【第14話 闇組織、湖を干上がらせようとして失敗する】
天空水城の夜は、星空が水面に映る美しいものだった。
しかし、その静けさを破るように、塔の警報が鳴り響いた。
『緊急警報。
大陸地下から闇組織『ドライ・シャドウ』接近中。
総勢一万。
目的:湖の水源干上がらせ、アクアリシア連邦崩壊。
武装:蒸発魔法装置多数。
推奨:全滅モード♡』
リシアはベッドから起き上がり、眠い目をこすった。
「……また? 今度は闇組織?
みんなで守ろう……めんどくさいけど」
エリシアが即座に立ち上がり、
アーテリア、ミレーヌ、アクアティスが集まる。
「ご主人様、奴らは水を蒸発させる専門の暗殺集団です。
私が先陣を切ります♡」
アクアティスが水の体を震わせて。
「我の神域を荒らす愚か者ども。
崇めぬなら、沈めよ!」
湖畔に、黒い影の軍勢が現れた。
リーダーらしき男が、巨大な蒸発装置を構え、叫ぶ。
「この湖の水、すべて我らが吸い尽くす!
闇の力で、世界を干上がらせるのだ!!」
装置が起動。
湖の水がじわじわと蒸発し始め、
霧のように空へ吸い上げられる。
領民たちが慌てる。
「水が……減ってる!!」
「聖女様、助けてぇ!!」
リシアはバルコニーから下を覗き、軽く手を振った。
「うーん、干上がらせないでよ。
温泉の水源、困るし」
彼女の言葉に、水の流れが逆転。
蒸発装置から、水が逆流し始める。
「な、何だ!? 装置が壊れた!?」
「水が……増えてる!!」
エリシアが笑いながら追加。
「ご主人様の力で、装置内の水を圧縮。
今、爆発しますよ♡」
ドカーン!!
装置が一斉に爆発。
闇組織の兵士たちは水しぶきに吹き飛ばされ、
湖に落ちてびしょ濡れ。
リーダーは転がりながら。
「ぐわぁ! この水……止まらん!!」
アクアティスが追撃の水柱を放ち、
アーテリアとミレーヌが水の檻で囲む。
わずか五分で、一万の軍勢は全滅(溺没)。
塔の声が満足げに。
『敵排除完了。
生存率0%……ではなく、捕虜モードで生け捕りです♡
ご主人様、お疲れ様です』
リシアは欠伸をしてベッドに戻り、
「……よかった。
明日からまたのんびり」
エリシアが目を輝かせて。
「これで闇組織も壊滅。
ご主人様、世界征服まであと少し♡」
「だから征服って……」
アクアリシア連邦は、また一つ強くなった。
第14話 終わり。
【次回予告】
闇組織撃破のニュースで、大陸が平和に!?
でも、リシアの力が注目され、異世界からの召喚者が現れる。
「あなたを私の世界に連れて帰る!」
リシア「え、めんどくさい……帰って」
第15話『異世界召喚者「一緒に冒険しよう!」って言い出した』




