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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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413/499

413 滅びの草原一周確認ツアー 大湖

 「じゃブランコお願いね」

 ウオンと返事をしてジェナを乗せて湖の上へ。水の上をゆっくり走って行く。みんなついて行くが、最初のうちは水の上を走って行けたが、沖に出るとすぐ水の中に引き込まれる。馬もベーベーも引き込まれる。わが眷属、二百人衆、エチゼンヤさん夫妻、ゴードンさん、セドリックさんには魔物は手を出さないようだ。水の上から水中をのぞいている。時々ドラちゃんとドラニちゃんがダイブして行く。ステファニーさんたち、二百人衆も時々潜る。助けに行ったのではない。美味しそうな魔物がいたに違いない。


 「では、保父さん、お母さん。船までいきましょう」

 転移した。僕もアカも一緒だ。甲板に転移。

 まずはシャワー棟をみんなが戻って来ても十分な数を出しておく。

 甲板にシートを敷いた。

 臨時のお手伝いも呼ぼう。すぐ観察ちゃんがお狐さんを連れて来た。頼まれてお狐さんは嬉しそうだ。子供と赤ちゃん相手だからそれも嬉しいのだろう。尻尾が九尾になってぶんぶん振れている。無敵モードだな。危ないと思ったりしたら無敵モードになるようになっている。観察ちゃんがいるからそうなったことはない。お狐さんでなくなるからね。うれしくってもなるのね。まあいいや。


 「お狐さんだよ。保父さん、お母さんと一緒に遊んでくれるよ」

 ゴットハルトが俺も遊ぶのかという顔をしているが、エスポーサに見つめられた。

 「はい、遊びましょう」

 甲板から落ちては大変だから広く囲った。

 日除も作っておいた。


 僕とアカはパラソルとテーブルを出し、椅子に座ってみんなが泳いでいる方を眺めている。

 エスポーサがお茶を淹れてくれる

 ゴットハルトさんが恨めしそうだ。休憩時間には淹れますからそれまで頑張りましょうと心の中で呟く。


 頑張っているねえ。三人でお茶を飲みながら見学する。ラインハルトさんとベルンハルトさんは時々潜っている。危ないと思って潜って行くのだろう。強敵だと美味しいぞ。魔物は強い方が美味しいとのドラちゃんとドラニちゃんの見解だ。


 観察ちゃんの映像を見ると、ラシードさんが喚いている。

 「水だらけだぞ。見たことがない贅沢な風呂だ」

 「これじゃ水風呂だ」

 神父さんが叫び返した。


 「うわ、足に何か絡みついて来た」

 ラシードさんが水中に引き込まれる。

 ヒバさんとコマチさんがすぐ潜って絡みついているものを切った。

 「何やってるのよ。風呂と違って底がないのだからよく見てよ」

 「わかった。すまん」

 娘に叱られている。


 「さっさと美味しそうな魔物を収納してよ」

 「収納してももう食い切れないぞ」

 「売るのよ。隊員に売りつければ良いわ」

 「隊員にか」

 「そうよ。新鮮な水棲魔物があったらおかしいでしょう。隊員はまあ安くていいわ。あとは乾物か何かにして砂漠や内陸の乾燥地帯の民に売るのよ」

 「お前商売人だな」

 「湖水地方で命懸けでとった水棲魔物の乾物だと言ってもったいつけて少しずつ金持ちに高値で売るのよ。それなら怪しまれない」

 「そうか」

 ラシードさんが潜って行く。


 「あれ、乾物は寒くないとできないか」

 「イヅル国の奥の方は寒くて乾燥しているから奥で作ってみようかな」

 「うまくいったらそれをお父さんに押し付けて売って儲けよう。出所はあかさず金持ちにこっそり売るのよ。謎があって希少価値があれば高く売れる」

 「収納があるから、燻製や味噌漬けもいいわね。売る場所はあっても不思議ではない場所ね」


 「待って。私も入れて」

 エレーネさんだ。

 「リュディア王国では収納が当たり前に見られるし、エチゼンヤスパ支店は警備の人形もいてなんでもありだから、燻製や味噌漬けとやらはあそこに置いてもらうのもいいかも」

 エレーネさんは行ってみたからね。


 「三人で商会を作ってやろうか。その前に美味しそうな材料を仕入れよう」

 三人で潜って行った。もちろん、クローニン(苦労人)たちも後をついて行く。

 女性は逞しい。

 後にアチネ商会を設立し儲ける三人であった。hib(a)、koma(chi)、ere(ne)からとってアチネだ。


 ティランママとティランサンは魔の森には水棲魔物がいないから熱心に狩っている。

 チルドレンと協力して逃げる魔物を追い込んで狩りをしていたりするぞ。みんな楽しそうだ。


 きょうちゃんはどぶさらいや年寄りをおぶったことで鍛えた足腰で、魔物を蹴飛ばしてその勢いで隣の魔物に向かい太い腕から繰り出すパンチを食らわせて収納している。いやはや、どぶさらいと老人の世話は侮れないな。


 ハビエル神父とトルネードは、ーーいたいた。トルネードが向かって行って、スッと脇にそれ、魔物がそちらに注意が向いた時にトルネードの真後ろにいたハビエル神父に仕留められている。詐欺だーという声が聞こえたような気がする。


 エチゼンヤさん夫妻は強すぎて魔物が寄りつかない。アンナさんとバントーさんが囮となって魔物を呼び込んでいる。ローコーさんが剣を構えたところに魔物が急所を晒して飛び込んでいるようだ。自ら急所を刺されに行っているように見える。

 エリザベスさんはゆっくりと鞭を振っている。真似してイサベルさんもゆっくり振っている。ほとんど触手のようだ。この辺なら大丈夫と魔物が高を括っていても鞭が伸びて来てあえなく昇天しているぞ。


 板長さんは二本の包丁を振り回して、魔物を捌いて身を収納している。少し知恵のある魔物はこいつは目つきがおかしいと思って逃げて行く。


 ヨシツナさん、ローレンツ執事長、ベネディクト侍女長、クレマン料理長は、魔物に取り囲まれ全員で必死になって剣を振っている。まだまだのようだ。


 ゴードンさん一家もゴードンさんの日頃の鍛錬がいいのか強い。リリアナちゃんなら強くないだろうと魔物が襲いかかると反撃されている。怯んだ隙にロシータさんが止めを刺している。


 ベルンハルト、ラインハルトと神父さん、6神父さんは、大変強い。


 二百人衆に至ってはもう魔物がよりつかない。縫子さん、子供達も予想外に強い。みんなで食材だとか言って、広く包囲して追い込んで狩りだ。

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