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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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419 滅びの草原一周確認ツアー 雪原(下)

 「さてみなさん、ゆっくり休めたでしょうからまた前進しましょう」

 隊列を整え、出発する。三馬鹿が雪原を見ると細かなヒビが多数できていた。これが成長するとこの辺は割れ目だらけで誰も近づけないだろうと思う。ヒビが入る前から人間は誰も近づけないのだがそれは失念している。結構化け物の仲間なのである。

 夕方まで慎重に進んだ。魔物は出てこなかった。


 夕食だね。大テントとシャワー棟を出す。

 参加者は大テントに入り自分たちのテントを出し、一息つく。大変気疲れする一日であった。


 僕たちは観察ちゃんに任せて神国に転移。暖かいねえ。神国最高。

 お狐さんがやって来たので雪原のことを話しました。行ってみたいと言うので連れて行った。まだ明るいからね。観察ちゃんも一緒です。

 『わあ、真っ白だあ』

 「ほら触ってご覧」

 『冷たい!』

 「雪と言って空から降って来るんだよ。寒いからそれが溶けないで積もっている」

 『少し持って帰れるかな』

 イヅル国の友達に見せたいらしい。

 「いいよ。さっき降ったばかりだから綺麗だよ。好きなだけ持って行きな」

 お狐さんがせっせと収納している。観察ちゃんも収納している。僕も収納した。

 『神様ありがとう』

 観察ちゃんと一緒に抱っこしてやって神国に転移しました。

 夕食にして、お風呂に入ってすぐ寝ました。


 朝、お狐さんはソワソワしています。早く友達に雪を見せたいのだろう。撫でてやって

 「友達に雪を見せてやりな」

 というと、尻尾をパタパタやって観察ちゃんと転移して行きました。かわいいね。


 僕たちも朝食後、出勤だ。

 昨夜は何もなかったと観察ちゃんの報告です。

 参加者の皆さんも朝食、朝の支度が終わって、テントから出て来た。

 「おはようございます。今日交代の方は観察ちゃんが送り迎えします。ではまた会いましょう」

 観察ちゃんが送って行って、折り返し交代する人を連れて来た。


 昨日と同じ。ちゃんと暴風雪もあった。魔物は懲りたらしく出てこなかったが、ジェナとチルドレンが呼びに行って、みんなで背中に乗って戻って来た。乗り物にされてしまったらしい。夕方になって解放されると巨体からは信じられない速度で逃げていった。


 三日目も同様。ちゃんと暴風雪があった。今日も魔物は朝からチルドレンの乗り物だった。ご苦労さん。


 「さて、今日で雪原も一巡しましたので、雪原はおしまいにしたいと思います。今日は一日ゆっくり大テントでお休みください。明日は朝から船で雪景色を眺めながら移動しましょう」


 僕らは観察ちゃんを残して神国へ。お狐さんに明日昼間船で移動するから来たらと言ったら来るそうだ。


 朝になってお狐さんを抱っこして雪原へ。大テントからすでにみなさん出ていて待っていました。船がいいのね。大テントとシャワー棟を収納して、船を上空に出します。甲板に全員転移。シャワー棟を出しました。


 「みなさん、おはようございます。昨日まで辛い訓練だったと思います。二日位のんびりしましょう。空飛ぶ船旅です。テントは自分たちで甲板に張ってください。甲板にバリアを張っておきますので、落ちません。安心してください。狐面もとって大丈夫です。服も普通で大丈夫ですよ。ではごゆっくり」


 船は自動操縦。観察ちゃんがブリッジにいてくれるので僕は甲板。

 お狐さんと観察ちゃんを抱っこして甲板の端へ。

 『昨日と同じ真っ白だあ』

 雪原の向こうは魔の森だ。黒いね。針葉樹なのだろう。


 「ほら、あっちが魔の森だよ。ただ生えている木が神国の近くの魔の森と違うね」

 『ほんとだ。黒い』

 「そうだよ。葉がトゲトゲしているんだ」

 『トゲトゲの葉っぱ?』

 見せてやろう。魔の森の木の梢あたりに転移。

 『あ、ほんとだ。トゲトゲの葉っぱだあ』

 欲しそうだから枝をいくつかお狐さんにやった。友達に見せるのだろう。


 「この向こうが神様のお家だよ」

 『神様、神様、今日もありがとう』

 『いい子ね。たまには遊びに来なさい』

 『うん』

 お狐さんが世界樹に挨拶した後すぐ船に戻った。


 子供達がお狐さんを呼んでいる。

 「ほら、みんなが呼んでいるよ。遊んできな」

 『うん』

 尻尾を振りながら観察ちゃんと子供達のところに行った。


 船はかなり高速で進んでいるが、バリアで風はこないし、下は雪原で代わり映えしないので早いという実感はない。


 僕とアカは神国へ。ブランコとドラちゃん、ドラニちゃんがついてくる。神国に転移するとすぐ三人組は見回りに行った。大事な仕事なのだろう。

 僕とアカも見回りといえば見回りだな。畑をみて、メーメー、モーモーを撫でて、コッコを撫でる。異常はないようだよ。それからミツバチの森に行って、女王蜂さんと挨拶。こちらも異常はない。女王蜂さんをなでなでしてお花畑脇のベンチへ。ミツバチさんが集まって来てヒゲのように顎までびっしりと集まって来てミツバチおじさんになってしまう。子供だけど。

 撫でてやると満足して花々を飛び回る。


 たまには環状の森へ行こう。アカに乗って環状の森へ。森の中を一周しよう。

 動物が次々と挨拶に来る。みんな絶滅寸前だったりしていたけど、ここに来て、魔物もいないし、狩をする人もいないからのんびりできて嬉しい、子供も増えた。神様ありがとうと喜んでいる。そうかいそうかい、何かあったら見回り三人組や観察ちゃんを呼んでねと言ってなでてやる。

 これはなかなか進まないぞ。お昼まで回って三人組を呼んで船に帰る。


 船ではちょうど昼食どきだ。天気が良いからテントの外で食事だね。仲良くなった人たちと輪になって座って食べている。


 エレーネさん、コマチさん、ヒバさん、オリメさん、アヤメさんが輪になっている。

 ラシードさんとクローニンさん、ナニーさんがエチゼンヤさん、二百人衆と話し込んでいる。

 エリザベスさん、アンナさん、バントーさん、イツカリ板長、イサベルさんが、本店組のヨシツナさん、ベネディクト侍女長、クレマン料理長に何か話している。お説教のように見えるけど。

 ロシータさん、リリアナちゃんは、プリメーロ、プリメーラの両親と話し込んでいる。

 ゴードンさんとセドリックさんはハルバートと鎖鎌で会話している。二百人衆も会話に付き合っている。

 きょうちゃんと6神父、ハビエル神父とトルネード、ローレンツ執事長も会談中だ。

 ステファニーさんとマリアさんは、二百人衆と神父さんの家族のお母さん連中に捕まっている。

 三馬鹿と神父さんはエスポーサに稽古をつけてもらっている。薙刀でポンポン叩かれている。三馬鹿と神父さんの発想は、窮鳥懐に入ればの類なのかもしれないが効果はないと思うけどね。

 チルドレンはティランママとティランサンと相撲大会だ。ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんの親方衆も周りに陣取っている。呼び出し観察ちゃん、行事はジェナだ。

 お狐さんは勿論観察ちゃんと子供たちで遊んでいる。

 バトルホースとバトルベーベーは甲板でレースをやっている。楽しそうだ。

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