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第2話「その名はアルビオン」

アルビオン機動!

ユウマはこの危機を乗り越えるだろうか!?

外では各地戦闘を行っている。

その中、ある格納庫は謎の機体が立ち上がった。

「この機体はいったい?」

ユウマはコックピット全体のモニターに映っていた景色を見渡す。

「アナタは後ろに下がっていて」

女性は左右の操縦スロットルは前へと押す。すると機体は前へ進み始めた。

それを格納庫の外から見ていたカレンは無線機を使った。

「ショウさん。私の機体を持ってきて下さい。プラン変更です。」

カレンは無線機をしまう。

(なぜ彼は私の名を知っていたの?)

カレンはその場から去った。



青いスティングは次々とジャハナを撃退する。

「こいつは切りがないな。敵も本格的に攻めてくるし、困ったものだ。」

パイロットの青年は周囲を見渡した。

『エレン隊長、17番格納庫に未確認機を確認しました。』

近くにいた別のスティングに乗っていたパイロットは呼んだ。エレンと呼ばれた人はその格納庫にいた機体をみる。

「あの機体はたしか…、!」

エレンはその機体に向かってくる一機のジャハナを確認する。

「サカシタ、あの機体を援護する。付いて来い!」

『りょ、了解!』

二機のスティングはそのジャハナを追う。

「あの新型は私がやらないと…っ!」

謎の機体に向かったジャハナはカレンが乗っていた。しかし後ろから先程のスティングからビームライフルの攻撃がやってくる。だがカレンはそれ意図も簡単に避けて進む。

「あのジャハナやるな。」

「ここは自分が行きます!」

「待て、サカシタ!」

だがサカシタは聞かずライフルから光の(ビームソード)を持ち構えて突っ込んだ。

「そんな単純な攻撃」

カレンの機体は振り返ると同時にビームソードを持ってた手を払い、反対の手にはアーマードナイフを持ちそのまま相手のスティングの胸部を突き刺す。

「っ!そ、そんな…"シード"の俺が"シルペ"如きに…!」

サカシタのスティングは大爆発が起こった。

カレンのジャハナは再び襲いかかる。

「来るっ!」

ユウマ達の機体は後ろに後退する

しかし後ろにももう一機のジャハナが立ちふさがる。

「アレが例の新型だね!」

「リリィ?」

「ゴメンねカレン!コイツはアタいが倒すから!」

リリィのジャハナも迫ってはアーマードナイフを持ち構えている。

「後ろ、やられますよ!」

「黙ってて!」

女性は真ん中下のボタンを押して右スロットルを引いて左足フットペダルを踏むと、機体は後ろに進んだまま飛び上がり、リリィのジャハナの頭上を飛び越える

「ウソっ!」

ジャハナの後ろに着地した機体の塗装が灰色から白色がベースで肩や胸部に青のラインの塗装へと変化した。

「何だよアレ!超格好いいじゃん!」

アーマードナイフからアサルトライフルに変え撃ち続けるが機体には傷一つ付いたようには見えなかった。

「す…凄い」

「"アンチコート装甲"塗装の変化によって機体全体に防弾強度が増し、実弾が通じなくなる。」

するとリリィのジャハナはライフルを捨てて再びナイフを持った。

「だったらコッチ(近接技)ならどうよ!」

リリィはショルダーアタックを仕掛けるがユウマの機体は何も仕掛けることもなく食らい倒れてしまう。

「くっ!!」

その衝撃で女性は撃たれた腕の痛みを必死に押さえる。

(飛び上がった衝撃に、さっきの動きの重さ…幾ら腕の痛みを押さえて動かしてもジャハナより遅い、まさか!)

「これでお仕舞い!」

振り上げるリリィ機のナイフが振り下ろす間にユウマは左スロットルを前に押した。

すると機体の左腕は振り下ろすリリィ機の腕を掴む。そして右足フットペダルを踏み、機体は立ち上がり相手を押し倒した。

「何!?急に動きが?」

「あなた一体?」

「変わって下さい。ここは俺が!」

「そんなこと言われても」

「良いから早く!」

そう言われると女性は席を離れ隣にへばり、ユウマは座ると膝元にパソコンのキーボードが開かれ、ユウマはそれに打ち込み始める。すると幾つものモニターが映し出され、それを目で追って読んだ。

「無茶過ぎます!コレだけの大量のOSで機体を動かそうだなんて!?」

「仕方ありません!まだ開発の最終段階前なんだから!」

リリィ機が立ち上がるとユウマの機体は下がり出す。

「コイツやりやがって!只じゃ済ませないぞ!」

ユウマはエレンの機体に音声通信を繋げた。

「そちらのパイロットさん聞こえますか?」

その声はキッチリ、エレンに届いていた。

「子供の声?なぜ一体」

「済みませんが少しの間、時間を稼いでくれませんか?」

ユウマは打ち続けながら言う。

「何だか解らんけど了解した。少しだけだぞ!」

そしてエレンは二機のジャハナに射撃攻撃で距離を無理矢理離れさせた。

「何するつもりなの?」

「今からOSを書き換えします。」

「それは無理よ!軍の機密だし、それにこのOSだって作り上げるのに一週間以上掛かったのよ!それを今すぐにだなんて」

しかしユウマは聞きもせずにひたすら打ち続ける。

「制御モジュールを直結し、ネットワークを再構築!パワーバランスメーター更新。フィードバック制御再起動し、伝達関数!システムオンライン!ブートストラップ起動!これなら!」

ユウマはキーボードを下げて再びスロットルを握りしめた。

「早い…」(たった五分で機体のOSを!?この子一体?)

白い機体はリリィのジャハナに向かって飛び出す。

「後方に機影?まさか!」

リリィの機体が振り向いたときには握り締めていた白い機体の拳はジャハナの頭部を捉え、叩きつけた。

「何っ?今の動き、今までと全く違う!」

リリィは体勢を立て直し、アサルトライフルで発砲する

機体(コイツ)に武器は?

頭部バルカンにビームナイフ…て、コレだけか!?」

左右の腰からナイフの柄を取り出し、小さな光の短刀が形成された。

機体はライフルの攻撃を左右に移動しながらリリィのジャハナに近づき、右手ナイフはジャハナの首を刺し、左手ナイフは右腕の付け根へと突き刺した。

「パワージェネレーター低下?そんな!」

「リリィ!機体が保たない。脱出して!」

「もう!次は勝つんだから!」

リリィは脱出レバーを引くと、機体の背部から脱出ポットが射出し、カレン機がそれを受け止める。

「こちらカレン機、撤退します。三番隊援護を要請します!」

カレンは通信を行うが全く返事が来なかった。

「三番隊返事して!」

再び呼び掛けるが、その時レーダーに幾つもの熱源を感知した。

「この熱量はミサイル?でもこの数は!」

カレンは上空からやってくるミサイルを後退しながら狙撃する。

『カレン無事か?』

別令で離れたショウから映像通信がやってきた。

「ショウさん?どうしたのですか!?」

『済まないが新鋭鑑の件だが…失敗した。』

「と言うことは!」

カレンはミサイルがやってきた方を見る。


そこからやってきたのは全長400メートルも超える大型の空中戦艦だった。

「アレは…」

ユウマもその戦艦を見る。

「連合軍が開発した新型強襲機動艦"アークペガサス"

なんとか無事だったのね。」


アークペガサスのブリッジでは僅かな人員で持ち場に就いていた。

「敵ジャハナ数6です」

オペレーターをしていた軍人が艦長席に座っていた女性に言う。

「ミサイル一番から三番発射。これ以上奴らの赦すな!」

アークペガサスの左舷から再びミサイルを放つ。ミサイルは後退していくジャハナを次々に撃破していく。


『カレン撤退するぞ、輸送機との連絡が取れた。一度合流してから指定ポイントに向かう。』

「くっ…イエス、リーダー」

カレンはミサイルの攻撃を避けて、戦域から撤退した。


「敵は逃げたのか?」

ユウマは周囲のモニターで確認する。

「どうやらそうみたいね。」

女性はそう言うとユウマに拳銃を向ける。

「えっと…コレはどう言うことですか?」

「助けてくれたことには感謝します。

ですが、部外者で民間人の学生が軍の機密である新型モビルナイト”アルビオン“の操作にOSの書き換えは立派な重罪です。申し訳ないですがアナタの身柄を"拘束"します。」

「俺は今後どうなりますか?民間人が軍の機体を使用したから"死刑"ですか?」

「それは今後決めます。取りあえずこの機体をあの(アークペガサス)まで送って下さい。」

女性は丁度真上で待機しているアークペガサスを見る。

(ゴメンなシズカ、お前の飯は暫く食えないよ…)




戦域から離脱して街中へと移動しているカレン機にショウ機だった。

リリィをコックピットの席の隣に座らせていた。

「もうっ!あの白い新型今度こそ倒すんだから!

そうしないとアタイのイライラが治まらないよ!」

リリィの言葉にカレンは聞かずに周囲を警戒していた。

『カレン、例の新型の性能はどうだった?』

ショウは通信を開いた。

「言葉にするには難しいですが、あの機体は徐々に機動が良くなっていました。

……っ!」

「どうしたのカレン?」

リリィはカレンが見ていたモニターを見ると、そこには四人の連合軍の軍人が一人の少女に銃を向けて追いかけていた。

「リリィ席替わって」

カレンはコックピットのハッチを開けて飛び出した。

「ちょっとカレン!?」


軍人に追われていたのはユウマの妹、シズカだった。

軍人がシードの力でシズカの行き先を止めようとする光の壁を作るがシズカが触れると壁は軽々と砕かれた。

「シルペめ!必ず仕留める」

一人の軍人がシズカに銃口を向け、引き金を引くがその瞬間軍人は頭を撃たれて倒れた。

撃ったのはシズカの行き先に立っていたカレンだった。

「早くこっちに!」

シズカはカレンの近くにある廃車に隠れた。

「心配しないで私はアナタの味方だから、此処で大人しく待ってて」

「は……はい」

カレンは弾を補充すると直ぐ様三人に向かって走り出す。

「フッ!たった一人で来やがって、容赦するな撃て!」

三人の軍人はカレンに向かって銃撃するがカレンは意図も簡単のように避けては銃を発砲する。

「殺す覚悟もない癖に」

先ずカレンは一人目を打ち倒す。

「広がれ!挟み込む」

「考えが遅い」

カレンは直ぐに二人目を打ち倒す。続けて最後の一人に撃ち続けるが、シードの光の壁で護られた。

「ここは退くしかない!」

軍人は後ろ後ろに下がり始めるがカレンは追いかける。

「来るなっ!」

カレンは光の壁に触れると壁は砕け散り、軍人の頭部に向けて銃を構える。

「ラストよ」

カレンはそのまま引き金を引いた。最後の軍人も呆気なく倒れた。

カレンはシズカのもとへ戻る。

「大丈夫、怪我はない?」

「は、はい…大丈夫です。助けてくれて、あ…ありがとうございます。」

「礼には及ばないわ。"仲間"を助けるのは当たり前だから」

「仲間…?」

「そう。コレから一緒に戦う仲間よ」

カレンはシズカに手を差し伸べる。

「でも、私は…」

「どちらかにするかは、貴女が決めなさい。

一緒に来るか?それとも此処で別の奴らに殺されるか?」

シズカは先程の軍人を見る。また同じ恐怖が襲ってくるとばかり考え込んでしまう。

(お兄さんはきっと無事に避難できていると思う。兄さんは私と違って"シード"だから)

シズカは拳を強く握り締める

「行きます。私も貴女達の所へ行かせて下さい!」

するとカレンの後ろに先程乗っていたジャハナとショウのジャハナもやってきた。

『カレンやっと見つけたて、その子だれ?』

リリィがスピーカーで話しかける。

「早く合流ポイントに行くぞ。"新たな仲間"も一緒に!」

(兄さん…サヨナラです。

もう二度と会うことは無いでしょう)


それぞれ別れてしまった兄妹。その別れは偶然か?それとも必然か?

そしてユウマに生きる選択肢が選ばされる。



次回第3話「飛翔、アークペガサス!」


サクヤ「アークペガサス発進!!」


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