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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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491/499

491 星外飛来生物殲滅作戦参加者後日談 (6) 熱帯号(下)

 「ただいま」

 シン様とアカ様が戻ってくる。

 今日は別々だったブランコ、ドラちゃんとドラニちゃんも見回りから戻って来た。


 「あれ、美味しそうだね。どうしたの?」

 しれっとステファニーおねたんが答える。

 「ジェナとチルドレン。熱帯号と雪原号がとって来てくれたのよ」

 「そうか、偉いな。食後じゃなくて食前か。もっともチルドレンは帰るから今食べないと食べ損なうか。食べたら送っていくんだよ」


 マリアさんがシンにお茶を淹れている。

 「すみません。食べてしまって」

 「いいよ、いいよ。ジェナたちが一生懸命とって来てくれたんだから、なかなか取るのも大変だろう」


 「おとたん、そう。見つけるのが大変で、なかなか見つからない。やっと熱帯号に見つけてもらってとって来た」

 全員にひとつづつ渡したなんて言わないのである。あとでろくなことがない。

 「貴重なものをありがとうね」


 「プリメーロとプリメーラを送ってくるね。ドラおねえたん、フロランスちゃんとリオンちゃんをお願い」

 ジェナが熱帯号と雪原号を連れてプリメーロとプリメーラを送っていく。ドラちゃんがフロランスちゃんとリオンちゃんを転移で送ってすぐ帰って来た。


 ブランコとドラちゃんとドラニちゃんが、じっと待っている。

 ジェナと熱帯号、雪原号が帰って来た。

 三人組がじっと見る。観察ちゃんもいつの間にかブランコの頭の上に乗っている。

 ジェナがソワソワし出した。


 「おとたん、お風呂に入ろう」

 「そうだねえ。でもその前にブランコとドラちゃんとドラニちゃん、観察ちゃんがジェナに何か用があるみたいだよ。話が終わったら早くお風呂においで。先に入っているよ」


 おかたんはニコニコしている。おかたんのニコニコが一番怖い。おとたんはわかっているのかわかっていないのかわからないがわかっているのだろう。

 おとたんはおかたんを抱っこしてお風呂に行ってしまった。おねたんたちも行ってしまった。


 諦めてジェナと熱帯号で果物を二つづつ出して、三人組と観察ちゃんにひとつづつ渡した。

 もういくつも残っていない。今日も貢ぎ物を要求された。言葉では言わないけど、要求された。悪質おねたんである。


 でもお風呂に入ってみんなと遊ぶとそんなことはすっかり忘れてしまった。ジェナは後を引かないのである。


 今日は、熱帯号と雪原号のお風呂デビューだ。

 「洗ってから入るんだよ」

 ジェナが世話している。


 熱帯号と雪原号は大人しくジェナに洗われている。猫程度の大きさだから簡単だ。

 初めてのお風呂の熱帯号と雪原号。洗ってもらって気持ちいいと目を細めている。

 ざっと洗い流されて、ざぶん。暖かい。雪原号も暖かくて気持ちいいのであった。


 おとたんとブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃん、観察ちゃんと遊ぶ。おかたんは今日はおねたんの方に行った。

 みんなでお湯に潜っておいかけっこしたり、お湯をかけあったりして遊ぶ。こんな楽しいことがあったのかと熱帯号と雪原号。


 お湯から出てジェナが熱帯号と雪原号を乾かしてやる。親分が乾かしてくれるので感激の熱帯号と雪原号であった。


 お風呂から出ると夕飯だ

 おねたんたちもお風呂から出て来て、二百人衆が来て夕食の準備をする。


 「殲滅作戦に参加していたから知っていると思うけど、ジェナの眷属の熱帯号と雪原号だよ。時々来るのでよろしく」

 「はい、よろしくお願いします」

 丁寧に言われておたおたする熱帯号と雪原号。


 席について、夕食だ。ジェナがエスポーサに抱っこされて、熱帯号と雪原号が両脇に座って夕食。親分もおねたんに甘えているのか。おねたん怖いと思うのであった。


 スープが出て来た。二百人衆が気を遣ってくれて深皿である。皿で飲んだことのないジェナの眷属。またまたおたおたする。ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんをみて皿からスープを飲み出した。


 旨いと思うジェナの眷属。料理された食事は初めてである。味も初めてであるが美味しいのはわかる。


 しかし、自由に食事していた熱帯号と雪原号である。肩が凝る。気を使う。大変である。何か皿でいくつか出て来たが覚えていない。それらしく食べるのに必死である。

 肉が出て来た。美味そうな匂いが漂ってくる。思わずむしゃぶりついた。口の周りがかかっていたソースでべったりである。


 「もっと綺麗に食べなければだめ」

 ジェナが汚いの飛んでけしながら文句を言う。親分に叱られたと項垂れる熱帯号と雪原号。


 「初めてにしては上手だよ。ゆっくり慣れればいいよ」

 大親分が助けてくれる。


 「しばらくマナーの特訓だわね」

 マリア様に言われてしまった。


 「それと戦闘訓練をしなくてはね。本能だけで戦っていては駄目よ。全体を見て自分の役割を確認し、相手の力を推し量って、適切に行動しなければ駄目よ。そうしなければいつまでたっても言われたとおりにしか動けない下っ端の乗り物よ」

 ジェナを抱っこしながらエスポーサ様がありがたくも恐ろしいことを言う。


 でもこの中ではいつまでたっても下っ端だと思ってしまう熱帯号と雪原号であった。


 泊まっていくかと大親分に言われたが、もう大変気疲れしてしまったので、熱帯号と雪原号は帰らせてもらった。

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