197 神国に戻って休憩
さて、僕たちは、神国に戻ろう。どうもあの食事では物足りない。自宅スパ棟に転移した。
マリアさんと人化したエスポーサが軽い食事を用意してくれる。ブランコも、ドラちゃんも、ドラニちゃんも大喜びだ。
ステファニーさんは、食事をしてすぐ管理棟に行った。マリアさんは学校へ教えに行った。片付けが終わったらエスポーサも管理棟。神国はステファニーさんとマリアさん、エスポーサが管理して回っているんだね。
では今日は管理業務に当たってもらおう。向こうには僕とアカとブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんで行けばいいことにしよう。みんなに連絡した。
当面午前中は暇になったな。アカを抱っこして、ブランコに乗って散歩、いや見回りに行こう。おや、監視機能付小動物が出てきた。そうだな。ローテートしよう。次は誰かな。順番が決まっている。そうだったね。じゃ、転移。順番の2頭をこちらに転移させる。アカに降りてもらってよしよししてやる。嬉しそうだね。じゃ遊んでおいで。呼んだらくるんだよ。森の方にかけて行った。
再びアカを抱っこして、見回り。平和だねえ。今日もいい天気だ。
畑に行ってみる。二百人衆に、あの芋は蒔いてからどのくらいで食べられるのか聞いて見た。こちらでは、一週間もすれば食べられるけど、外の世界だと半年近くはかかるという話だ。ああ、まだまだ山菜が続くのか。外の世界と全く同じ畑があるそうだ。そこの作物なら、どこに持って行ってもおかしくないので持って行ったらどうでしょうかというので、少し収穫してもらった。
城の料理は飽きてしまうよ。進呈しよう。こっそり複製してしまった。兵隊さんにも行き渡らなくてはね。かわいそうだ。
畑の先は、メーメーだ。寄ってくるね。真っ先に来たのは、一番初めに出会ったメーメーだ。よしよし、元気にしていたか。元気と言っている。可愛いね。みんな寄ってくる。嬉しいけど数が多いから大変なんだ。ブランコに乗ったまま一頭一頭撫でていく。
しばらくしてやっとメーメー軍団を通り越した。やれやれ。
あれ、モーモーと鳴いて寄ってくる。こいつら唾液でベタベタにするんだよね。ベロっと舐められた。いい子いい子はするけど、大変だ。次から次へモーモーと鳴きながら唾液をベッタリ付けられる。二百人衆が笑っている。とほほだよね。可愛いからいいけど。
二百人衆に聞いたら、50頭ほどいるそうだ。我が有能な三人組が見回りに行って連れてきたらしい。乳を搾って食堂で使ったり、バターやチーズを作ったりするのだそうだ。
それじゃバターとチーズの作業小屋を作ろうか。頼まれました。ご要望の通りすぐ作った。搾乳小屋はいるかい。普段はいらないけど、雨の時に必要というので話を聞いてこれもすぐ作った。
モーモーは自然の中で暮らしているので小屋はいらないそうだ。メーメーと同じだな。まあ、自由にしてもらったほうがいいね。安心して暮らせる代わりに余分になったものを分けてもらう感じでいいと思う。
もう昼頃だね。戻ろう。自宅に転移。みんな戻っていた。城に戻る僕たちは軽く食べる。管理職の皆さんはガッチリ食べている。いいなあ。つらいなあ。あれ、三人組は遠慮せず食べている。まあ、いいか。
食後、管理職の方の話を聞いて、オリメさんもアヤメさんも残して城に転移。侍女さんがタイミングよく昼食に呼びにきた。今日は、僕とアカと、ブランコ、ドラちゃん、ドラニちゃんだけと言っておいた。びっくりしていたね。
食堂に行くと、いつもの方々が待っていた。
「すみません。きょうは皆仕事が忙しくて、ここにいる者だけです。夕方には戻ります」
はて、出て行った気配はないがと思う、エレーネさん、執事長、侍女長であったが、何も言えない。
「わかりました」
のみである。
食事をしながら、エレーネさんに言ってみる。
「少し、畑で取れた作物を持ってきたのですが、後で厨房を教えてくれますか。持っていきます」
「わかりました。食事が終わったらご案内します」
エレーネさんの返事です。岩の老衰化刑に恐れをなしたのかな。まあいいや。普通のものが食べたいよね。エレーネさんも執事の皆さん、侍女の皆さん、兵も。
食事が終わって、エレーネさんの案内で、厨房に。料理長さんに倉庫に案内してもらい、倉庫いっぱい作物を出した。当分全員で食べられるだろう。エレーネさんも料理長さんも仰天していた。
料理長さんは作物を撫でて涙を流している。これでお嬢さんにとか言っているね。きっと小さい時から作り続けてきたんだろうね。材料がなくて、歯痒い思いだったんだろうな。あとは肉か。どうするかな。栄養的には十分だけど、様子を見ますかね。
エレーネさんと、料理長にお礼を言われて、客室に戻った。さて午後は何をしますかね。猪でも狩に行くかな。600人じゃ魔物がいいんだけど。大きな魔物はこの辺にはいそうもないしな。とりあえず昼寝。みんなで固まって寝てしまった。