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第8話「合流と国連」

 現実世界の喫茶店。


 信条戦空しんじょうせんくう桜愛夜鈴さくらよすず日曜双矢にちようそうや京学文美きょうがくあゆみのギルド『四重奏』は、現実世界で久々に集まって。今までの齟齬を埋め合う雑談を開始した。

 

 そして、四重奏の情報が実質空白のまま。時が過ぎていった中で、唯一記憶領域のログデータがケタ違いに多いい存在。も呼ぶことにした。

 

 この世界の創造神であり、EWO3の創造主。ゲームマスターの天上院姫てんじょういんひめだ。四重奏の中では〈ミュウ〉という真名を持っている。

 で、積もりに積った話をしようとした矢先の時。開幕一番に話し始めたのはGM姫だった。


「ちょっといいか? まず今一番大事なことを言う。現状の齟齬を会話で解決したいのも十分に承知しているが……、現実世界の問題として。我々、ギルド『四重奏』は、〈国連〉組織の管理下に入らないか?」


 いきなり話が跳躍した。

 意味がわからないもの、驚くもの、納得するもの、固まるものが居るが。それを承知の上で話をする。


「ギルド『最果ての軍勢』は合計人数30名の超能力も化物ぞろいだし、危機が来ても自分達で解決出来るが……。あの人数が〈国連だけ〉に入るとそれこそ民族大移動になってしまう。それで今まで返答が出来ずに渋ってた。だが、四重奏は。その実力の割りに、基本4人構成をメインにしていて。出入りがしやすいんだ。正直、守ってくれる人間が居ないと、ロクにゲーム制作にも専念できない。最果ての軍勢は国連には入らないが、四重奏は国連の管理下に入る。これなら、ある程度の〈均衡〉は取れると思うんだが……どうじゃろう……?」


 4人は4人とも顔を交互に見合った。今、何が起こっているかと言うことを気持ち半分しか解っていないからだ。

 元々、四重奏のリーダーである日曜双矢がGM天上院姫に聞く。

「そこまで事は深刻なのか?」

「うん、深刻だ。何度もストレス過多で私はぶっ倒れた、今後も現実世界のコレ等が続くとなると。……クオリティを守り切れない。保持できない。その自信はある」

 嫌な自信だった。

 

 で、具体的な数字を言う。

「今なら140ヶ国ぐらいは賛成してくれると思う」

 夜鈴が聞く。

「前にもその話はあったけど……117ヶ国じゃなったっけ?」

「何か……増えたっぽいのじゃ。特に、知っちゃった今となってはわしのストレスはマッハじゃ。で、お前等4人はどう思う?」


 夜鈴は「賛成」と答え。

 戦空は「賛成」と答え。

 双矢は「賛成」と答え。

 文美は「わからない」という答えだった。

 まず、自分の立ち位置が文美はわかっていない。


「別に多数決で決めようって話じゃないし。意思決定はここの4人で十分出来る、だが、今後も戦闘やイベントを続けるごとに。誰も守ってくれず、最終的には。全部、湘南桃花しょうなんももか先生にしわ寄せが行く。それじゃああんまりじゃないか。……という主張だ」


 夜鈴が聞く。

「入った場合、何が出来て、何が出来なくなるの?」

「たぶん今までと変わらず行動出来ると思う。自分の手で世の中を動かしているってワシ自身が実感してるのなら。問題なはずじゃ、昔とは違う……と、思ってる」

 言いたいことを先に言い終わったので、しばらく沈黙が続く……。


「姫の言いたいことは解った。だいたい賛成っぽいが、その上で反対要素はあるか?」


「「「「……、……」」」」


 一同、沈黙。双矢が言う。

「じゃあ俺が決めるぞ。結論はイエスだ。入った方が良い、たった4人じゃ数の暴力で家族や友人にも危険が及ぶ。この数的不利は正直キツい。間接的な圧力も、自分じゃないと解っていてもキツイものがあったからな」


「……よし。じゃあ今から国連に連絡入れるがいいか?」

 一同了承した。

「んじゃ、わしはそれで動く。ワシはココに座ってるからあとは4人で好きに雑談しててくれ」

 言って姫はタブレットを動かし始めた。


 ということで、やっと本題の雑談に入ることが出来た。

 豆知識11◇#国連

 分類◇#組織 #国連 #現実世界 #第1章

 解説◇国際連合、加盟国は193ヶ国。

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