498 新大陸に向かって出発する
そろそろステファニーさんとマリアさんの故郷の大陸に行ってみようかな。
こちらもまだまだ行ってないところはたくさんある。砂漠の東の方とかコクサールの先もそうだ。でも関係するところは大体見て回った。あとでいいや。ラシードさんに任せておこう。なにかあれば連絡が来るだろう。
では、大陸編だ。新大陸編としておこう。なんで新かというと冒険に新はつきものだよ。
誰といこうかな。とりあえず、ステファニーさんとマリアさんだな。故郷のあたりはみてもらおう。それにブランコ、エスポーサ、ドラちゃん、ドラニちゃんだな。観察ちゃんは勝手についてくるだろう。ジェナは連れて行かないとうるさいだろうな。チルドレンは今回はなしだ。
あとの人は必要により呼べばいいね。
夕食の時に新大陸に行きたいと言ったら、ステファニーさんとマリアさんが喜んで二人からお礼を言われた。
「それで、行く人だけど、僕とアカ、ジェナ、ステファニーさん、マリアさん、ブランコ、エスポーサ、ドラちゃん、ドラニちゃん、観察ちゃんで行こうと思う。ステファニーさんとマリアさんは故郷を見たら戻ってもらうつもり。あとは必要に応じて来てもらうことにしたいけど」
居残り組にぶつぶつ言われたけど、必ず呼ぶし、時々戻ってくるからと言って宥めて押し切った。ああ大変。
「では明日昼間壮行会ですね」
二百人衆から聞かれた。
「はい、そうです」
とアヤメさん。
「それでは準備しておきます」
「みんなを呼ばなくちゃ」
オリメさんも張り切っている。居残り組はやけになって張り切っている。
そっと行こうと思ったんだけど。行ったり来たりするから壮行会はいらないと思うのだけど、そうもいかないらしい。
翌日朝からみんな忙しい。暇なのは僕だけだ。一応メーメー、モーモー、コッコ。バトルホース、ベーベー。ミツバチさんには話しておいた。環状の森の動物さんにも話しておいた。ところどころ転移して話したから全員に伝わるだろう。
みんなには何かあったら呼ぶんだよ。観察ちゃんがいたら観察ちゃんに、いなければ強く呼べば僕とアカとジェナに伝わると言っておいた。
観察ちゃんは合体が忙しい。次から次へと転移して来て合体している。一体どのくらいいるのだろう。全部合体するわけではないから、相当残っているはずだけど、次々に来るね。
エチゼンヤ本店に行って、塩板を仕入れた。というか、権利が僕が8割なので、預けてあるのを少し引き出したというところか。1000枚収納した。それから商業組合に行って、砂金を仕入れた。馬車1台に積める分くらい。これも自分の口座から引き出した形だ。組合長は汗をかいていた。そんな程度では爪の垢ほどにもなりませんとか言っていた。足りなくなったら取りに来ると言っておいたが、塩板が役をすると思うので、そんなに砂金は使わないと思う。
昼時になった。次々とみんなが泉の広場にやってくる。
僕とアカ、ジェナ、眷属、ジェナの眷属など
マリアさん、ステファニーさん、オリメさん、アヤメさん、ブランコ、エスポーサ、ドラちゃん、ドラニちゃん、お狐さん、ティランママとティランサン、バトルホース、ベーベー、熱帯号、雪原号
二百人衆とその家族
ゴードンさん、ロシータさん、リリアナちゃん、リオンちゃん
三馬鹿と6神父、神父、ハビエル神父、トルネード。以上の家族。きょうちゃん、
フロランスちゃん、花街の女将さん
エチゼンヤ
エチゼンヤローコーさん、エリザベスさん夫妻、セドリック執事長、アンナ侍女長、バントーさん。イツカリ板長
ヨシツナさん、イサベルさん夫妻とローレンツ執事長、ベネディクト侍女長、クレマン料理長
リュディア王国
ジャンヌ先の王妃、サラ侍女、ペネロープ王妃
ハミルトン公爵、ウォーレン執事長、バーサ侍女長、カイル君
スパエチゼンヤにいる、アングレア国の元国王の奥さん、元宰相の奥さん
アレシアス王国
エレーネ女王とクローニン執事長、ナニー侍女長
ヨーセキオアシス
ラシード隊長、アミーナ奥さん、ヒバさん
イヅル国
タロー大君、コトヒメ奥さん、コジローちゃん
鉱山都市ミネリア
ハーマン組合長、ベアグマン隊商隊長、エトクロース執事長、クラーリス副組合長
ずいぶん関係者が増えた。神国が初めての人にはしばらく見学してもらう。希望があればドラちゃんとドラニちゃんに乗って神国一周だ。
みんな湖に行ってボートにのったり、散歩したり、ドラちゃんとドラニちゃんに乗って神国一周してみたりしている。
時間がかかりそうだ。皆さんにはベントーを出した。
3時頃になって皆さん戻ってきた。それでは始めようか。
泉の広場だ。二百人衆がテーブルと料理をセットしてくれる。
バトルホースもベーベーもメーメー、モーモー、コッコ、ミツバチ、小鳥さん、みんな来た。
司会はゴットハルトさんだ。いつの間にか司会はゴットハルトということになったらしい。
「それでは、只今よりシン様がステファニーさんとマリアさんの古里の大陸にお渡りになるということで、その壮行会を開始します。まずはシン様から挨拶をお願いいたします」
「みなさん、こんにちは。私がこの大陸で目覚めてエチゼンヤさんと知り合い、ずいぶん多くの方々と知り合いになり、この神国も建国できました。お礼申し上げます。皆さんは、神国の国民、准国民です。いつでも神国においでください。国民、准国民の差は、今いる国の責任ある地位についている方が准国民となっています。王妃様とかですね。遠慮しているわけで差はそれしかありません。気持ちは国民で結構です。お国で差し支えなければ神国国民と名乗っていただいてももちろん結構です。またここにお呼びすることが出来なかった方も多いです。アレシアス王国の兵隊さんたち、ラシード隊の隊員さんたち、料理人さんたち。それに宰相とか。国王とか。お許し願いましょう」
「この大陸は、砂漠の東方、砂漠の南北などをのぞいて、ざっとですが見て回りました。いまだこの大陸の全てを知ったわけではありませんが、このへんで、ステファニーさんとマリアさんの古里の大陸に行ってみたいと思います。行きっきりではありません。ちょくちょく戻ってきたり、メンバーも入れ替わったりします。みなさんもお呼びするかもしれません。そして私達に用があれば、携帯を持っている方、観察ちゃん、二百人衆、エチゼンヤさんにお申し出願います。最初の大陸行きのメンバーは、アカ、ジェナ、ステファニーさん、マリアさん、ブランコ、エスポーサ、ドラちゃん、ドラニちゃん、観察ちゃんです。ではしばらく留守にしますがよろしくお願いします」
ゴットハルトさんが続ける。
「シン様、アカ様と御眷属様には我々の世界に新風をもたらしてくれ、また有形無形の多くの援助をいただき感謝しています。この御恩は子々孫々まで伝えていく所存です。隣の大陸の土産話を待ちましょう。では、乾杯をローコーさんと思いましたが、長いと言う評判がありますので、エリザベスさん、お願いします」
「ではご指名ですので、不肖このエリザベスが乾杯の音頭を取らさせていただきます。思い返せば」
「長い」
ローコーさんの仕返しだ。笑い声が聞こえる。
鞭を取り出した。
「煩いわね」
みんなどっと笑う。
「では、乾杯!」
「乾杯!」
「ではゆっくりご歓談願います」
二時間ほどみんなと話した。みんなも色々な人と話をしている。全員神国国民だからね。仲良くしてくれると嬉しい。
残る眷属にはよろしく頼むと言っておいた。みんな張り切っていた。
ティランママとティランサンは崖と泉を見回ると張り切っていた。どっちも聖域化してしまったから、もう僕や眷属などしか立ち入れないけどね。見回れば見回るほど聖域化していく。
二百人衆、バトルホース、メーメー、モーモーなどには、赤ちゃんが生まれたら祝福するので必ず連絡を欲しいと言っておいた。仲間はずれじゃ可哀想だからね。
お狐さんにはいつも来てもいいんだよと話しておいた。うんと言って縋り付いてくる。しばらく抱っこしてやったら、ジェナたちと遊びだした。いい子だよ。
二時間ほど懇談した。
さてと出かけようかね。
「それじゃみなさん、これからコシに寄ってから新大陸に向かいます。ドラちゃん」
ドラちゃんが大きくなって、アカ、ジェナ、ステファニーさん、マリアさん、ブランコ、エスポーサ、ドラちゃん、ドラニちゃん、観察ちゃんが乗り込んだ。コシに戻るセドリック執事長、アンナ侍女長、バントーさん。イツカリ板長も一緒だ。
「シン様、また会いましょう」
ゴードンさんが手を振って合図した。
シン様といついつまでの大合唱が始まった。
照れるけど、ちょっとセンチになるね。
ドラちゃんがゆっくり浮き上がり、合唱するみんなの上をぐるりと一回りして、それから神国上空を一回りした。みんな元気でと心に祈り、一路コシへ向かう。あれ、エリザベスさんが乗っている。まあいいか。
ここで一区切りです。長い間お読みいただき、また運営様におかれましては掲載していただき、ありがとうございました。
次は新大陸編となります。
このまま新大陸編を続けるか色々考えたのですが、長くなり管理が大変ですので新たに別に新大陸編を作り投稿しました。
新大陸編は下記です。
目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に 新大陸編
URL
https://ncode.syosetu.com/n7120jm/
何が待っているか、あらすじ、プロットなしのため私にもわかりません。私は素人なのです。申し訳ない。
引き続きよろしくお願いいたします。




