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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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357 みんなの砂漠体験 (上)

 今日から砂漠の体験です。お狐さんは、皆が起きると帰って行った。

 今日は忙しいぞ。日の出前にまずは二百人衆を神国から転移させます。ええ、だいぶいる。プリメーロとプリメーラもいる。大人から子供まで100人くらいだ。3班だから、いつの間にか三百人衆になったと言うことか。そういえば誕生の祝福も結構やったな。まあいいや。何人になろうとも二百人衆だ。狐面を持っていない人には狐面を配った。砂嵐の時につけるように言った。

 一緒に砂漠に近い森の中に転移する。


 次はスパエチザンヤ前からマリアさんが率いて観察ちゃんが転移させてきた。

 ゴードンさん一家、ゴットハルトさんがいる。

 三馬鹿は班に一人づつ付くことにしたそうだ。2班にラインハルトさん、3班にベルンハルトさんだ。実力が抜きん出ているからね。

 神父さんとその家族、エチゼンヤさん夫婦。イサベルさん、ハビエルさんとトルネードがいる。全部で70人くらいだぞ。いいですが。狐面を持っていない人には配る。


 エレーネさんは僕が迎えに行くのか。行って連れてきました。きちんと軍服を着た人が250人はいるぞ。まあいいか。こちらにも狐面を配る。


 エスポーサとドラちゃん、ドラニちゃんでベーベー55頭を迎えに行ってもらう。砂漠に入ったところで待っていてもらう。


 ではみんな揃ったので挨拶。

 「今日集まってもらったのは、皆僕の関係者です。神国の二百人衆、僕の神父さんとその家族、エチゼンヤさん関係者、アレシアス王国の女王さんとお付きの人、軍人さんです。砂漠の体験です。危険なことも多いですが、皆さんなら大丈夫です」

 「まずは今日中にソーロクオアシスまで行きます。ここにいるベーベー2頭とゴードンさんが先導します。オアシスを見てもらって、オアシスの手前か過ぎたところで一泊、さらに砂漠を行進し2泊して体験終了、転移で帰ってもらって2班と交代となります」

 「この森を抜けると砂漠になります。このベーベーほど体格は良くありませんが、55頭ベーベーを借りてあります。交代で乗ってみてください。乗り方はゴードンさん、僕たちに聞いてください」

 「ふだん交流がない方も多いと思います。食事は大テントを用意しますので、そこで一緒に食べて歓談して交流をお願いします。最後に砂漠には危険な生き物がいます。刺されたらすぐ申し出てください。普通の人なら即死ですが、皆さんなら手当をするまで持つでしょう。砂漠に入ったところで代表的な危険生物を見てもらいます。ではゴードンさんよろしく」


 「ゴードンだ。今回は水と食料を持っているみんなには、暑さ、寒さ、砂の上の歩行、砂丘の登り降り、危険生物、運が良ければ砂嵐、そんなところだ。ただし迷子になると一面砂なので我々には方向を定めるのが難しくなってしまう。死ぬまで彷徨するようになってしまう。出発地の神国、スパエチゼンヤ、アレシアス王国の3単位で人数をしっかり把握し、迷子にならないようにしてくれ。ではシン様のベーベー2頭がソーロクオアシスまで先導してくれるが、その前に5分時間をとる。人数をしっかり確認してくれ」


 えらいことだ、人数、人数という声があちこちから聞こえる。大丈夫だろう。多分。


 「よし、確認したな。出発」

 森の中を進む。すぐ砂が多くなり、疎林になり、森が切れる。目の前は砂ばかり。あちこちからオー、アーとか色々な声が聞こえる。砂漠が初めての人が大半だ。


 ジェナとプリメーロ、プリメーラが例の危険生物仲良し3匹を捕まえてきた。一応説明した。3人は砂漠にポイした。


 エスポーサとドラちゃん、ドラニちゃんがベーベー55頭を転移させてきた。鞍がついている。ラシードさんが気を遣ったんだろう。

 「ではベーベーが来た。最初はスパエチゼンヤ組、ベーベー10頭つれて行ってくれ」

 エチゼンヤ組がベーベーに乗って少し先に進んで待っている。

 「次はアレシアス組、ベーベー30頭だ。連れて行ってくれ」

 「最後は二百人衆ベーベー15頭だ」


 「よーし、出発だ。シュッパーツ」

 ベーベーマンにゴードンさんが乗ってベーベーと先導を始める。エレーネさんは借りてきたベーベーに乗ってアレシアス組の先頭だ。長い列になった。こんなに人が多い隊商は多分滅多にないだろう。


 ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんには迷子が出ないように周りを見てもらう。エスポーサはジェナを抱っこしてバトルホースで最後尾を見てもらっています。僕?僕はアカを抱っこしてバトルホースです。らくだもの。後ろにマリアさんが乗っています。


 二時間歩いた。結構大丈夫だな。休憩。簡易トイレを大量に作った。休憩ごとに設置しよう。休憩後ベーベーに乗る人が交代だ。出発した。だんだん暑くなるぞ。二時間歩いて休憩。さらに二時間歩く。休憩。砂丘の影に入り休憩。暑くなってきた。ゴードンさんがあと1時間歩いて昼食だと言っています。頑張るねえ。えええ、という声があちこちから上がる。大丈夫だろう。一時間歩いた。


 砂漠に大テントを張る。500人は優に収容できる。上は熱転換シートだ。サービスしてしまった。砂漠で生きるわけでは無いからね。脇は開けておこう。砂漠が見えたほうがいいだろう。


 「シン様が大テントを設置して下さった。3時間ほど時間をとる。ゆっくりお昼を食べて、歓談して、休憩してくれ」


 大テントの下にみんな入る。おお、涼しいという声があちらこちらから聞こえる。

 アレシアス王国の兵隊さんは収納が無いからね。僕がテーブルを用意した。侍女長さんが収納から料理を出し、執事長が采配して兵隊さんに料理が行き渡るようにしている。

 収納有りの組は自分たちでテーブルを出している。

 みんな立食だ。最初はグループごとに固まっていたけど、そのうち段々ばらけてきた。料理を交換したり話し込んでいたりしている。


 ジェナはプリメーロとプリメーラを探して遊んでいる。ブランコが見ている。面倒見がいいね。

 ベーベーたちはちゃっかりテントの端をぐるりと囲んで休憩。食事が終わった人が自分たちを乗せてくれたベーベーの世話をしている。お昼は水だけだ。水のみだけど涼しいので喜んでいる。


 やがて思い思いに持参した敷物を敷いて横になった。みんなの寝息が聞こえる。


 ゴードンさんがやって来た。

 「皆よく頑張ってくれました」

 「そうだね。よく頑張ってくれた。体験でなく訓練になってしまった。あと二日よろしく」

 「わかりました」


 「今日はソーロクオアシスの手前で一泊しましょう。それから明日はソーロクオアシスの市場などを見てもらって、涼しくなったら出ましょう」

 「いいんでしょうか」

 「皆さん頑張るからたまにはこういうのもいいと思います。僕の関係者であってもお互い接点がほとんどない方も多いから、この体験を通じて皆さんの親睦もはかれるし、何かあった時にも協力がスムーズでしょう」

 「なるほど。確かに」


 「午後は涼しくなったら出てください。僕はアカとソーロクオアシスに話に行ってきます。500人近い精悍な人たちが来たらびっくりするでしょうから。僕とアカがいない間はマリアさんとエスポーサに相談してください。僕が遅れたら大テントなどもエスポーサが収納します」

 「承知しました」

 「じゃお願いします。マリアさん、エスポーサ、頼んだよ」

 「はい」

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