【プロットタイプ】人が死ぬ時
注意事項1
起承転結はありません。
短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。
上手い回答が出来ない人間なので、感想欄閉じてます。
これは読者様の問題ではなく、私の問題。
詳しく知りたい方は代表作の『作品と作者の注意点』に書いてあります。
注意事項2
人が死ぬ時はいつもそう。
必ず決まって、道連れを伴う。
何時もの様にカタカタとキーボードを叩いていると、横からこんな声が聞こえてきた。
「あの、申し上げにくいのですが、親戚の葬儀がありますので、お休みを戴きたいと」
あぁ……もう……その時期なんだ。この……時期なんだ。
人と言うのは存外容易く命を落とす。ついこの間まで元気だった人が、突然のガンに見舞われて、三ヶ月で命を落とすと言うも、心臓発作で亡くなると言うのは有り得る話である。
そうしてその時期というのは、非常に不思議な事に『重なる』のだ。一人の死を皮切りに、知り合いの知り合い、または身内が命を落とす。
だから、私はその話を聞いた時、物凄く警戒した。また……誰か道ずれにならないかと、誰かを連れて行かないかと。
ある時、道を歩いていると黄揚羽が私の頭上を舞っていた。その数メートル先には黄色の紋白蝶が舞っていた。
春先だから、珍しく無いはずなのだ。春先だから、羽化してもおかしくないのだ。それでも、嫌な予感というのは、中々消えてくれなかった。
公園のベンチで空を仰ぎ、青い空を眺めていると、また蝶が私の顔を横切った。その蝶は遠く離れる事無く私の周りを舞った後、ベンチの手摺に降り立った。
「瑠衣……」
何時もは名前を呼ばても返事をしない瑠衣が、珍しく此方を見た。何かを感じ取ったのか、随分と真剣な目をして此方を見る。
「近々……私を通じた人々が亡くなるよ……」
「……まだ決まった訳じゃないだろ」
死生に関わる話なので、やや端切れが悪い。瑠衣だって、何度か死にかけた事があるから、あまり固定されたく無いのだろう。
けれども前もそうだった。上司のご尊父や、後輩のご祖母が亡くなったときも、頻繁に蝶を見掛けた。黄揚羽や紋白が多かった。そうしてその一週間後、私の祖父は亡くなった。
これは警告で、預言だった。
「気の所為だと良いんだけどね……」
そうして家に着くと、スマホに母から着信が入った。
――私の従兄弟が亡くなった。
一人が亡くなると、必ず立て続けに亡くなるんです。
絶対に一人だけ亡くなる。なんて事はない。
私の知り合いの知り合いが、必ず数人命を落とす。
そうして、対して見なかった蝶々が、私の周りを飛び回る。
だから警戒します。『亡くなった』という報せを聞くと。
今回もそうだった。
知り合いの知り合いが亡くなって、また知り合いの知り合いが亡くなる。
そうして沢山の蝶を見る。
何時、終わるんだろう。