ネコニーの狐狐狐カレーは美味しい
「オーイ、ご飯できたぞ~」
ネコニーはネコイちゃんの兄だ。
血は繋がってない。
どちらも独立傭兵の家で
ネコイちゃんはシングルファザー
ネコニーはシングルマザーで、
どちらも連れ子だった。
だから、両親は不在…
だけど、全然、寂しくなんてなかった。
なぜなら、ネコイちゃんはネコニーのことが大好きで、
ネコニーはネコイちゃんのことが好き。
互いに一人ぼっちだったから、
感情としては親でもあり、恋人でもあり…
といろんな感情が入り交じっていた。
だからこそ、ネコニーが
カレーに込めるのも、ネコイちゃんの
好きなものをふんだんに入れた料理にした。
「わぁ、カレーだ、ネコニーありがとう!」
「ネコイの笑顔が見られて嬉しいよ」
早速、一口頬張る
「うまい!兄ちゃん、これって、狐狐狐ちゃんの肉使ったでしょ」
「おっよく気づいたな、そうだよ狐狐狐ちゃんは再生するから、残りは地面に埋めて水やりもしてあるんだ」
「ネコニー、命の再利用ってやつだね!大好き!」
ネコイちゃんはネコニーにハグをする
「ネコイ、俺たちは血が繋がってないけど、愛し合うことはできるんだ、だから、これからもネコイの喜ぶことをしてやりたい、もちろん、ネコイが兄ちゃんを食べたい時は喜んで肉にだってなってやる」
「お兄ちゃん…大丈夫!食べる時は狐狐狐ちゃんの肉って決めてるから」
ネコイちゃんは笑顔で応える。
その天真爛漫な微笑みに兄は癒される。
「守りたいその猫耳…」
「ネコニー」
寂しい時を過ごした2人の絆は
狐狐狐ちゃんの肉が入ったカレーを通して
深まっていった。