205 ゴードンブートキャンプ (4)
16日目
今日からは滅びの草原で5日間、合宿だそうだ。城は留守になるから、僕とアカが残ることにした。ブランコとドラちゃんドラニちゃんは、僕がいなくてもマリアさん始めみんながいるからいいんだそうだ。でも時々抜けてくるからヨシヨシしてやる。
合宿1日目で全ての剣がダメになったみたいだね。丈夫が取り柄の数打ち600本を作りました。何かと便利な数打ちナイフも600本。両方とも刃の根元に巨木のマークを入れた。エレーネさん、執事長、侍女長さんのは、並みの物を作った。こっそり銘を入れておこう。樹乃神。古代象形文字だから世界樹さんと僕しか読めない。ドラちゃんとドラニちゃんを呼んで届けてもらう。数打ちでもこの世界の鍛冶屋が作った剣なら何合か打ち合いをすれば相手の剣が折れると思うけど。
合宿2日目 観察機能付小動物が連絡してきた。今度は10人だそうだ。城に全く人の気配がしないからびっくりしているね。面白いな。5人恐る恐る城に近づいてくる。城からは何の反応もない。さらにジリジリと近づいてくる。城門を開けてやろう。びっくりしたようだ。城門から見える城の中には人の気配がない。一度下がって10人で相談している。夜まで様子を見るようだ。これは楽しい。
暇だから、観察機能付小動物をローテイトしよう。面倒だから残り全部を神国に送ろう。その前に手元に呼ぶ。農場の観察機能付小動物も呼ぶ。みんなヨシヨシしてやる。嬉しそうだ。随分いるね。神国に転移させた。数日して元に戻せばローテイトは終了だな。今こちらにいる子はローテイト済みだ。
夜になりました。五人がジリジリ城門に近づいてくる。近づいたところで城門を閉める。夜だからね。目の前でピシャリと扉が閉められて腰を抜かしている。慌てて仲間のところに戻る。動きはないね。明日だろうな。
草原の方は、怪我人続出なんだそうだ。ブランコの骨継ぎは危ないから、ドラちゃんとドラニちゃんで治して回っていて、エスポーサはニコニコと見ているのだそうだ。と観察機能付小動物から報告がありました。あれ、いつの間に。まあいいか、観察が仕事だからね。危ないことをするんじゃないよ。はーいと言っている。
合宿3日目 滅びの草原の方は無事夜も過ごせたようだ。だいぶボロボロのようだね。服が。既成服を作ってもらおう。オリメさんとアヤメさんに頼んだ。大 100着、中 400着、小 100着だ。エレーネさんと執事長、侍女長は別途作ってもらう。サイズはいいんだそうだ。訓練後の体格も予想がつくそうだ。へえ。
10人の皆さんのために城門を開けてやろう。おいでになりませんね。夜になってしまった。閉めますよ。城門。
合宿4日目 20人がかりで魔物一体倒せるようになったみたいだ。人としては上等だろうが、ゴードンさんはまだ満足ではないようだ。
夕方になった。5人きましたね。やっと城門をくぐってくれました。外から見えないところまで進んだら滅びの草原までお送りしました。夜になってしまいますよ。城門は閉めます。
合宿5日目 やはりゴードンさんと三馬鹿さん、二百人衆には満足いただけないようだ。5日間合宿延長に決定。うわあ。人の極限に近づけそうだな。
さて、お楽しみの残りの5人。朝、城門を開けたらやって来ました。そっと城門を入ります。4人入ったところで城門を閉じました。効果音があったほうがいいね。
「パックン」
「うわーーーパックン、パックン」
と言いながら残りの一人が逃げていきます。逃がしてやりましょう。
アカが狂ったわねと言っている。そうかも知れん。4人ですか?すかさず滅びの草原ですよ。
誰も来ません。もっともまだパックンさんは王弟の所までつかないでしょう。
合宿6日から8日目 もう飽きました。誰も来ません。暇だからここの馬を鍛えよう。城の周りをバトルホースに先導させて走らせる。休憩は水と人参。馬を鍛えるのも面白いな。バトルホースも楽しいと言っている。みなさんが帰って来るまでやろう。




