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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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364/499

364 ラシード隊の訓練 (下)

 翌日、女性陣はアカとマリアさん、オリメさん、アヤメさんに任せて僕は暇だからベーベーを鍛えよう。


 ベーベーマンとベーベー、バトルホース10頭を連れて、ラシードさんの屋敷に転移。

 「こんにちは」

 奥さんが出てきた。


 「順調に皆さん訓練しています。ちょっとベーベーを訓練したいのですが昼間貸してもらえますか」

 「もちろん、お願いいたします」


 ベーベー厩舎に行って、ベーベーマンが訓練するからついてくるようにとベーベー言った。

 ベーベーマンとベーベーが歩き出すとついてくる。すごいね。奥さんも屋敷の人もびっくりしている。子供も含めて200頭くらいいる。それがゾロゾロベーベーマンについて行く。後尾はバトルホースだ。


 砂漠に入ると僕が200キロの錘をベーベーに乗せてやる。背中を痛めてはいけないから、重さが分散するように鞍を作って乗せた。

 錘は若いベーベーは軽くして、子供はごく軽い錘だ。

 ベーベーマンとベーベーは錘1トン、ラシードさんのベーベーが驚いている。

 ベーベー鳴いて砂漠の上り下りを始めた。水は基本16木乃伊の泉の水だ。ただ1日の終わりに16木乃伊の泉の水に少し魔の森の水を垂らしてやる。

 バトルホースも周りを固めてみてくれている。


 日中の暑い3時間ほどは砂丘の影で休憩。

 休憩後まだ少し暑いので錘はのせず、ダッシュの練習だ。それが終わると錘をのせ砂丘の登り降り。


 1日が終わると錘を外してラシード屋敷へ。


 大人のベーベーの錘は最終的には500キロにした。それでも軽く運べるようになった。ベーベーも鍛え甲斐があるねえ。


 時々戦闘訓練を挟んだ。大きな怪我をしない程度に硬い人の背丈程度の重いボールを蹴飛ばしたり体当たりさせたりさせた。バトルホースとベーベーマンが見本を見せる。

 最初は慣れないようだったが、そのうち面白くなったのか鼻息荒く蹴飛ばしたり体当たりを始めた。

 最終的には錘を積んだ状態でできるようになった。嬉々としてボールを蹴飛ばしたり体当たりをくらわせている。あははは。面白い。


 ラシードさんたちの訓練最終日前日までベーベーを鍛えた。ベーベーを奥さんに返して、明日は皆さんが戻って来ますと告げておいた。

 僕のベーベーとバトルホースはお役御免だから撫でてやって神国に転移で帰らせ、僕は城前に戻る。


 観察ちゃんによれば、みなさんの服がボロボロになってしまったのでオリメさんとアヤメさんが交代で神国に行って服を作ってくれたそうだ。


 滅びの草原の訓練も順調に行って、最後の集団戦闘訓練はブランコとエスポーサのお得意様を説得して対戦してもらったのだそうだ。前回より楽だという魔物の話。そうだよね。隊商だからね。軍人ではないからね。どちらかというと一般人だから。でもこれで隊商に出ても安心だ。まず敵うものはいまい。


 魔物はチルドレンは嫌なのだそうだ。小さいのが5人いて足元でちょろちょろしてそのくせ強いから相手をするのが面倒で苦手だってよ。


 最終日にはお昼にパーティーをやるから早めに帰ってきてとエスポーサに連絡。全員滅びの草原から走って帰ってきた。


 では打ち上げパーティーだ。ステファニーさんも参加。全員参加です。城の方々も呼ぶ。

 二百人衆が来てくれてパーティ会場と食事をセットしてくれた。


 ゴードンコーチの挨拶。

 「まず無事に過ごせた賜物の剣とナイフと服を作ってくれたシン様。オリメさん、アヤメさんに感謝しよう。それから訓練場所を貸してくれたエレーネ女王様、城の方々にも感謝しよう」

 オリメさんとアヤメさんが嬉しそう。


 「みんなよく訓練について来てくれた。これで砂漠一の実力となった。どこへ隊商に出ても無事に帰ってくることができるだろう。また留守を守る方々も強くなった。隊商に出ても留守は安心だ。みんな本当にご苦労であった。また訓練に付き合ってくれた方々にも感謝する。特にシン様のチルドレンには恐れ入った。我々大人の訓練に付き合って指導してくれた。一同感謝している。ありがとう」

 大人から真剣に感謝されて、チルドレンが照れているね。


 僕が乾杯の挨拶をしてパーティーに突入。ただし昼間だからお酒はなし。歓談だ。ドラちゃん、ドラニちゃん、チルドレンのところにもみんな話に行く。もちろん僕のところにも、みんなのところにも来る。


 二時間ほど歓談して、お開き。エスポーサがゴードン一家をはじめ指導してくれた人を送っていく。チルドレンも送ってもらった。砂漠の民は去っていく人たちに感謝の礼をして、手を振って見送った。


 ラシードさんたち全員にドラちゃんに乗ってもらった。今度は恐れずに乗ってくれた。

 ふわっと浮き上がって滑るように飛んでいく。ドラニちゃんが脇を飛んでいる。ブランコが脇をかけている。宙をかけるブランコにみんなびっくりしている。たちまちラシードさんの屋敷前についた。ラシードさんたちはドラちゃんから降りて、僕たちは再び浮き上がる。


 「さよなら。また会いましょう」

 いつまでも手を振ってくれている。

 僕たちも手を振る。

 やがて見えなくなった。


 途中エレーネさんのところに寄り、城の周りを貸してもらったお礼を言った。

 すぐドラちゃんに乗って帰途。なんとなく寂しい。アカが寄って来たので抱っこする。

 お狐さんが転移してきた。アカと一緒に抱っこする。


 神国に到着。みんなが出迎えてくれる。

 僕たちの国だ。帰ってきてやはり嬉しい、ホッとする。みんな久しぶりに揃ったので嬉しそうだ。


 チルドレンは、フロランスちゃんは僕が女将さんのところに送った。女将さんもフロランスちゃんも嬉しそうだ。またいつでもどうぞと言われた。

 プリメーロとプリメーラはアカが送って行った。

 リオンちゃんは家族と一緒に帰った。


 夕方はパーティーをしよう。バトルホースもベーベーもメーメーもコッコもミツバチさんも全員参加だ。二百人衆に頼んだ。

 久しぶりに全員でお風呂に入って、少し休んで、パーティーです。


 二百人衆がキビキビと泉前広場にテーブルをはなえます。テーブルには花が活けてありました。着実に生活が豊かになっています。


 「しばらく留守にしてすみませんでした。今日帰って来て、ホッとしました。ぼくの帰るところはみんなのいる神国だと思いました。今日は留守の間のことなど聞かせてください。それからすでにご存知だと思いますが、こちらはイヅル国にいるお狐さんで僕らの仲間です。よろしくね」

 乾杯はステファニーさん。


 立食だからみんなが次々話に来る。ミツバチさんも話に来てテーブルに活けてある花の蜜を吸って戻っていく。バトルホースもメーメーもモーモーもコッコも話に来る。小鳥もやってくる。お狐さんは子供に人気だ。メーメーとモーモーが生まれた子供を連れて来てくれたから祝福する。親子とも嬉しそうだ。コッコも負けじとばかりにヒヨコを連れてきた。もちろん祝福する。ピヨピヨあちこち散って行くので親は大変だ。みんな笑っている。

 久しぶりにみんなと話せて嬉しい。みんなも嬉しそうだ。


 ジェナがコックリコックリ始めた。エスポーサとブランコが連れて帰る。しばらくしてお開き。二百人衆が手際良く片付けてくれ、ぼくらもお礼を言って家に帰る。

 ジェナはブランコのお腹に潜って先に寝ていた。久しぶりにみんな揃って自宅で就寝だ。

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