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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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481/499

481 谷底の生き物を殲滅する (1)

 しばらくしたらジェナとチルドレンが飽きてきた。

 「おとたん。運動してくる」

 熱帯号と雪原号に分乗して、ジェナとチルドレンが参戦した。


 向こうの稜線組の谷下から上がってくる生き物にターゲットを絞ったらしい。谷の海側に熱帯号、奥側に雪原号をジェナが転移させた。

 チルドレンは棒を持って乗り物を降りて、乗り物とともに斜面を疾走。棒でスパスパ切り刻んでいる。熱帯号と雪原号も体当りしたり、前足で一撃をくらわせたり、牙を使ったりして生き物を屠っている。


 観察ちゃんのチルドレンの活躍映像をみて宰相が目を剥いて棒の剣だとつぶやいている。面白い。たちまち中央まで進んで、一緒になってこちらに転移してきた。


 「おやつ」

 はいはい、シートを敷いたらすぐ板長がおやつを持ってきてくれた。

 おやつを食べたら小休止らしい。横になって寝てしまった。

 周りを熱帯号と雪原号が取り囲む。安全だろう。汚れ飛んでけしてやる。


 頑張ったねと小さくなった熱帯号をよしよししてやる。雪原号も自分もと言っている。小さくなったらね。一生懸命小さくなろうとしている。あ、小さくなれた。よしよし。お前も頑張った。これからも頼むね。熱帯号と雪原号は尻尾をパタパタ。


 一時間ほどしたら、またジェナたちは運動に行った。今度はこちら側の斜面だ。同じように両側から進軍。真ん中で合流し帰ってきた。今度は頭数がいたから少し時間がかかった。


 「おとたん、おひる。お腹すいた」

 シートの上で待っている。今度は料理長がお昼を持ってきた。


 そうか、昼時だ。谷底以外は取りに来てもらおう。観察ちゃんに連絡してもらうと、交代で次々取りに来る。収納があるから数十人分持って行く。あまり多くても配りにくいからそのくらいがいいか。


 先の王妃、侍女さん、王妃、元国王の奥さん、元宰相の奥さん、コマチさん、ヒバさんが手伝いに行く。公爵の孫、カイル君というんだそうだ。カイル君も手伝いに行った。


 居心地が甚だ悪くなってきて顔を見合わせる宰相、公爵、アングレア王国元国王、元宰相。腰を上げて手伝いに行く。すぐ先の王妃に邪魔と言われて仲良くすごすごと帰ってきた。お昼はきっと最後だぞ。


 神父さんの奥さんが数人、観察ちゃんと一緒に前線に食事を運ぶ。


 少し時間が戻る。こちらは谷の奥。

 谷の奥にはティランママとティランサン、マリアさん、アヤメさん、エチゼンヤ夫妻、セドリックさん、アンナさん、バントーさん、きょうちゃん、6神父のうち3人、二百人衆50人が戦闘開始の合図を待つ。


 マリアさんが指揮だ。

 「ティランママは最後尾で、もし討ち漏らしがあったら片付けてもらって、すべて焼き払って来てください」

 「承知しました」


 「ティランママの前に二百人衆10人。10人の前に残り全員横一線。谷の幅でいきましょう。先頭はティランサンにお願いしましょう。ティランサンが切り開き、横一線に並んで討伐、討ち漏らしたものを二百人衆10人で片付け、最後にティランママが全て焼き払う。それでいきましょう。谷はだんだん広くなり、持ち場が増えますが頑張りましょう」

 全員配置についた。


 ブランコの遠吠えが聞こえる。

 「開戦。前進」

 マリアさんが号令しティランサンが進み始める。すぐ得体のしれないものに遭遇。見たこともない。次々と得体の知れないものが現れる。全員忙しくなった。


 生えているものも牙を剥いて根っこを引き摺りながら歩いてくるものがいる。種を間断なく飛ばしてくる花がある。植え付けようとしているに違いない。もちろん先が槍のようになった触手を突き出してくる植物もある。落とし穴があり、底に口を開いている地中花?がある。上からも蛭のような槍状のものが落ちてくる。土中からも二本槍が飛び出て串刺しにしようとする。前進スピードは落ちる。


 「おい、これは地獄だな。こんなのがここから出ては人や魔物はひとたまりもないな」

 「あなた、口をきいている暇があったら一匹でも多く片付けて。こちらによこさないでよ」

 エチゼンヤさん夫妻の会話だ。ローコーさんは大小の刀を握っている。エリザベスさんは鞭を振っているが、ほんとに忙しそうだ。


 「アンナとバントーさんは大丈夫か?」

 「なんとか。二百人衆に助けてもらっています」

 アンナさんは薙刀を振るっている。大変忙しそうだ。


 エリザベスさんと6神父の3人にショートソード、アンナさん、バントーさんに刀を追加で進呈しよう。二百人衆にももう一本刀を進呈した。武器が一つでは間に合いそうもない。

 ローコーさんは脇差では短いだろうからもう一本刀を進呈。刀二本だ。

 ティランママとティランサンはそれぞれ大太刀と太刀をもう一本進呈した。

 太い腕から繰り出す素手のパンチで得体のしれないものを殴りつけていたきょうちゃんには棍棒2本だ。

 マリアさんとアヤメさんはそれぞれショートソードと刀を収納から取り出して、二刀流だ。


 本来二刀流は右か左かどちらかが主とならざるを得ないが、僕の眷属は力は右左同じ。どちらも主、しかも別々に制御できる。一人で二人分だ。効率が良い。


 エスポーサ班にも追加武器を配った。稜線の二百人衆にも全員に刀を追加で配った。残念ながらあとの人は2本あってもうまく振れないと思う。


 観察ちゃん?観察ちゃんはオールマイティ、世界樹の枝があるからいらない。ほら飛び上がりながら世界樹の枝で獲物を下から真っ二つだ。落ちてくるときにもう一頭上から真っ二つ。やる気になれば足首だけではないのだ。

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