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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第四部

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274/499

274 助けた大君の姫を送る 砂漠の旅 ラシードさんのオアシスに着いた

 僕とアカになった。僕たちも見回りに行こう。まずは畑。青々としているね。二百人衆が農作業をしている。

 「シン様ー。田んぼを見てください」

 わかったと手を振る。田んぼに行こう。

 アカと歩いていく。田んぼは川の近くだ。おお、実っている。黄金色の稲穂が頭を少し垂れていっぱいだ。手にとってみると、殻の中の実が充実している。豊作だね。もう少しで稲刈りだ。二百人衆の方に手を振っておいた。


 次はメーメーだ。寄ってくる。小さいメーメーがいる。この間生まれたメーメーだね。ヨシヨシしてやる。目を細めてメーメー言っている。一頭一頭撫でてモコモコの海を通過、次は苦手なモーモーだ。可愛いからいいんですけど、ベッタリ涎をつけられる。やれやれ。汚れ飛んでけした。


 コッコが飛んでくる。ブランコと競争しているらしい。ブランコの背中でジェナがキャッキャッとはしゃいでいる。コッコが飛び込んでくるから一等と言ってやる。コッコーと喜んでいる。ジェナが僕にタッチしたら猛然とブランコが折り返して走っていく。コッコが焦って飛んでいくが、復路はブランコが優勝だね。


 バトルホースが駆けてくる。お前達戻っていたの。最初に出会ったバトルホース達だ。ヒヒンと言っている。乗って乗ってと言っている。ポンと飛び乗る。アカも腕の中に飛び込んでくる。思いっきり走る。みんなで走る。ブランコら三人組も気がついて走ってくる。ドラちゃんとドラニちゃんは飛んでくるのだけど。みんなで走る。楽しいな。湖、川、岩場、草原、風を切って走る。


 夕飯だよーと言う声が聞こえたような気がする。やばい、方向転換して自宅へ向かって走る。畑も田んぼも、踏まずに走る。お前飛んでいるんじゃないの。天馬になっちゃったの?ブランコも踏まずに走る。ブランコは天狼だからまあそうかも。着いた。


 ああ楽しかった。魔の森の水を飼い葉桶一杯ずつあげました。首筋をなでまたねと言うと、ヒヒンと答えて、二百人衆が来て連れていきました。


 みんな待っていました。

 「ごめんごめん。ちょっとみんなと遊んでいた」

 「いいですよ。明日はラシードさんのオアシスですね。私達も行きますから」

 ステファニーさんが宣う。観察ちゃんは口が軽い。

 「わかりました。朝食後すぐ出ます」

 そう答える他ありません。


 今日はコマチさんも一緒に夕食のテーブルに付いてくれました。

 椅子を調節して、みんなが見えると新鮮だね。

 実はこのメンバーで食事が必要なのは、コマチさんだけだったりする。

 でも食事は楽しいからみんなで食べるようにしている。二百人衆も僕らの食事を作って給仕するのが嬉しいみたいだしね。


 朝食後、さて出かけますか。

 自宅前にバトルホースとベーベーが待っていた。バトルホースも行くと言っています。砂場で試したと言っています。そうですか。

 ベーベーマンに僕とアカ、ベーベーにコマチさん、バトルホース2頭にステファニーさん・マリアさん、アヤメさん・オリメさんが乗る。もちろんバトルホースの鞍にもパラソルを挿せるようにした。

 ブランコは大きくなってジェナを抱っこしたエスポーサが乗る。ジェナにとって眷属は他人ではないので安心して抱っこされている。特に人化したエスポーサに抱っこされるのが好きみたいだ。


 今日は転移だ。昨日の到達点まで転移。

 本物の砂漠はバトルホースは初めてだ。あちこち見ている。風に乗って砂が飛んでくる。すぐ頭にバリアを張ることを覚えたみたいだ。呼吸も瞬きも普通だ。足にもバリアを張ったようだ。熱対策と砂への沈み込み対策のようだ。優秀だ。水と食料は自分の収納に入っているから、確かに砂漠でも大丈夫だな。


 では出発しよう。砂丘を登っていく。バトルホースもベーベーと同じように苦労せず登っていく。砂丘の頂きにつくと大きなオアシスが見える。今までの中では一番大きい。上から見ただけのヘラール族長のオアシスも大きかったけど、こちらの方が大きいかな。


 砂丘を降りてオアシスに近づく。なんかオアシスの入口に、槍や剣をもった人が何人かいるぞ。こちらを認めると緊張が走ったようだ。なんだろうね。ゆっくり近づこう。


 「こんにちは」

 「お前たちは何者だ」

 「この先の国に向かって旅する者です」


 「いま怪しいものは入れられない。お前たちの乗っているベーベー、馬のような怪物、狼のような白い怪物。怪しくて入れられない」

 「このベーベーに見覚えない?向こうのベーベーも」

 「うん?そういえば族長のベーベーに似ているが、こんなに大きく強そうなベーベーではないぞ」

 「これはラシードさんのベーベーだよ。僕の乗っているベーベーは年を取ってしまったので砂漠に放されていた。あちらのベーベーはラシードさんからもらったんだ」


 「ラシード族長を知っているのか?」

 「知っているよ。ほら、これ見て」

 「族長のナイフだ。失礼した」

 槍と剣を引いた。


 「ラシードさんの家族に話したいことがあってね。立ち寄った」

 「今は取り込んでいるが」

 「それは、お嬢さんの話だと思うよ。その話をしにきた」

 「分かった。案内する」

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