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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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460 遊具を作り設置する (上)

 さて僕はまた暇だ。

 今日は道場をのぞいてみよう。アカを抱っこして道場の窓から見学する。やっている、やっている。頑張っているね。

 小さな子供もいる。そうか。小さい刀はそんなになかったね。各種サイズの小さい刀を作ってやろう。作った。目の合った二百人衆を呼んで持って行ってもらった。小さな子供が喜んでいる。自分にちょうどあった刀がなかったらしい。喜んで振っている。なかなかだ。見に来てよかった。


 縫い子さんもいるよ。一日中ずっと縫っているのも大変だから時々息抜きと体を動かしに振りに来るらしい。結構、結構。

 奥さん連中もいる。爺さん、婆さんもいる。みな線指輪をしているし、訓練しているから、振りは鋭い。人界の人外より強いだろう。


 次はみんなの会館に行ってみよう。

 混んでいるみたいだ。中に入ると邪魔しちゃうから使われていればいい。


 庭に遊具を設置しよう。アカがそれがいいと申しております。

 滑り台、鉄棒、雲梯、ジャングルジム、シーソー、ブランコ、登り棒を作った。巨木印だぞ。児童公園になってしまった。

 みんなの会館で遊んでいた子供たちがたちまち外に出てきた。大人も出てきた。

 「シン様。アカ様。これ何?」

 子供に聞かれる。そうか使い方を知らないか。教えてやろう。

 一通りやってみせた。


 「使っていいよ。大きい子は小さい子を見てやるんだよ」

 子供はわーっといって遊び道具に群がった。楽しそうだ。


 「シン様。ありがとうございます」

 親にお礼を言われてしまった。

 「みんな丈夫だから大丈夫だろうけど、気をつけて使ってください」

 「わかりました。それにしても、こういう遊び道具は見たことがありません」


 そういえば、こういう遊具はみたことがないな。孤児院と託児所に作ってやろう。巨木印だ。巨木印は安全マークだ。

 鉄が輸入だとなるべく木を使うか。今作ったのは錆びない金属だ。倒れないように土台は台地の上の河原の石に穴を開けて差し込んである。びくともしない。


 神国では材料に何を使っても構わないが、スパエチゼンヤを除いて、外では人界にあるものを使わなくてはならないな。そうすると結構難しいな。木材を防腐処理をして硬化させて使うか。一部は鉄だ。


 今度行ったら延べ棒を買ってみよう。それと石だな。なかったら柱を深く埋めて周りをよく突き固めればいいな。僕が作るのは木材でも腐らないし、虫も食わない、折れないが、普通は、木は腐るし、虫に食われる、鉄は錆びるで年数が経つと危ないな。結構持つ気もするがきちんと管理しなければ危ない。

 そこは僕は手を出さないことにしよう。そこまでは責任が負えない。


 まずはスパエチゼンヤ内に児童公園を作ろう。これはエチゼンヤさんに管理してもらおう。アスレチックもつくろうかな。それはまた後だ。児童公園で遊具で遊ぶ土壌をつくってからだな。

 神国に作ったものと同じでいいね。


 あとは僕が作るのは託児所と孤児院だな。そこは神父さんたちにきちんと管理してもらうから大丈夫だ。


 託児所には木造滑り台から作ろう。地上設置型にしよう。動かせるし、これなら見よう見まねで作れるだろうし、埋めてないから腐ればすぐ発見できるし、柱が多いから少し腐っても大丈夫だろう。もちろん僕の作る託児所の滑り台は巨木印で腐らないけどね。作った。よしよし、よくできた。

 孤児院用の少し大型のも作った。これは人では動かすのに大変だけど、神父さんがいるから簡単に動かせる。

 

 エチゼンヤさんにみんなの会館の遊具を見てもらおう。携帯で電話した。来られるというので観察ちゃんに迎えに行ってもらった。

 エチゼンヤさんは夫婦で来た。早速、遊具を見てもらう。みんな遊んでいるから使い方もわかる。


 「これは、見たことがない。いままでどこにもないだろう」

 「そうね。全くないわね。うちはいいけど、他で作るのは大変ね」


 「こういうものを作ってみました」

 木造滑り台を出した。さっそく子供たちが寄ってくる。

 「シン様、これを使っていい」

 「いいよ。これはスパエチゼンヤの託児所に持っていくものだから、今だけね」

 子供が遊び出す。


 「これは木造ね。これなら作れるわね。腐るのを気をつければ大丈夫か」

 「はい、託児所と孤児院に置くのは僕が処理しましたので腐りませんが、真似して作ると腐るでしょうね」

 「それはしょうがないわ。勝手に作るのは作った人たちの責任よ」

 「土に埋まっていないから腐ったのはわかるだろう」


 「では、児童公園をどこにつくりますか?」

 「そうだなあ。野外劇場の隣のブロックかな」

 「それだと目が届かないから、エチゼンヤスパ支店の隣あたりではどうかしら?」

 「旦那が子供を遊ばせて、奥さんが買い物か。それもいいな」


 エチゼンヤ夫妻の会話で設置場所が決まった。

 「では行きましょう」

 木製滑り台は回収した。


 エチゼンヤスパ支店の裏手に転移。

 エチゼンヤさんが、店長さんを連れてきて、隣に児童公園を作ると説明した。


 では作ろう。児童公園。

 大通りに面して、エチゼンヤスパ支店の隣に遊具を設置。児童公園と書かれた門柱を作った。


 エリザベスさんが観察ちゃんと管理施設まで行って、手隙のものを連れてきた。エチゼンヤスパ支店からも何人か来てもらった。

 僕が一通り使い方を説明した。


 「これは、しばらくの間親と一緒に使ってもらいましょう」

 エリザベスさんの感想だ。確かにいままで全くないものだから、慣れるまでしばらくの間、それがいいかもしれないな。怪我をされても困るし。


 それじゃゲートを作ろう。使用料金無料。保護者同伴でお使いください。申し込みはエチゼンヤスパ支店までと立て札も作った。

 こんなところかな。エチゼンヤはまた忙しくなった。


 あとはエチゼンヤさんに頼んで僕らは託児所まで。エリザベスさんも付いてきた。

 「こんにちは」

 園長さんと神父さんがすぐ出てきた。


 「今日は滑り台を使ってもらおうと思い持ってきました」

 「滑り台とはなんでしょう」

 「まずはみてもらいましょう」

 庭に設置した。小さい子用だから大人の背丈より低い。


 「園長先生、これはなに?」

 「ええと」

 「これは滑り台だよ。その階段から登ってごらん。登ったら斜めになっているところに腰を下ろして滑り降りてね。立ったら危ないよ」

 僕が引き取って教えてあげる。


 立てないように滑り降りるところはアーチ状になっている。

 勇気ある園児が登ってわーっと言いながら滑り降りた。

 すぐもう一度登り出した。それをみて他の子も登り出す。

 「一人ずつ滑るんだよ」

 神父さんが忙しい。


 「これはいいわね。一回遊んでいるのを見ればすぐ使い方がわかるし、みんな喜んでいる」

 エリザベスさんだ。


 「シン様、ありがとうございます。この滑り台というものは見たことはありません」

 「そうですか。この滑り台をはじめ遊具をエチゼンヤスパ支店の隣に児童公園を作って設置しました。少し大きな子向けです。ゆくゆくは同じようなものを託児所にも作らせてもらうつもりです」

 「どんなものかわかりませんが、お願いします」

 「はいわかりました。では神父さんよろしく面倒を見てください」

 また仕事が増えたという顔をしている。

 「神父さんでなく保父さんよ」

 エリザベスさんが言うと我が神父さんはガックリしてしまった。

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