう。
「おぉっ!」
ん?何が起こった?
「そなたが勇者であったか!」
おお!輝人か!ぴったりじゃん!(笑)
どれどれ。
天之川 輝人
天職:勇者Lv1
スキル「剣術Lv1」「光魔法Lv1」「経験値取得量増加Lv1」「勇者Lv1」
勇者ってスキルでもあるのかw
「す、すげぇっ!」
「輝人君、勇者なの!?」
「かっこいい!」
どこが?(爆)
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「さて、次へ案内しよう。それぞれ武器がなくては戦えんからな。…騎士団長、例の場所へ勇者様方を。」
「かしこまりました。」
うん、俺はふざけた装備でも選ぼう。どんなのがあるかなぁ。
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「着きました、ここは宝物庫…正しくは過去の勇者様が装備していた武器や防具、そして、名工達が打ったと言われている数々の品物がしまわれている場所です。この中から一つずつ選んでください。」
「わかりました。」
おー、流石、勇者様(笑)。色々受け答えしてくれる。
「あ、勇者様はこちらへ…」
「へ?」
かっこつかねー(爆)
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うーん、ありふれた武器ばっかりだなぁ。
他のやつは…
「おぉっ!この剣かっこよくね?」
「いやいや、そんな剣よりこの斧とか絶対強いって。」
「あ"?絶対こっちの方が強いね!」
「あ"?やんのかてめぇ?」
「上等だてめぇ!」
と殴り合いに発展しそうになっているやつとか。
「ねぇねぇ?この首飾りかわいくない?」
「わー、ほんとだ!これもかわいくない?」
「ほんとだ!どれにしようか迷っちゃう~。」
みたいにキャフフウフフしているやつがいた。
さて、俺のゲーム仲間共はっと。
「なぁ、銀杏、この大剣辺りよくないか?これぐらいなら一応持てるし。」
「…そうだな。後はこの斧とかどうだろうか…。あと、使えればあの双剣とかどうだ…?」
「いや、俺も最初はあれがいいかな?って思ったんだが実際使えるかわかんねぇだろ?」
「…確かに。」
「だったら簡単な扱いができる武器の方がいい。まあ、試し切り的なのができないか聞いてみるけどな。」
「…その手があったか…!」
「銀杏、お前、たまに抜けてるよな。」
「…うるさい。」
「で、どんな装備をお前は選んだんだ?」
「…僕はこの槍だ。ヒーラー職っていっても誰も攻撃をしちゃいけないとは言っていない。魔導書とか杖みたいなのでもいいんだけどな。」
「ま、いいんじゃね?杖は見てねぇけど、さっき本は見たぜ。」
「…なら見てくるか。」
「なら案内するわ。」
「…頼む。」
「おう。」
あいつら絶対俺のこと忘れてやがる。ホモっていう噂を流してやろうか…?いや、報復がぜったいくるからやめとこう。
さぁて、面白い武器ねぇかな~。
お、大鎌とかあるじゃん。
刀とかはロマンだけど、あるあるで面白味はないんだよなぁ。
装備するなら、大鎌か?いや、もっと面白いのないかなぁ。
そんな感じで見ていたとき、俺は部屋の端にあるものを見つけた。
そう、ひのきのぼうだ。
某世界的有名RPGド○クエの初期に出てくるあのひのきのぼうだ。
え?こんなの勇者装備してたの?大丈夫?絶対おかしいよね?
「どうかされました?」
「おゎっ!」
いつの間に騎士団長さんが後ろにいた。
「貴方以外は試し切りのようなのも含めて決まったようなのですよ。しかし、貴方がいないと聞いたので見に来たのですがどうなさいました?」
「あ、いつの間に静かになったと思ったらそういうことか。」
「とりあえず、決めてしまいましょうか。」
「あの、この木の棒はなんなんでしょう?」
「あれ?おかしいですね?全部把握していたのですが、そのようなものはなかったはずです。どこから紛れ込んだのでしょう…?」
どうやら、紛れ込んだものみたいだ。
「一覧にもありませんし、処分しておきますか…。」
ここで俺は思った。ひのきのぼう装備って面白くねぇか?と。
「すまん、やっぱり、そのひのk…木の棒にする。」
「へ?もっといい武器がたくさんありますよ!?」
「これでいい。いや、これがいいんだ!」
「は、はぁ。そ、それでは行きましょうか。」
騎士団長さんが若干引き気味になり、宝物庫を出ていこうとしたため、ひのきのぼうを持ち着いていこうとした。
その瞬間、それは起こった。
『ようやく、僕をつかむ者が来たか。』
「ふぁっ!」
「えーっと…どうなさいました?」
「い、いや、なんでもないよ。あと、俺のことは蒼真と呼んでくれ。勇者以外の名前の呼び方がわからんだろう?」
「わかりました、蒼真さま。」
「敬語は止めてくれ。絶対あんたの方が身分が高い。」
「そんなわけには…。」
「いいよ、勇者だけに使っとけ。同じ人間だろう?俺は差別しねー
それが例え王様でも。。」
「いや、いくらなんでもそれは…。しかし、ならば、お言葉に甘えさせてもらう。」
「ああ。」
「とりあえず、着いてきてもらおう。」
「わかった。」
さっきの男か女か分かりにくい謎の声はこの騎士団長殿のは聞こえていなかったらしい。ならばいったい誰だ?
『おい、聞こえてるか新たな主殿。』
まじで、どっから話しかけてやがる…!
『む、考えてみれば僕の場所言ってなかったな。僕はここだ。主殿が握っている木の棒だ!』
「はぁぁぁぁっっ!?」
「さっきから、ソーマ。どうしたんだ?叫んだりして。」
「いやいや、なんもないっすよー。まじで。」
「まあ、いい。とりあえず、食をとれ。他の者たちはもう食事についてるぞ。」
「なん…だと…!」
あいつらおいていった上に先に飯食っているだと?万死に値する!
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「で?なんでひのk…木の棒がしゃべれんだよ?」
『それは僕が木の棒なんかじゃないからだよ。』
「いや、お前どうみたってひのk…木の棒じゃん。」
『今の見た目はね!僕の名前はクラウソラス!昔、聖剣と呼ばれていた剣さ!』
「は?」
俺は変なものを拾ったらしい。それもとっておきの。聖剣なんてほざくひのきのぼうだ。聖剣と言えば輝人が持ってたな。一目見たら聖剣ってわかるやつ。たしか名前はエクスカリバー。普通に聖剣だな。うん。
『いや、嘘じゃないよ!こうして話せることが証拠さ!』
「いや、おかしいだろ。それだとただ話せるだけの剣じゃねぇか。いや、そもそも剣じゃねぇだろ!」
『ひどいっ!なら僕の能力を教えるから使ってごらんよ!僕の能力は…』
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はっきりいって俺の能力とぴったりだった。というか過剰。
能力は、結界。
そう。結界だったのだ。
俺の魔力がある限り結界が張れると言うものだった。
魔力をなぜ使えるかって?妄想力の到達点、厨二力のお陰さw
あ、嘘です。石投げないでw
単純にクラウから聞いた。クラウってのはクラウソラスのことね。長いからそう呼ばせてもらうことにした。
そして、クラウは、切れる。
よく切れるのだ。ひのきのぼうなのに。
それをいったら
『僕は聖剣だからね!』
って胸張っていってた。張る胸ないけど。ひのきのぼうだけど。
とりあえず、異世界を生きるために必要な相棒が手に入った。ひのきのぼうだけに。
魔王退治?んなもん勇者がやれ!
俺は俺のやりたいことをやってやる!
さぁ、冒険の始まりだ!
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このときから、俺は色んな出会いや別れを繰り返しながら、魔王にあったり、獣王にあったり、世界を壊そうとする世界神と戦ったりと笑いあり、笑いあり、笑いありの冒険…あれ?笑ってしかいねぇわwをしていくわけだが、この話はまた別の機会で話そう。
続編バージョンで出すなら、名字に春の入ったキャラを出したいですね。女キャラがいいだろうな。ご覧いただき感謝いたします。