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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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426/499

426 ジェナたちは雪原に遊びに行く

 ツアー帰還後数日経ってフロランスちゃんとリオンちゃんが遊びに来た。

 ブランコとドラちゃんに乗ってジェナとチルドレンが出発。自宅から見えないところまで走ってそれから転移。転移先は魔の森のティランママのところまで。

 「ティランサンと遊びに行きたいんだけどいい?夕方には戻る」

 『どうぞ。行ってらっしゃい』

 「じゃ小さくなってドラちゃんに乗ってね。乗ったね。シュッパーツ」

 転移した。


 転移先は雪原だ。

 「乗り物がいた」

 遠くにジェナの言う乗り物が見える。気がついて逃げて行く。

 「待てー」

 あっと言う間に追いつかれてしまった。

 ジェナとチルドレンに背中に乗られてしまう。乗り物にされてしまった。

 「進めー」

 諦めて雪原を進む。

 「何もいないね。氷原に行こう」

 氷原に向かって進む。足が止まった。これ以上進むと氷が割れると思ったらしい。

 「大丈夫、大丈夫。氷の厚さは5メートルくらいあったから、割れないよ」

 イヤイヤしている。

 「ま、いいか。そこで待っててね」

 氷原に飛び降りる。ピシピシと音がする。嘘つきという顔をする乗り物。


 「あれ、ここ薄いか。下から何かが近づいてくるよ」

 あわてて戻る乗り物。

 でかい魔物だ。頭に短い太い角がある。それで氷を破るらしい。勢いつけて氷を割って氷の上に上がってきた。

 「これ、美味しいのかな」

 「あまりおいしそうじゃない」

 「いらない」

 ジェナが海へ蹴り落とす。


 「あれ、乗り物が逃げた。捕まえるよ」

 みんなで走って追いかける。雪原になった。割れ目もなんのその、落ちたら雪の壁を破壊してトンネル掘って進む。ブランコは穴掘りと聞いて喜んで割れ目に入って行ってジェナとチルドレンの後をついて掘って行く。ドラちゃんとドラニちゃんは呆れて上空を舞っている。ジェナ達が穴を上向に掘り出した。乗り物の先に雪原の下からポコ、ポコとジェナとチルドレンとブランコが出てくる。


 『出たー』

 乗り物が腰を抜かす。

 「逃げたらダメだからね。お仕置きだよ。ちょうどおやつの時間になった。うちに帰るから穴に入っていて」

 チルドレンが穴から出てきて乗り物の周りに穴を掘った。ジェナが乗り物の足下の柱状に残った雪の塊を蹴飛ばす。乗り物は穴に沈んだ。情けない顔をしている。

 「じゃ待っててね」

 ジェナとチルドレンが消えた。

 必死になって穴から出ようとする乗り物。


 ジェナたちは自宅に戻っておやつだ。

 「あれ、今日はティランサンも一緒?遊んでくれてありがとう」

 マリアさんがニコニコと迎えてくれておやつ。

 おやつが終わったら出撃だ。玄関を出たらすぐ転移。


 「待った?」

 穴の中の乗り物に聞く。

 『待ってねえ』

 と返事したようだが気にしない。

 「じゃ上がってきて」

 『あがれねえ』

 「結構ダメね。いつまでも上がれないと死んじゃうよ」

 『・・・・』

 多分穴に落としたのはそっちだろうと思ったに違いないが、ジェナたちは優しいから黙っている。


 「じゃ、出してやろう。どうするか。穴に水を入れてみるか。そうしよう。みんなで周りの穴を塞いで」

 あっという間にチルドレンが掘ってきた穴を塞いだ。

 「水はどうするか。そうか。周りの雪を溶かせばいいんだ」

 ジェナが転移してすぐ戻ってきた。頭の上に溶岩が浮かんでいる。穴の周りに溶岩をぼたぼたと落とす。爆発的に雪が蒸発する。あっという間に穴は熱湯でいっぱいになった。乗り物が飛び上がってくる。全身火傷のようだ。


 「大変。乗り物が故障だ。治そう。火傷治れ」

 治った。乗り物は震えている。

 「よしよし。治った。乗り物にもおやつが必要だね。お前何食べるの?」

 草らしい。

 「草ね。生えているところに連れて行ってやろう。みんな乗って」

 乗り物に乗って草が生えているところに転移した。


 「へえ、こんな寒いところにも草が生えるんだ。おやつだよ。食べていいよ」

 乗り物がこれが最後とばかり必死になって食べる。

 「ゆっくり食べていていいよ。うちの周りも見回るからまた昼過ぎに来るね。逃げるとお家に帰れなくなるよ」

 ビクッとした乗り物。食べるだけ食べて逃げようとしていたらしい。周りを見回す。全く見知らぬ場所であった。帰る方向がわからない。諦めてゆっくり食べ出した。


 ジェナたちはブランコとドラちゃんに分乗して神国に戻って見回りをして、フロランスちゃん、リオンちゃん、プリメーロ、プリメーラを送ってから昼頃うちに帰った。


 「ただいま」

 「おや、今日はティランサンが一緒かい。ママには話してあるの?」

 「おとたん、大丈夫。朝、夕方まで遊ぶってちゃんとティランママに話したよ」

 「そうかい。じゃ一緒にお昼にしよう」


 おとたんは細かいことは言わないのだ。しめしめ。雪原のことは黙っていよう。

 あ、おかたんがこっちを向いた。バレているみたい。でも黙っていてくれる。可愛い子には旅をさせろだよね。観察ちゃんは木の実を齧りながらちらっとこちらをみる。どこにいたんだろうか。観察ちゃんにもバレているみたい。抱っこされているエスポーサおねたんにもバレているみたい。顔を覗き込まれた。ニコニコしている。マリアおねたん、ステファニーおねたん、オリメおねたん、アヤメおねたんはニヤニヤしている。おとたん以外にはバレた。


 お昼とお昼寝して出かける。

 ブランコおにたんに乗って出発。ドラちゃんがフロランスちゃんとリオンちゃんを連れてきてくれる。


 雪原の草原に転移。あれ、乗り物が逃げている。ふんふん。あっちだ。迷子になってウロウロしている。

 「こら、逃げるとおうちに送ってやらないよ。一人になってしまうよ」

 しょげている。図体は大きいけど可愛いものだ。みんなで乗り物に乗り込む。


 火傷穴あたりに転移。穴の熱湯は水になっていたがまだ凍っていなかった。元に戻してやろう。溶岩も取り出して、水は雪にして圧雪して凍らせて平らにしておいた。元通り。自然破壊はいけないね。うん。

 割れ目から掘ってきた横穴のことはすっかり忘れているジェナとチルドレンであった。


 午後は、山に行って板を出して滑る。乗り物にも板を作ってやった。恐々板に乗るからみんなで押す。悲鳴を上げながら滑り降りた。何回かやるうちに上手になった。

 「それじゃみんな乗るよ」

 乗り物に乗って滑り降りる。見晴らしはいいしスピードは出るし楽しい。何回もやるうちに乗り物の足が震えてきた。斜面を滑り降りるのは足を曲げたりして大変らしい。

 「ま、いいか。おやつの時間だ。今日はおしまい」

 乗り物を元いたところに転移させ、神国へ転移。


 みんなでおやつをもらって、ブランコとドラちゃんに乗って神国見回り。

 夕方ドラちゃんがみんなを送って行った。プリメーロとプリメーラはジェナが送って行く。ティランサンは自分で転移して行った。

 「また明日」

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