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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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471 エチゼンヤさんの隊商と合流し、コシまで付き合い、神国に戻る

 エチゼンヤさんの隊商はどこまで行ったかな。僕たちは鉱山都市ミネリアまで一ヶ月森の中を歩いていたから、エチゼンヤさんの隊商はもうコシのエチゼンヤ支店についた頃だろう。


 コシからきた道を逆に辿る。あれもう少しのところだけどまだ歩いていた。重いからね。荷馬車10台、みんな歩き。降りてみよう。


 ゆっくり降りる。エチゼンヤさんの店員と馬と二百人衆だから驚かない。

 エリザベスさんがすぐやってきた。

 「馬車、馬車、馬車」

 と言っている。いつかも言っていたような気がする。


 しょうがない。馬車を出してバトルホースを繋いだ。

 バントーさんが休憩ーと叫んでからやって来ました。

 休憩にしよう。おやつの時間だ。今日はゆっくりおやつだ。


 「どうでした」

 「合流地点の山の切れ端を越えると森がずっと続いていて、右と左には遠くに山脈が見えました。一ヶ月ほど荷馬車と森の中を歩いて、森が広く切り開かれているところに出ました。差し渡し広いところで2キロくらいの城壁に囲まれた鉱山都市ミネリアがありました。森と城壁の間は1キロはなかったですがかなり広く空いていました。歓迎会を開いてくれたのですが、その最中に魔物の大襲来があり、助けてきました」

 かなり派手に助けたのだろうとおもうエチゼンヤ支店のみなさんと二百人衆。


 それからミネリアで腕相撲をした、鉄の延べ棒を3本もらったとか、観察ちゃんから聞いたが、ドラちゃん、ドラニちゃん、チルドレンの棒に無刃棒剣と名前がついたとか話しておやつの時間は終わった。


 「では出発するぞー。夕方までにはコシに着こう。もう少しだ。頑張ろう」

 隊列が動き出す。

 エリザベスさんは馬車でご満悦だ。


 チルドレンは棒を取り出して、ムジンボーケン、ムジンボーケンと言っている。名前が気に入ったらしい。ムジンボーケン、ムジンボーケンと言って振り回しながら歩いている。


 ああ、先の方にまた盗賊らしいのがいる。懲りないね。

 荷馬車は重いから止まると動き始める時が大変だ。ムジンボーケン隊を派遣しよう。

 「先の方に盗賊がいるから、チルドレンは先に行って、荷馬車を止めずに済むようにしてね。ジェナは監督だよ」

 「行くよー」

 ジェナが先頭に立って、ムジンボーケン隊が、ムジンボーケン、ムジンボーケンと言いながら馬車を追い抜いていく。

 エチゼンヤさんの店員も二百人衆もニコニコして見ている。

 出てきました。盗賊。

 またまた20人くらいです。

 「止まれ、俺たちは盗賊だ」

 「ムジンボーケン隊、前へ進め」

 ジェナが号令します。

 「ムジンボーケン、ムジンボーケン」

 と唱えながらチルドレンが盗賊に突っ込んでいきます。盗賊はあっという間に無刃棒剣の餌食となりました。今回は切らずにポカポカと殴っている。血が流れると荷馬車が汚れると思ったのかもしれない。大襲来の戦場は血で汚れたからね。殴ったら凹むので、ボコボコが正しいかもしれないがポカポカのほうが可愛いからね。


 ジェナがすぐ滅びの草原に送ってしまった。

 「証拠隠滅」

 と言っている。


 「ムジンボーケン、ショーコインメツ。ムジンボーケン、ショーコインメツ」

 と唱えながらチルドレンが戻ってきた。遊びだね。可愛い子供達だよ。


 その後は何も出ず、お昼と休憩を挟んで夕方にはコシの西門についた。

 西門は出入りが少ないし、アンナさんが一言二言、門番と言葉を交わしてすぐ通過。

 エチゼンヤ支店の裏口から入った。僕らはすぐスパ棟、厩舎、車庫を出して休憩。


 しばらくしたらアンナさんが夕食でーすと迎えにきた。今日は屋敷の方らしいよ。

 エリザベスさん、アンナさん、セドリックさんと一緒だ。

 どちらからともなくお疲れ様でしたと言って席についた。エスポーサ以外は人化を解いている。エスポーサはジェナを構いたいらしい。


 山の切れ目から森の中の道行、鉱山都市ミレニア、ミレニアの人達、大襲来のことなどを話して夕食は終わった。そうそう、ムジンボーケン、ショーコインメツにはみんな笑っていた。


 エチゼンヤさんに大量に得られた魔石の一部を進呈しました。エネルギーは僕が100%充填したものだ。

 大きい魔石が多かったからかなり高値で売れるとのこと、ただしエネルギー100%の魔石はあり得ないので、少し使ってエネルギーを減らしてから売るそうだ。


 ついでに使用済みの魔石も借りてエネルギー充填して渡した。いくつかの魔石は割れてしまった。エネルギーを100%充填すると魔石に負荷がかかってしまうのかもしれない。今度は7、80%程度にしておこう。エチゼンヤさんはまた売れると喜んでいた。


 ティランママとティランサンは崖の見回りもあるからと魔の森の奥に帰って行った。そう真面目に見回りをしなくても大丈夫なのだけど。ご苦労様、またねといって送り出した。

 僕らはスパ棟に戻った。エリザベスさんも一緒だ。

 お狐さんがやって来たから一緒にお風呂に入って就寝。


 翌日、僕たちは神国に帰ることにした。

 エリザベスさんによれば今回仕入れた鉄の延べ棒は、スパーニア王都、王都エクバティア、アングレア王都の商業組合が主な卸先なのだそうだ。小さい街の鍛冶屋は行商の時に売っているという話。

 それでエリザベスさんも帰るというのでみんなでドラちゃんに乗って帰りました。空の旅です。


 神国の泉の広場に戻りました。二百人衆が迎えてくれます。

 エリザベスさんは観察ちゃんがスパエチゼンヤに送って行きました。マリアさんがフロランスちゃんとリオンちゃんを送ってくれました。プリメーロとプリメーラは近くだから僕が送って行きます。楽しく旅ができたとお子さんから聞いて、皆さん喜んでくれた。


 働き者の管理職の皆さんは職場に行ったので、いつもの通り僕は暇だ。

 ジェナ、ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんは見回りーと言ってどこかに行った。暫くいなかったからね。見回りが必要なんだろう。

 僕はどうするかな。とりあえず午前中はアカと神国散歩だ。帰ってきた挨拶を田畑の作物や動物さんにしなくてはね。

 田畑、メーメー、モーモー、コッコ、ミツバチ女王さん、とめぐってお花畑のベンチでミツバチまみれだ。

 お日様がポカポカと気持ちがいい。

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