第25話「OP・やっとエンジョイできる」★
現実世界、西暦2035年11月10日。
EWO3、カルテットタウン、2Bエリア、ギルド中央広場。
「やっぱ餅は餅屋だよなあ~」
どっかのモブプレイヤーからそう、ボソリと呟かされた言葉に、ゲームマスター、天上院姫はツッコミせざるにはいられなかった。
「本当だよ、餅をお爺ちゃんに返してあげろっての! こちとら餅も無くペッタンペッタン12年だぞ!」
誠に遺憾である。遺憾大砲が飛んできた。サブマスター天上院咲は姉をあやす。
「別の技能の専門科になっちゃうよね~……」
ギルド『放課後クラブ』とギルド『四重奏』は大事件が1ヶ月で一段落したので、何とか? 安堵していた。
四重奏も居たのでお餅屋さんコントに加わる。
「本当だよ、うちのテリトリーまで入ってくんな」
「でもお餅は美味しいよねえ~」
「うちはもっと強い餅と戦いてえ!」
「私はガチで巻き込まれたので人ごとじゃない……」
ギルド『四重奏』、
日曜双矢/ソウヤ、
京学文美/アユミ、
信条戦空/センクウ、
桜愛夜鈴/ヨスズ。
難易度Sのクエスト『吸血鬼大戦』はもはや別ゲーなので。皆で〈例のアレ〉で合い言葉のように、一括りにされていた。
ソウヤは姫に「んで、今度はどんな厄介ごとだ?」と聞き返し「今回はここら辺の地図作って」だった。
ヨスズはツッコミを入れる。
「……、ゲームマスターが知らない地図を作れってどうなの……?」
「でも今回は、大陸とかじゃなくて街中でしょ~? なら簡単じゃん! 〈神眼〉を作ってホホホイノホイ! はい出来たよ~」
アユミはGM姫に街の地図を渡す。
「おォ~簡易版じゃが流石初代巫女! 中々の神巫女っぷりじゃ!」
「えへへ~もっと褒めて褒めて~」
「絵が描ける! 上手い! 凄い!」
「絵描きのマリーちゃんほどじゃにけどねえ~、地図くらいの三点透視までなら出来るよぉ~」
「すごい! えらい!」
「えへへ~」
絵描きのマリーは漫画まで描ける。アユミはイラストまでは描ける。マリーはコマを割ってストーリー、つまり時間経過の4次元まで描けるが。アユミはギリギリ3次元までなのだ。
センクウはいつも通り戦闘民族なので戦いのことばかり考えている。ヨスズも呆れながらもいつものようにセンクウをあやす。
「強い奴は闘技場か? 武道場か?」
「やめて、いきなりアクシデント起こさないで。起こすならもうちょっと後にして……」
あまりにも懐かしすぎるツッコミが観ていて心地いい……。ヨスズは姫に話しを振る。
「桃花先生は?」
「寝てる、色んな意味で。例のアレで」
「あぁ~……」
ソウヤは久々に楽しそうに立案する。
「じゃあ、今日は街の中を探索しようぜ!」
「いいねいいね! そうしようぜ!」
「街の名前は……あれ? 〈カルテットタウン〉?」
アユミは嬉しそうに命名者になっていた。ソウヤもまんざらでもなさそうだった。
「えへへ~勝手に名前付けちゃった~」
「ま、いいんじゃねーの?」
サブマス咲は言う。
「んじゃ! この6人で! カルテットタウンの探索と行きましょー!」
『おぉー!!!!』
皆、この一ヶ月で元気になった。




