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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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314/499

314 宿の従業員はトールキー族長に追いつく シンたちは散歩

 キジールからターラお嬢様の伝言を預かって出発した従業員がディースの隊商宿に着いた。宿の人に聞くと族長の隊商はまだ滞在していた。

 宿の人に部屋を聞いて行くと、隊員がいたのでお嬢さんから急ぎの用だと言って市場に行っている族長を呼び出してもらった。


 呼び出された族長、市場に来ないで部屋で話したいと言うことか、なにか内密な話だろうと思ってすぐ隊商宿に戻った。

 「なんだ。急ぎの用とは」

 「ターラ様から伝言です。シン様という宿の客から岩塩発見と聞いた。ラシード族長が扱っているそうだから岩塩の仕入れの話を通してくださいとのことです。岩塩の見本はこれです」


 「シン様だと?小さい犬を抱いた子供か?」

 「そうです。ご存知で?」

 「ああ。塩はこれか。旨い。旨い塩だ。初めてだぞ。おい、シン様から塩の袋を貰ったな。どこだ」

 「族長がその辺に放り投げていましたよ」

 「あった。あった。これは。おいみんなこの塩をみてみろ」

 「この袋一つで何倍もの砂金が来るぞ」

 「なんてことだ。金塊を放り投げていた」


 「これから俺を含めて5人が先行する。残りは予定通り明後日ここを立って、いつも通り商売してラシードオアシスで合流だ。あとは頼んだぞ」

 族長たち5人は急いで隊商宿を出発した。


 再びキジールです。

 今日はどうしようかなあ。街をぶらぶらしようかね。

 2階の部屋から降りて事務室に寄ると、もう娘さんが働いていました。働き者だね。トップが働くと下も働くよね。娘さんが気がついた。


 「今日は街をぶらぶらしてきます。部屋の掃除は要りません。そのままで結構です」

 「わかりました。いってらっしゃい」

 「何かあったらすぐ来ますから、安心してくださいね」

 「お願いします」


 どこに行こうか。街の入り口から市場と隊商宿の前を来たのだから今日はその続きに行ってみよう。隊商宿の先へ進む。屋敷がある。いうまでもなくトールキー族長の家だ。立派な屋敷だ。人の出入りも多い。おや、宿で見かけた従業員が入って行く。色々イレギュラーなことがあったから報告かな。


 屋敷の前を通り過ぎます。住宅街になりました。引き返しましょう。市場前まで戻ります。両側は商店街ですね。市場の向かいの商店街から少し横道に入ってみましょう。


 おお、歓楽街が広がっている。僕は謹厳居士ではありませんから、歓楽街を頭から否定するものではありません。綺麗なお姉さんがいらっしゃいます。マリアさんにツンツン突かれます。もう少し中に入って見ましょう。


 屋敷があります。歓楽街に屋敷ですか。観察ちゃんが金ピカ我儘青年の家だと教えてくれます。なるほど歓楽街で稼いでいるのね。その屋敷の前を通り過ぎるとどんどんグレードが下がります。違う道を通って元に戻りましょう。


 市場側の奥はどうなっているのでしょうか、行って見ましょう。こちらは飲食店はありますが歓楽街ではありません。小さな商店が並んでいたり住宅があったりしています。人通りはあります。地元の人が日常的に通うような商店街なのかもしれません。または市場で買うほどのこともないようなものを買うとか。


 あれ、三人組が動きません。いい匂いがして来ます。店頭で何か焼いています。小麦粉に野菜などを混ぜで薄く焼いています。秘伝のタレでしょうか。塗って裏返すと香ばしいいい匂いがします。しょうがない。買いましょう。人数分注文しました。


 支払いはどうするのでしょう。宿の札を見せればいいということです。確かもらったな。出しました。宿の名が書かれた帳面に日付、部屋番号と名前、品名と数量を書いて札を返してくれました。どうなっているのかわかりません。毎日宿に集金に行くのでしょうか。通貨がないからこういうことになるのかもしれません。少額なのはツケの世界なのか。まあいいです。うまく回っているのでしょう。


 店の前にいくつか長椅子がおいてあります。座って待っていると次々出来上がります。葉っぱに乗せて渡してくれます。まずはジェナですね。エスポーサが自分の分を分けています。三人組はもちろん一人一枚です。あっという間に食べてしまいました。僕たちの分も出来ました。僕はアカと半分づつ。マリアさんは一枚。ジェナに少しやっています。みんな甘やかすのです。ジェナは嬉しそうだ。


 街も一回りしたし、やることないな。

 ドラちゃんとドラニちゃんが川で遊びたいというから、裏道で人通りが途絶えた時河原に転移しました。河原は平らで川は深くありません。魚はいるのだろうか。小魚はいるようだ。ところどころに深みがあってそこにはそこそこの大きさの魚がいるみたい。ドラちゃんとドラニちゃんは魚に興味がないからどうでもいいけど。


 ブランコがジェナを乗せてドラちゃんとドラニちゃんでかけっこをしています。川の上流に行ったり、下流に行ったり楽しそうだ。そろそろ昼食にしよう。川向こうに行って、砂漠に入ったところにテーブルを出して、マリアさんが食事を並べます。


 「お昼だよーーー」

 あっという間に三人がやってきました。

 砂漠だから天気はいいけど時々砂埃が舞います。バリアを張っているからいいけど。そうでないとテントの中で食べなければならないな。


 午後は何しようかな。

 「キジールの街の周りの農村にでも行ってみる?」

 マリアさんの提案です。そうか。そうしようか。


 ジェナのお昼寝の時間です。テントを張りましょう。みんなでテントの中。お昼寝です。ジェナは相変わらずエスポーサの腕の中。いいんですけど。

 お昼寝は一時間とちょっとくらい。寝過ぎても夜寝られません。

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