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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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284/499

284 助けた大君の姫を送る 砂漠が途切れるところまで飛んでいく

 夜明け前です。出かける支度をしました。

 玄関前にはベーベーをすでに二百人衆が連れて来てくれていました。

 二百人衆にお礼を言ってまずはラシード屋敷の厩に転移。ベーベーに厩に入ってもらう。次に部屋の中に転移。

 それでは出かけますか。

 部屋を出て玄関までいくと奥さんと娘さん、執事、侍女が並んでいます。

 「お世話になりました。ラシードさんによろしく」

 玄関を出るとベーベーが待っていた。

 ベーベーに分乗して、皆さんに挨拶してラシード屋敷を出た。


 「行ってしまわれましたね」

 「はい」

 「神様のお相手は我々人間には難しいわね。それにしてもこのオアシスを滅びに落としかけた男は気に入らないわね。昨日の男は捕まえてあるでしょう?事情を丁寧に聴取して処分しなさい」

 「捕まえてあります。わかりました。丁寧に丁寧に聴取し、処分します」

 男は痛い思いをしながら丁寧に事情を聞かれるのだろう。

 「あのう、昨晩部屋にいた形跡がないのですが。それと今日は人数が減っていますが。怪物馬もいません」

 侍女さんの発言である。

 「神様のことはわからないわ。きっと神の国に戻ったのでしょう。滅多なことは言わないように」

 「わかりました」


 「シン様ーー」

 娘である。

 奥さんと執事は顔を見合わせ肩を落とした。


 朝の空気は気持ちいい。しばらくこのままで行きますか。オアシスを抜け、砂丘をいくつか越えたところで朝日が昇ってきた。暑くなったらドラちゃんに乗って行こう。まだ平気だね。

 さらに砂丘をいくつか越えたところで暑くなってきた。休憩兼朝食にしよう。


 休憩後ドラちゃんに乗って出発。ドラニちゃんも一緒に飛びたい気分らしい。大きくなって並行して飛んでいる。

 ジェナがふわふわとドラニちゃんに飛び移る。ふわふわでも行けるのか。わからないものだ。

 後ろを見るとラシードさんのオアシスが小さく見える。もうすぐ見えなくなりそうだ。前を見ると遠くに緑が見える。砂漠が終わって森になるのだろう。右手は相変わらず山脈だ。左は果てしなく砂漠が続く。

 ドラちゃんに高度をあげてもらう。左、砂漠の遠くに山脈が横たわっているのが見えて来た。大変幅のある砂漠だな。高度を上げなければ砂漠の先が見えない。観察ちゃんがあっちを見たりこっちを見たり忙しい。高度を下げてもらう。転移で下げるらしい。すぐ元の高度に戻った。

 砂漠が途切れるところまで今日中に行きたいので、少し速度を上げてもらう。飛んだまま転移してもらってもいいんだけど、空の旅も楽しいので飛んでもらう。観察ちゃんも飛んでいれば地図が出来るからね。転移ではその間の地図は空白となってしまう。

 途中昼食と午後の休憩を挟んで砂漠が途切れるところまで来た。着陸。日が傾き始めた。


 では帰ろう。え、帰りもドラちゃんがいいの。観察ちゃんの希望です。地図作りに役立つのですか。そうですか。早くてもいいの?いいそうです。


 ドラちゃんに乗って、空気が薄くて抵抗が少ない高空を猛スピードで帰ります。ほとんど転移です。リュディア王国、滅びの草原が見えて来ました。減速して転移で高度を落として、泉の広場に着陸。まだ夕方にもなっていなかった。


 観察ちゃんは高空から見たので広範囲の地図ができたと喜んでいます。

 ドラちゃんとドラニちゃんは空気が無くても飛べるようだ。わからん。翼はなんのためなんだろう。格好も大事ですか。そうですか。


 まだ夕飯までは時間があるので、ブランコはジェナを背中に乗せてドラちゃんとドラニちゃんと見回りに行った。エスポーサは管理棟。お仕事だ。残ったのは僕とアカとコマチさんだ。


 ベーベーが乗って乗ってと言っている。

 砂漠が終わると出番がないな。そうか。それじゃ乗ろう。ベーベーマンには僕とアカ、ベーベーにコマチさんが乗った。

 今日は、メーメーなどのいる反対側に行こう。ベーベーの砂場を越えて歩く。


 お前、荷を乗せて歩いてみる?ベーベーと言っている。そうか。それじゃ荷物運びをしてくれる?ベーベーと返事をしている。魔の森と滅びの草原は荷車を引くわけにはいかないが、ベーベーなら荷物を大量に積んで移動できる。転移に頼らずエチゼンヤとここの間の荷物の移動ができる。これはいい。


 砂漠に行かない時には荷物運びをしてもらえればいい。なにかやることがないと無聊を託つことになってしまう。良かった。夕方までベーベーに乗って散歩した。


 戻って早速二百人衆に話したら喜んでいた。二百人衆は商売に線指輪を使いたくないそうだ。そう固く考えなくてもいいと思うが。

 バトルホースは二百人衆は喜んで乗せるが、余り荷物運びが好きでは無く困っていたそうだ。


 ベーベーは元々荷物運びをしていたから荷物運びを厭わない。それに大量に積んでも力強く運んでくれる。僕の眷属だから強い。魔の森も滅びの草原も臆することなく歩くことができる。仕事が出来て良かった。


 働いていたみなさんが戻って来た。三人とジェナも見回りから帰って来た。お風呂に入って夕食。


 明日から砂漠を越えた森へ行くけど行く?と聞いたら、すでに留守の間の手配は済んでいると答えがあった。手際が良い。初めてのところだから行ってみたいということだ。


 明日はまず森がどのような状態かみよう。ベーベーが入れればよし、入れなければ徒歩だ。朝は普通に出よう。

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