表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第三部

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

237/499

237 身代わり君二号を作る

 閃いた。身代わり君二号を作ろう。

 早速作った。フロランスちゃんより大きい。三、四歳くらいだ。断じて生きていないぞ。

 アカが、シラーとしています。冷や汗が出てくる。


 あれ、なんで動く。こら。動くな。

 身代わり君二号は、ニコニコと僕の指を握ってきます。

 「おとたん」

 こら口をきくな。

 「おかたん」

 アカを向いて言った。

 アカはまんざらではないようだ。


 「おねたん」

 今度はマリアさんを見た。

 「おねたん」

 今度はステファニーさんを見て言った。

 「おにたん」

 ブランコを見て言った。

 「おねたん」

 オリメさんとアヤメさんを見て言った。

 「ちいおねたん」

 ドラちゃんとドラニちゃんを見て言う。

 みんなデレデレだ。


 ああまた作ってしまった。

 アカが撫でてくれる。

 あなたがパパで私がママで、みんなが兄と姉。いいんじゃないの。

 みんながかわりばんこ抱っこしている。


 『赤ちゃん可愛いわね。今度連れてきなさい』

 『バレた?』

 『私の子供でもあるからね』

 『おかたん』

 『そうよ。今度連れてきてもらいなさい』

 『おかたん、おかたん。待っててね』

 『いい子ね。いつでもおいで』

 なるべく早く世界樹のもとに連れて行かなくては。


 二階からエスポーサとフロランスちゃんを抱いた女将が降りてきた。女将はびっくりして、身代わり君二号を見ている。


 エスポーサを見て言った。

 「おねたん」

 エスポーサがニコニコして、身代わり君二号を抱き上げた。

 「おねたんよ」

 うへ。どうするよ。


 「フロたん」

 フロランスちゃんを見て言っている。

 「フロたんママ」

 女将さんを見て言った。

 女将さんは腰を抜かした。

 僕に向かって平伏した。

 「神様」


 いやー出来てしまったものはしょうがない。

 アカが言っています。あなたと私の世界樹遺伝子と、エスポーサ、ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃん、マリアさん、ステファニーさん、オリメさん、アヤメさんの世界樹追加遺伝子を混ぜるからこうなると仰っています。

 いや、家族だから子供がいたらいいなと思ったのは思ったのだが、こうなるとは思っても見なかったと言い訳します。


 とりあえず、女将さんを片付けよう。

 「女将、見ての通りです。フロランスちゃんは、人質に行かなくてすむようになりました。ただ誘拐されたことになっているので、フロランスちゃんは、ここ神国で事件が終わるまで預かります。私の配下に赤ちゃんがいる夫婦が沢山いますから世話は大丈夫です。おっぱいの時間は女将に転移してもらいます。それから、触れ合う時間が必要でしょうから、暇な時間を教えてください。こちらに転移してもらいます。眠るときも一緒にどうぞ。先ほどの部屋をお使いください。花街での連絡係にこの観察ちゃんをつけます」

 観察ちゃんを一人出した。

 「観察ちゃんと言います。なにかあったら観察ちゃんと呼んでください。すぐ現れます。ではいろいろ仕事が出来てしまいましたのでこれで花街に転移してもらいます」

 観察ちゃんと女将を転移させた。


 さて、お叱りの時間でしょうか。

 皆ニコニコして、身代わり君二号を抱っこしています。

 ブランコは背中に乗せて「おにたん」にご満悦だ。

 ドラちゃんとドラニちゃん「ちいおねたん」もかわりばんこに背中に乗せて走り回っています。落ちないのかね。外に出て二百人衆に見せて来たそうだ。

 みんな喜んでいてお叱りはないようだ。


 名前をつけなくちゃね。

 もう、ジェナだ。ジェナ。

 とりあえず、バングルだ。皆と同じ象形文字入り。

 アカがしなくてもしても同じと申しておりますが、形です。


 ジェナは僕とアカの世界樹遺伝子とみんなの世界樹追加遺伝子から出来ている。人の遺伝子は入っていない。

 ジェナは僕たちと同じ。食べても食べなくても良い。排泄もない。

 アカが言っています。成長しませんから。

 そうだった。でも何でも自分で出来るからいいか。怒らせたら誘拐犯は壊滅だな。丁寧に扱ってくれるように祈っています。誘拐犯のために。


 では馬車に戻ってもらいましょうか。だめなの?皆だめだといっています。

 しょうがない。身代わり君一号に代役をお願いしましょう。全体の数が合っているし、見かけは赤ちゃんに見えるようにしておこう。錯覚だけどね。


 アカが、ドラちゃんとドラニちゃん、オリメさん、アヤメさんに馬車を追跡してもらった方がいいと言っています。ドラちゃんとドラニちゃんは、対象をロックすれば、自動追尾で寝てても飛んで追尾できるのだそうだ。へえ。馬車2台だから一台づつロックして、オリメさんとアヤメさんがそれぞれの上で寝ていれば良い。へえ。そうなの。


 それじゃ行ってくれるかな。行ってくれるそうです。オリメさんとアヤメさんはピンクの忍者服がいいそうです。へえ。そうなの。着替えて出てきました。エスポーサもピンクの忍者服を持っていたから、ピンク忍者が三人になった。

 使わないけど刀が欲しいそうです。そうですか。無いと忍者らしくない。では進呈しましょう。二百人衆と同じものです。刀を背負って忍者らしくなりました。装うということは小物も揃えるということですね。わかりました。

 狐面をつけて行くそうです。ジェナに忍者鴇影ときかげと教え込んでいます。忍者鴇影参上だろうか。桃の影ではなんだか具合が悪そうだから、同じような色の鴇色ときいろです。わずかに灰色がかかっているから桃色よりいいかもしれない。


 ドラちゃんにはオリメさん、ドラニちゃんにはアヤメさんが乗り込んで出発した。あっという間に見えなくなりました。

 すぐ連絡が来ました。馬車発見。ロック完了だそうだ。下から見えなくして高空を滑空しているそうだ。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ