185 悪党にお仕置きをする
「それじゃみんな行こうか。まずはおいでおいで作戦。ステファニーさん、マリアさん、オリメさん、アヤメさんが、交代でアジトから出て、そうだな。枯れ枝でも拾ってくれるかな」
「面白そう」
「じゃ、アジトの中に転移」
まずはステファニーさんが枯れ枝を拾いに行った。しばらくして、交代でマリアさんが外に出て枯れ枝を拾って来た。
オリメさんとアヤメさんは、アジトの周りを少し片付ける。
よしよし、顔を見せたぞ。僕も顔見せだ。アジトの屋根を気にしているフリをした。
僕らはアジトから周りの木の上に転移。見下ろしている。
薄暗くなって来た。小屋に忍び寄って来る。8人のうち4人が突入部隊で、残り4人が小屋の周りを囲んで逃げ道を塞いでいる。
4人が突入した。楽しいね。いく先は滅びの草原だよ。悪人さんには言ってなかったけど。檻に入ってもらっている。
アジトの中は静かだね。見張りが顔を見合わせている。一人がそろそろとアジトの中へ入った。滅びの草原行き。なかなか面白い罠だ。残り3人。よせばいいのに3人で突入した。ご苦労さん。
夜中に付き合う気はないからね。悪者は一晩滅びの草原でのんびりしてもらおう。
アジトは消して、神国自宅スパ棟に転移。
お風呂に入って、夕食を食べて、ぐっすり寝た。
朝、観察機能付小動物さんに連絡。こちらに来るかいと聞くともう順番ができていた。最初の二人を呼んだ。よしよししてやる。よしよしして欲しかったみたいだ。ここは神国の自宅スパ棟だよ。好きにしていていいけど呼んだら来てね。『わかったー』と開けてやったドアから外に出て行った。
朝食にして、滅びの草原に行こうか。転移する。
賊は滅びの草原の彼らの街に近い場所に転移させてある。さてどうなっているかな。
「あれ、生きている」
「出せ」
「出してもいいけど魔物だらけだよ。出る?」
「ーーーー」
「これで仲間は全部かい?」
返事はないね。
「それじゃ半分はステファニーさんに、半分はブランコとエスポーサに任せよう」
檻を半分に区切る。
「じゃ左半分はステファニーさんにお願いします。右はブランコとエスポーサね」
ステファニーさんは鞭を出した。こちらの方がいいという顔をしているね。ブランコ・エスポーサ担当組が。
ブランコとエスポーサが大きくなった。馬並みだぞ。迫力あるねえ。もっと大きい方がいい?いやそれ以上大きいとプチしてしまいそうだからそれでいいよ。
ブランコ・エスポーサ担当組が真っ青になった。
檻から一人連れ出した。エスポーサが咥えていく。少し離れたところでやるらしい。
ボキッと音がした。ギャーと悲鳴が聞こえる。なまじ見えないから怖さ倍増だ。何をされているかわからない。またボキッと音がしてギャーと悲鳴が聞こえる。その繰り返しだ。
しばらくしたら静かになった。エスポーサが悪者をくわえて来て檻の中にポイした。次の男を咥えて行く。
「おい、手足が曲がっているぞ。片足が前後ろ逆だ」
誰も答えない。
ステファニーさんが男を一人檻から出した。男は逃げようとする。高速で鞭が振るわれ男の片足の腱が切られた。
「さて、これでみなさんお揃いですか。答えないですか。そうですか。体に聞いて見ましょう」
鞭が真っ黒な光跡を残して振るわれる。
股間が吹き飛ばされる。
「あれ、久しぶりだからちょっと力が入ってしまいました。トイレは立ってできないわね。おほほほ」
草原からは、ボキッと音がしてギャーと悲鳴が繰り返し聞こえる。
ステファニーさんも二人目に入った。賊が脱兎の如く逃げた。がんばるねえ。両足の腱が切られた。ビュンビュン体中鞭に殴られる。顔も殴られる。口はきけないぞこれは。
「みなさん、お揃いですか」
口を必死に動かそうとしているが口がきけない。二人目完了だ。
エスポーサが二人目を咥えて来る。首が横を向いている。この前より向上したな。この前は真後ろだった。
三人目を咥えていく。もはや真っ青を通り越して蒼白だね。
草原から、ボキッと音がしてギャーと悲鳴が繰り返し聞こえる。
ステファニーさんも三人目に取り掛かる。もはや逃げる気も失せたらしい。今回はまずは顔面を攻めた。おお、また口がきけなくなった。
体中鞭で殴られる。今回は皮膚スレスレを殴っている。身体中の皮膚がむけてしまった。
「さて、これで一味全部ですか」
返事はないね。できないというべきか。
エスポーサが悪党を咥えて来る。全体的に小さくなったようだ。手足の長さがバラバラだ。踏み潰して繋いだね。
エスポーサは4人目を咥えていく。待ってくれ話す話すと言っているような気がしたが、聞こえないのだろう。
草原から、ボキッと音がしてギャーと悲鳴が繰り返し聞こえる。
ステファニーさんも4人目だ。
相変わらず先に顔。口がきけなくなる。今度は全身骨折バージョンらしい。鞭が振るわれるたびにボキボキ身体中から音がする。
エスポーサとブランコが戻って来る。口に咥えているのは手足がペラペラになった男だ。檻の中に入れた。