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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第一部

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081 僕らの国を作ろう

 二百人衆を除いたみんなにスパ棟ホールに集まってもらってこれからの方向について意見を聞く。

 「僕たちはこの国の異分子だから、力を持つに従って、色々な軋轢が生まれると思う。それを避けるにはこの国を出て受け入れてくれるところを探し彷徨うか、僕たちだけで建国するかだと思うがどう?アカとエスポーサは建国がいいんじゃないのという意見だけど」


 「確かにシン様、アカ様、ブランコさん、エスポーサさん、ドラちゃん、ドラニちゃんだけなら、はっきりと世界が違うことがわかるので危なくて怖くてとてもではないが手は出せないだろう。しかし、私やマリア、オリメ、アヤメ、二百人衆のいわゆる人が加わると、自分たちのレベルと同じと思い込み、邪魔だと排除したくなるか、力を手に入れようとするだろう」

 ステファニーさんもよくわかっているね。


 「もう亡国や流浪の民はごめんだから、何があっても国土を保ち、民の安寧を守れるような堅固な国を作って欲しい」

 マリアさんの実感だね。


 「オリメさん、アヤメさんはどう?」

 「私たちは何があってもシン様について行きます」


 「それじゃ作りますか。我々の国」


 『もしもーし。世界樹さん。寝てますか』

 『起きてるわよ。国を作るんでしょ。滅びの草原にしなさい。あそこは住んでいる奴らが気に入らなかったから根こそぎ滅ぼしちゃったのよね。なだらかな起伏があって、住むにはいいわ。地味はいいし、作物は何を作ってもよくできるわ。まったく、あんな良い土地で勝手をして、腹が立ったわね。誰にも使わせる気がなかったから魔物を大量に入れたのよ。今では魔物は勝手に繁殖しているわ。魔物がたくさんいるし天然の要害よ。全部の領有を宣言するといいわ。どうせ誰も侵入できないから安全でいいじゃない』

 『それじゃ使わせてもらう』

 『用のある時だけじゃなくて、時々連絡して来ていいのよ。それにこの頃来てないじゃない』

 『わかった。そのうち行く』

 『ほんとかしらね』

 『またねーー』


 「作る場所は滅びの草原だよ」

 ブランコとドラちゃん、ドラニちゃんは追いかけっこして組んず解れつして遊んでいる。いい子だよ。うん。

 「滅びの草原?魔物が美味しいよ」・「美味しい」・「美味しい」

 なるほど、確かにそうだ。

 会議はまさかのブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんの発言で終了。全員会議に参加したぞ。


 すぐエチゼンヤさん夫妻に相談した。ヨシツナさん夫妻も呼んだ。残念だがそれが良いだろうと賛成してもらった。とりあえずエチゼンヤ支店を出すらしい。そのうち本店になるかもしれないと笑っていた。


 エリザベスさんにはこの国の東にある生国のアングレア王国、イサベルさんには西にある生国のスパーニア王国の国王宛に手紙を書いてもらった。二人とも王女様だから、国王は親だ。建国宣言書に添えて送ろう。誰に持って行ってもらうかな。それはあとでいいか。


 ローコー夫妻とヨシツナ夫妻には糸のように細いシン金属製指輪をして貰った。体が光った。これは、国民または関係者の印で、見えなくする事も可能。収納付き。取り外したら指輪が僕に帰ってくることを説明した。

 エリザベスさんはうっとりと眺めていた。線指輪は細くても輝きはバングルと同じだからね。

 線指輪は、ほかの人には今度会った時に渡す事にした。

 

 それと、シン金属製の品物は国民か関係者の証とみんなに説明しておいた。僕しかシン金属は持っていないからね。それにシン金属製品はみな使用者限定している。シン一家はみんなわかっているけど。


 二百人衆にはステファニーさんとマリアさんから建国の話をしてもらった。亡国の民だった自分たちが、ステファニー王女様とマリア王女様と一緒にシン様の国の国民になれる。自分たちはシン国の国民だ。今度こそ国を守ろうと意気盛んとのことであった。それで国の名前は、神国になってしまったようだ。まあいいか。神国にしよう。

 二百人衆にも一人一人に線指輪をしてやった。


 ステファニーさんにはマリアさんと同じバングルを作った。ステファニーさんにバングルを付ける前に一応言っておこう。

 「これは自分では外せない。外す希望があれば外すけど、以後一緒にいられない。詳しいことはいつか世界樹さんに聞いてね。いい?」

 「世界樹さんはどなたかわかりませんが、やっとマリアと一緒になれた。もちろん付けてください」

 いいそうだ。手首につけた。

 線指輪も含め全部収納付きだ。全員付けた瞬間体が光った。


 みんなにはいつでもここを引き払えるよう準備するように頼んだ。収納が使えるので簡単だろう。

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