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目覚めた世界で生きてゆく 僕と愛犬と仲間たちと共に  作者: SUGISHITA Shinya
第二部

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208/499

208 ゴードンブートキャンプ (最終日 結婚式)

 さていきますか。式場近くに転移した。

 ゴットハルトさんが司会だ。

 「本日これから、極級冒険者 ゴードンさんとロシータさんの結婚式を行う」

 何が起こるのか固唾を飲んで見守っていた兵から歓声が上がる。


 「それでは、新郎新婦の入場だ。シン様ご夫妻が付き添いだ」

 ゴードンさんは二百人衆に拉致されてロシータさんとリリアナちゃんの元へ。僕らと一緒に歩いていく。


 兵は一斉に平伏した。エレーネさんたちも。

 一段高い段に上がる。ハビエルさんが待っている。

 「ではこれから結婚式を執り行う。その前に、みなさん立ち上がってください。シン様の希望です。みなさんも列席者です」

 徐々に立ち上がった。


 「今日の神父は、シン様教神父、ハビエル。進行は、同じくシン様教神父、ゴットハルトが務めさせていただきます。お二人はすでに皆様ご存知と思いますが、新郎は、リュディア王国にその人ありと知られた、世界に二人しかいない極級冒険者のゴードンさん、新婦は縁あってゴードンさんが猛アタックしたロシータさんと娘さんのリリアナちゃんだ」

 わーっと沸いた。

 「それではハビエル神父、お願いします」


 「ハビエルです。本日はこのような式に立ち会えて大変嬉しく思います。よろしくお願いします」

 「それでは三人前へ」

 「新郎、新婦、リリアナちゃん、あなた方は、シン様を主と仰ぎ一生仕えることを誓いますか?」

 「「「誓います」」」

 「新郎ゴードンさん、あなたはここにいるロシータさんを、いかなる時も、妻として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」

 「誓います」

 「新郎ゴードンさん、あなたはここにいるリリアナちゃんを、いかなる時も、娘として愛し、慈しむ事を誓いますか?」

 「誓います」

 「新婦ロシータさん、あなたはここにいるゴードンさんをいかなるときも、夫として愛し、敬い、慈しむ事を誓いますか?」

 「誓います」

 「リリアナちゃん、あなたはここにいるゴードンさんを、お父さんと認め、お母さんと家族として仲良く暮らすことを誓いますか?」

 「誓います」


 「それでは、シン様より指輪授与があります」

 アカが線指輪が二つ乗ったお盆を出す。

 線指輪は、ショートソード、短刀、竹水筒の三点セット入だ。

 「ゴードンさんからロシータさんにしてあげてください」

 僕がゴードンさんに線指輪を一つ渡した。

 ゴードンさんがロシータさんの指に線指輪をする。ロシータさんが光った。

 式場がどよめいた。

 リリアナちゃんには僕がしてやろう。

 リリアナちゃんの指に線指輪をする。リリアナちゃんも光った。

 ふたたび、どよめく式場。

 「おめでとうございます。二人は夫婦になり、三人は家族になりました。それではお待ちかね、待望のキスです」

 また式場が沸く。兵が一斉に手拍子をする。


 おっと式場の外に王弟の手先の連中がいる。はてなという顔をしている。ちょっと圧を加えたら逃げて行った。面白い報告になるぞ。


 ゴードンさんが恨めしそうな顔をしている。

 新婦が新郎に神様に逆らってはいけませんと言っている。おもしろいな。あははは。

 ゴードンさんは諦めてロシータさんにキスしました。リリアナちゃんにはおでこにキス。

 式場から一斉に、今度は拍手だ。


「よーし、無礼講だ。料理も酒もたくさんあるぞ。今夜はゴードンさんは攻め放題だ。訓練の恨みつらみ、ここで晴らさなければ一生晴らせないぞ。それ攻めろ。新婦とリリアナちゃんは着替えだ。ちょっと待ってね」


 ゴットハルトの司会により兵がお酒を持ってゴードンさんに突入していく。沈没させようというのだな。ゴードンさんはウワバミとみた。

 「返り討ちだーー」

 やっぱり。兵が次々沈んでいく。


 宴会は一晩続いた。朝になって、兵は死屍累々だ。


 ゴードンさん、ロシータさん、リリアナちゃん、三馬鹿ハルト、ハビエルさん、二百人衆をドラちゃんとドラニちゃんが乗せて、浮き上がった。ブランコも付いていくらしい。ドラちゃんに乗っている。起きていたエレーネさん、執事長、侍女長は巨大ドラゴンに仰天している。上空で手を振ってお別れしている。またね。飛んで行った。酔い覚ましに飛んでいくらしいよ。


 会場は神国から来た二百人衆があっという間に片付けた。

 「ありがとうね」

 「自分たちも楽しみました」

 エスポーサがステファニーさん、マリアさん、オリメさんと一緒に神国に送って行った。臨時に来たバトルホースも一緒だ。


 返り討ちにあった兵を除いてあっという間に片付いたね。兵は、今日はいいか。気候もいいし、ゆっくり兵隊さんには寝ていてもらう。


 あれ、エレーネさん三人組が跪いている。まずい、まだ青年になったままだ。

 「すみませんでした。ゴードンさんの結婚式にしてしまって」

 「とんでもない。ゴードンさんは大恩人ですから」

 「訓練は終わりましたので、ここで一応引き上げます。王都に着く頃お伺いします」


 バトルホースを呼ぶ。あれ残っているのは僕とアカだけだ。

 観察機能付小動物も転移で引き上げた。

 「じゃ帰ろう。少しかけて行こう」

 馬は喜んでいる。

 「じゃまた後で」

 お城を後にする。三人は跪いたままだ。

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