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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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424/499

424 滅びの草原一周確認ツアー 火山地帯で訓練後ツアーは終了する

 船を火山地帯に移動させる。すでに溶岩も流れてきている。結構結構。

 後二日火山地帯をやろう。それでおしまいかな。新鮮な溶岩だけだから全部あったかいぞ。楽しいな。


 僕たちは神国に戻る。

 日が落ちるまで環状の森を見回り。

 日が落ちたら自宅に帰ってみんなとお狐さんとお風呂に入って食事。就寝。

 翌日から二日火山地帯で訓練。全員溶岩を経験した。


 火山地帯訓練最後の日。

 「みなさんお疲れ様でした。これで訓練は終了です。あとはこの地点で船で一泊、残りの行程は船で進み出発地点に戻ります」

 エスポーサの説明に歓声が上がった。

 「ではシン様、一言お願いします」


 「みなさん、ご苦労様でした。これでこの世界のどこに行っても十分対応できるでしょう。狐面はもちろん、極寒、極熱対応服、ブーツは進呈します。体の成長に合わせ伸び縮みしますのでお使いください。全て使用者権限付きですので他人は使えません。極寒、極熱対応服、ブーツがなくても耐えられるようにさらに精進してください。では打ち上げの用意もできたようです」


 参加者が後ろを見るとすでにテーブルに料理が並べて準備してあった。二百人衆だろう。

 みんなテーブルの周りについた。


 「では乾杯しましょう。ステファニーさん、お願いします」

 「楽しい訓練でしたね。私も精進しますが、皆さんもますます精進してください。訓練がしたくなりましたら、観察ちゃんに申し出てください。では、乾杯」

 下に火山の花火を見ながら和気藹々とうち上げをした。


 朝になった。今日はみなさんゆっくり起きたようだ。さて船を進めよう。火山帯を過ぎると滅びの草原だ。船はスピードを上げて、時々転移して距離と時間を稼ぎ、夕方前には出発点に戻った。全員を神国の泉の広場に転移させ、船を収納し、僕とアカも泉の広場に転移した。

 

 みんな家に帰りたいだろう。観察ちゃんが次々と転移させて行く。エレーネさん主従とコマチさん、ヒバさんは固まって転移して行った。僕はみんなにお礼を言われた。最後に残ったエチゼンヤ夫妻と夕食にしよう。自宅に戻ってみんなで夕食だ。


 「ツアーはどうでしたか?」

 僕がみんなに聞く。

 「面白かったわ。熱帯雨林は想像もできなかった」

 ステファニーさんだ。

 「火山、溶岩も知らなかった」

 マリアさんだ。

 「雪原も、割れ目も知らなかった」

 オリメさんだ。

 「あんな大きな湖があるのも知らなかった」

 アヤメさんだ。

 「知らないことばっかりだったわね。ティランママとティランサンも魔の森最強の眷属ね。溶岩流で泳いだのにはびっくりしたわ」

 エリザベスさんだ。

 「ティランママとティランサンはブランコ、エスポーサ、ドラちゃん、ドラニちゃんを除いたら最強だな。今度トラヴィスに会わせると面白いな」

 ローコーさん。


 「ティランママとティランサンは強くなったね。今回ブランコを見て転移も習得したし、神国以外の地上界最強だね」

 僕の感想です。アカが頷いていますのでそうなんだろう。今度世界樹さんのところに連れて行こうかな。

 『連れてらっしゃい。十分資格があるわ』

 世界樹さんだ。そうですか。そのうち連れて行こう。


 「ところでトラヴィス宰相は元気ですか」

 「この頃貧民街をなんとかしようと仕事の斡旋所を作ったりしていますよ」

 「そうですか。うまく行っていますか」

 「働きたくても雇い口がなかった人たちは助かっているみたいよ。ただ働きたくない人もいるからなかなか難しいわね」


 お狐さんが来た。エリザベスさん夫妻も知っているので人見知りはない。

 すぐジェナと三人組と遊び出した。


 「お狐さんは可愛いわね。ドラちゃん、ドラニちゃんみたいに時々スパエチゼンヤに来てくれないかしらね」

 「イヅル国のみんなのお狐さんですからなかなか忙しいです」

 なあにとお狐さんが振り向いた。

 「イヅル国のお狐さんだよと話をしていたんだよ」

 アウと返事して子供と再び遊び出した。やっぱり可愛い。


 しばらく話をして、お風呂だ。エチゼンヤ夫妻は帰る気配がない。

 お風呂にしよう。僕、ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃん、観察ちゃん、ローコーさんで男湯。お狐さんはエリザベスさんに抱っこされて女湯に行ってしまった。アカも今日は女湯だそうだ。お狐さんを乾かしてやるつもりみたいだね。いいですけど。


 お風呂に入って、ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃん、観察ちゃんで遊び始める。ぼくはローコーさんと湯に浸かっている。


 「世界は広いな。リュディア王国の連中の世界は、アングレア、スパーニア、小国群、滅びた神聖教国ぐらいだ。そして立ち入ったことのない滅びの草原がある。その中で精一杯生きて来た。誘拐騒ぎとその後の国交樹立でアレシアス王国が知識として追加された。先の戦争でバルディア帝国の名前も知識に追加された。それくらいだな。アレシアス方面は魔物が少ない。岩塩平原もある。ラシードさんたちが持ち込む品の市場もある。時間が経つにつれて人の往来もできるだろう」

 「そうですね」


 「今回のツアーで世界は広いことを実感した。しかもその外にもまだ世界が広がっている。ただしそこに行ける人は今回のツアーに参加した人たちだけだ。その他の人たちには無いに等しい世界だ。ラシードさんたちが持ち込む砂漠の品、その先の国々の品によって徐々に知らない世界があるというのを実感するのだろう。品物が来ているのでそちらには行けるかもしれないが、国内でさえ盗賊、魔物で往来もままならないからアレシアス王国までだな」

 相槌を打つ。


 「滅びの草原の伝説を聞くと、世界がこうなったこともわかるような気がする。人が際限なく発展すれば、その分滅びて行く生物、植物が増えて行くだろう。挙句は自分たちさえ滅ぼしかねないだろう。滅びの草原はまさにそうなった人の集団が滅ぼされたのだろうな。世界樹がなければこの世界は滅びていたのだろう。魔物は世界樹からの人に対する警鐘なのかもしれない。ともすれば忘れがちな、この世界は人だけのものではない、と言うことを魔物が教えてくれているのかもしれない」

 難しい話になってきた。観察ちゃんが聞いている。


 「大規模に知らぬ世界と交流すれば必ず、征服とか収奪とかの話になってしまうだろう。大量輸送手段を開発すればこの星の資源を不可逆的に消費してしまうだろう。また誰でも使える大量殺戮の武器も開発されるに違いない。滅びの草原の二の舞だ」

 観察ちゃんが飽きずに聞いている。


 「魔物はそれも防いでいるのだろう。我々が強くしてもらえたのは、我々が動くことにより、全く隔絶した世界になってしまうことを防ぎ、節度を保って細々と外の世界と交流しなさいと言うことかもしれないな」

 観察ちゃんが頷いているぞ。末は歴史学者か、哲学者か。


 「そこでエチゼンヤが外の世界との交流を一手に引き受けて、節度を保ちながら儲けるわけだ」

 観察ちゃんが、真面目に話を聞いて損したと言う顔をしてブランコたちの方に行ってしまった。いいよいいよそれで。天文・地理学者だけで十分だ。


 エチゼンヤさんの言説は概ねその通りだと思う。遠くの世界とは征服とか収奪とかの行為をせずに節度を保ってお互いを尊重し細々と交流するのがいいのだろうな。

 「柄にもない話を長々としてしまった。上がるかい」

 「そうですね。のぼせそうです」


 二人で上がった。ブランコ達も上がって来た。観察ちゃんを乾かしてやる。ドラちゃんもドラニちゃんも拭いて、拭いてとやってくる。みんな可愛いからいいけど。ブランコは僕はできるとばかりに自分で温風球体を作って乾かしている。よしよし、みんないい子だ。


 女湯からもみんな出て来た。ローコーさんとエリザベスさんはおやすみといってさっさと自分の部屋に行った。全く帰るつもりはない。お狐さんが飛びついて来たので抱っこしてぼくらも寝室へ。


 エチゼンヤ夫妻は二泊して、スパエチゼンヤに戻って行った。

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