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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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401/499

401 滅びの草原一周確認ツアーを計画する (下)

 今日は何をしようかな。

 フロランスちゃんは観察ちゃんが連れてきて、ジェナと遊びに行った。プリメーロとプリメーラを誘ってどこかに行った。観察ちゃんがついているから大丈夫だ。


 僕とアカで神国内散歩だな。今日はベーベーが暇そうだから乗って行こう。そうだ。砂丘を増やそう。砂漠の真ん中に転移。この辺なら誰も通らないから砂丘を収納しても目印がないなどと言うことにはならないだろう。ベーベーが嬉しそうだから少し歩こう。


 ベーベーが砂漠の真ん中には来たことがないと言っている。そうかい。隊商路は砂漠の真ん中は通らないのだろう。全くオアシスがないからね。一時間くらい歩いて砂丘を二つ分収納した。神国用には二つあればいいけど、もういくつか収納しておこう。また一時間くらい歩いて砂丘を収納した。


 この辺はいくらか低いみたいだ。アカが昔湖があったところだと言っています。そうですか。確かに地下に水はあるね。川の流れが変わって水が入ってこなくなって表面は干上がったのだろう。川の流れが変わればそのうち水が戻るのかもしれないね。


 あれ、ジェナ達チルドレンと観察ちゃんがやってきた。

 「おとたんとおかたんがだまっていなくなった」

 いけない、いけない。抱っこしてやる。チルドレンはベーベーに乗せてやる。

 ジェナをよしよししてやる。

 では帰ろうかね。


 「おとたん、ここ地下に水がある」

 「そうだね」

 「井戸を掘ってみる」

 へえ。

 手をかざすと湖底と思われるところに穴が空いた。


 行ってみると穴の周りは固まっていて井戸になっている。水が上がってきた。穴の縁を超えて水が溢れてくる。真水だ。ゆっくり水が溜まって行く。時間が経てば浅い湖になるだろう。プライベート湖だな。

 「こんどみんなで泳ぎにこようね」

 「うん」

 名付けてジェナ湖だ。うん。

 看板を立てておこう。

 「ジェナ湖」

 アカが親バカと言っています。


 さて帰ろう。お昼になるだろう。

 アカが全員転移させた。泉の広場だ。

 観察ちゃんがフロランスちゃんを送って行く。いつもはドラちゃんが送って行くところだ。

 プリメーロとプリメーラはジェナが送って行った。

三人組がいないと寂しいな。


 キーンと遠くから音がしてきた。

 『ただいまー』

 ドラちゃんとドラニちゃんが減速して小さくなって飛びついてくる。観察ちゃんは転移してきた。よしよし、寂しかったよ。ブランコにエスポーサが乗って降りてくる。

 ブランコも体を擦り付けてくる。よしよし、いい子だ。


 「ただいま戻りました」

 「ご苦労様。ちょうどお昼だから中に入ろう」

 管理職の皆さんも帰ってきた。


 エスポーサはすぐうちの中に入って人化を解いて来た。体を擦り付けてくる。これがやりたかったのね。確かに人化していたのではやりにくい。よしよし、いい子だ。ひとしきり撫でてやるとまた奥に行って人化してきた。


 昼食にしながら報告を聞こう。

 「どうだった?」

 「台地は円形、外周500キロくらい。その周りを魔の森がぐるっと取り囲んでいます。幅100キロから150キロくらい。滅びの草原はこちらを起点として左回りすると大地の外周の4分の1くらいから湖が多くなります。滅びの草原の川もすべて湖に注いでいました。湖から流れ出る川は海に流れ込んでいました。次に氷原、雪原、氷原と続きます。台地の中心から見て北が雪原です。雪原、氷原のあたりは魔の森も木が全く様相が異なっていました。それを過ぎるとまた湖が多くなります。湖を通り過ぎると、土地は熱を持っていて、その外側には山脈があり、火を吹いている山が多くありました。魔の森は熱帯樹でしょうか。その炎熱地帯を過ぎると再び草原になります。魔の森も徐々にこの辺の森の様相と同じようになってきました。魔の森の外側に幅が1300キロから1400キロくらいの地帯があり、それが滅びの草原、湖、氷原、雪原、炎熱地帯になっていました」

 「面白そうね。湖、氷原、雪原、炎熱地帯」

 ステファニーさんだ。


 「魔物はいるのかしら」

 マリアさんが聞く。

 「まず魔の森には一周、全てに魔物がいました。湖にもたくさんいました。雪原は時々魔物がいました。炎熱地帯には何もいません。人はこの魔の森の外側の地帯には入れません」


 ステファニーさんがもう一度聞く。

 「炎熱地帯はどのくらい熱いのかしら」

 「人は燃えてしまいます」

 「そうすると服も燃えてしまうのでしょうか」

 オリメさんだ。

 「普通は全て燃えてしまいます」

 オリメさんが心配そうだ。言っておいてやろう。

 「服、靴には耐熱加工をしましょう」


 「雪原はどのくらい寒いのでしょうか」

 アヤメさんだ。

 「全て凍るくらいでしょうか。人はいくら厚着をしても凍ってしまいます」

 こちらを心配そうに見る。お応えしよう。

 「身につけているもの全てに耐寒・耐熱加工をしましょう」


 「湖の水の温度はどのくらいでしょうか」

 マリアさんが聞く。

 「少し冷たいですが凍るほどではありません」

 「雪原と炎熱地帯用に全員のフードと手袋付きの服を作ります。靴もズボンとの境目がないようにブーツにします。顔面は狐面で保護すればいいと思います」

 オリメさんだ。


 「よく分かりましたね。確かに狐面は耐熱、耐寒仕様です。どんなところでも呼吸も楽にできるので、火の中水の中どこでも安心です」


 「どなたが参加されるのでしょうか」

 オリメさんが聞いてくる。

 「僕ら一家、二百人衆、エチゼンヤさん、ゴードンさん、三馬鹿ハルト、神父さん、ハビエル神父さん、6聖人だ。あとバトルホースとベーベーだよ。みな神国国民だ。准国民が増えるかも知れない。僕ら一家、バトルホースとベーベーは全く問題ない。服が燃えても問題ないけど、真っ裸になってしまうので今の服に耐熱・耐寒加工をしよう。バリアを張ればいいだけだけど、うっかりすることもあるからね。二百人衆、エチゼンヤさん、ゴードンさんあたりは大丈夫かも知れないけど新しく服を作ってもらおう」

 「分かりました。すぐ作ります。家族達はどうするのでしょうか」

 「行きたいと言うだろうな」

 「それでいつでかけるのでしょうか」

 「明日、ドラちゃんとドラニちゃんに募集の手紙を配ってもらって、参加申し込み締め切りは一週間後だ。食事は全て各自用意だから少し準備の時間を取る。出発は早くて明日から10日後だな」

 「わかりました。すぐ服を作ります」


 書いた手紙はこれだ。


 神国国民の皆様へ

 みなさんお元気にお過ごしと思います。

 この度、神国領土、つまり滅びの草原の一周確認ツアーを企画しました。

 滅びの草原はいまだに神国環状の森とリュディア王国との間とその周辺くらいしか確認しておりません。滅びの草原がどこまで続いているか、どのようになっているか、何があるかわかりませんのでこの度確認することとしました。

 確認ツアー参加ご希望の方は、スパエチゼンヤ内 神国名誉総領事館、またはお近くのドラちゃん、ドラニちゃん、観察ちゃんまで申し出てください。

 申し込み締め切りは一週間後です。

 ツアーの詳しい実施要領は参加者にお知らせしますが、武器・食事は各自持参となります。参加希望者は少なくとも一ヶ月分くらいの食事は準備し収納しておいてください。もちろん一日だけ等、日数を限っての参加も可能です。間を空けることも自由です。仕事によっては参加しづらいこともあろうかと思います。交代等自由です。そういう場合は食事数は適宜減らしてください。参加日の調整等は後ほど。

 また各自愛馬等はお連れください。

 ではみなさんの参加をお待ちしています。

    ◯年◯月◯日

          樹乃神

          ア カ


 参加申込書もつけておこう。

 

 一応、二百人衆にも渡そう。食事の給仕をしてくれている二百人衆に渡した。他の人にも話しておいてと頼んだ。また砂丘を二つ増やすことも話しておいた。


 ドラちゃんとドラニちゃんに手紙を配ってもらおう。

 エチゼンヤさん、ゴードンさん、三馬鹿ハルト(神父さん含む)、ハビエル神父さん、きょうちゃん、6聖人さんだ。

 バトルホースとベーベーは観察ちゃんから話してもらう。


 待てよ、エレーネ女王とラシードさんはどうするか。疎外感を抱くといけないな。一応准国民ということにして声をかけるか。

 神国国民を準国民にして手紙を2通増やした。

 ラシードさんの娘も参加すると言うだろうな。しょうがない。それでは例のものをドラちゃんに預けよう。

 アカが渡していいと言っています。

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