【第22話 え?あの異世界へ行けるの?】
天空水城のポータルルームは、異世界の扉が次々と開く冒険の玄関口となっていた。
リシアはポータルの前に立ち、目を輝かせながらスクリーンを見つめていた。
「……え? あの異世界へ行けるの?
前世で読んだ小説みたいな……スライムがいっぱいの世界!?」
エリスが魔王らしい笑みを浮かべてポータルを指差す。
「ふはは! 私の魔王ネットワークで座標を掴んだぞ!
あの有名な異世界——スライムが支配する森と魔物の国だ!
お前の水魔法で、どんな冒険になるか楽しみだな!!」
エリシアが座標をロックオンしながら。
「ご主人様、ポータル安定化完了です。
この世界の生態系はユニーク……連邦の新種研究にぴったりです♡」
アクアティスが水のオーブを浮かべて。
「スライムごときが……だが、面白い。
我の後継者よ、水で遊んでこい」
アーテリアとミレーヌが水のボトルとスライム対策グッズを持って。
「ご主人様、スライムに溶かされないよう水バリア張ります♡」
「水遊びみたいで楽しみです♡」
リシアは興奮を抑えきれず、ポータルに飛び込んだ。
「……本当に行けちゃうんだ!
あの小説みたいに、冒険しちゃおう!」
——異世界:スライムフォレストリア(仮)。
深い森の中、木々が密集し、空気は湿り気を帯びている。
地面は柔らかく、ぷよぷよしたスライムがあちこちで跳ね回る。
遠くに、魔物の集落のようなものが見え、住民(?)たちが好奇心を持って近づいてくる。
一匹の大きなスライムが、ぷるぷる震えながら声を発した(テレパシー?)。
『異邦人か……? この森のスライムたちが暴走して、村を脅かしている……
伝説の水の調停者が現れると……』
リシアはスライムを指差して目を丸くする。
「……かわいい! スライムだ!
小説で見た通り……ぷにぷに!」
彼女は手を伸ばし、軽く触ってみる。
ぷにっ。
「……ふふ、楽しい!
でも、暴走してるの? じゃあ、水で落ち着かせちゃおう」
リシアは両手を広げ、
森全体に向かって魔力を放つ。
「水よ、優しく包め。
そして、スライムたちを落ち着かせて……」
シュワシュワ……ザァァァァ!!!
優しい水の霧が森を覆い、
暴走スライムたちが水に溶け込むように落ち着く。
スライムたちはぷるぷる輝き、
まるで友達のようにリシアの周りに集まる。
数分後、森は平和な水辺の楽園に変わり、
スライムたちがリシアに感謝のテレパシーを送る。
『ありがとう……! 水の友達だ!!』
『村を救った!!』
『救世主様!!』
エリスが大笑い。
「ふははは! 水でスライムをフレンドシップとは!
お前の水魔法、平和すぎるな!!」
リシアはスライムを抱き上げながら笑顔で。
「……よかった!
スライムかわいい……連れて帰っちゃおうかな」
エリシアがメモを取って。
「この世界も同盟国に♡
スライム資源の取引、始めましょう」
大きなスライムがテレパシーで。
『救世主様、ぜひこの森をあなたの連邦に!
スライムみんなで協力するよ!』
リシアはスライムを撫でながら。
「……うん、友達だね。
また遊びに来るよ!」
ポータルで帰還し、
リシアの異世界冒険は、
憧れの世界で大成功を収めた。
もちろん、本人は
「次はどの小説の世界に行ってみようかな……」と、
さらにワクワクし始めていた。
第22話 終わり。
【次回予告】
憧れの異世界から帰還したリシア。
今度は剣と魔法のファンタジー世界へ!?
「ドラゴン退治? 水で冷やせばいいよね?」
第23話『ファンタジー異世界、水レーザーでドラゴン冷やす』




