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第21話「Ⅳ世界線2010」23時05分

 概念階層の塔の外側1階、四方の門。四重奏はつまんなそうにしていた。

「おい、すげーつまんねえぞ? シャフランの方に行って良いか?」

「やめて。しょうがないよ、今回はうちらの出番ないし。門番だよ、門番」

「まーこの〈昔の桃花〉さんの重要度を考えれば、狙ってくる人は相当ヤバイ奴だよ~」

「逆に俺ら四重奏が突破されれば、相当マズイことになってるって事だ。平和なタダ飯食らいな方が良いぜ?」


 そう言いながら。100人ほどの、門の外へ出て行く攻略組冒険者を見送る。


「何か食べる? 肉まんしかないけど?」

「あ、ちょうだい」

「俺もー」

「私もー」


 言って、四方に別々に居るが。ステータス画面を表示してアイテムを送物そうぶつしていた。



 概念階層の塔、2階。

 ピンクスズとフランは混乱していた。そこにはもう1人、事情を知っているタイムパトロール隊、天上院咲てんじょういんさき桜愛蒼葉さくらあおばが居た。

「初めまして、私の名前は天上院咲。この大戦の12年後ぐらいの未来から来ました」

「同じく蒼葉です、スズちゃんはお姉ちゃんです」

「えっと、初めまして? 私の名前は神楽スズ、別名ピンクスズ。私はこの大戦の2年後の未来から来ました?」

「私はフランです。えっと……ただのフランです……? あ、本体のフランです。……えっと~どういう状況です?」


 ピンクスズは咲の方へ顔を向ける。

「私より更に未来から来たってこと? どういうこと? てかあなた誰?」


 咲は、書かれたメモ帳を頼りに声を棒にして言った。

「えっと~。……〈ミュウの妹です〉って言えば解るってお姉ちゃんに言われてました」 


 頭の回転が良いピンクスズは要領よく理解してくれた。

「へ~ミュウの妹か。あいつにも家族が出来たのね……へ~、じゃあアイツの騒動に巻き込まれたと。そういうわけね。納得」


「あ~そうです、だから変な騒動は起こさず大人しくしてて下さい」


「……解んないけどわかった」

「お姉ちゃーん!」

「おい~ちょっとくっ付くなって……」


「ん? ……ん? ん?」

「とりあえず座って大人しくしてて下さい、ココは平和空間です。問題は外側なので……」

 咲に言われて、わけもわからず座るしか無くなったフランであった。


「……、何か食べる? 蟹しか無いけど」

((何で蟹……、……??))

 


2Cエリア。アリスの家の屋根の上。

(どうなってるの? 運命の糸は正常に動いてる。0から1の運命の糸に……。にも関わらず、制御出来ない存在が居る。……これは……抗っている……?)


 一瞬、2本の運命の糸が耐えきれずに切れたような気がしたが、次の瞬間には時が止まって。元に戻っていた。


(縫い直した? 繋がった? 無かったことになった? 時間を巻き戻した? いや、これは……【復元した】あとがある……?)


 そこには、運命の糸を操るアリスとレジェンドマンが居た。

「あなた誰? 何? 見ず知らずの男性の、しかも仮面の男を信じろって言うの?」

「あ~やはりそうなるか……。ここの住人は桃花以外、誰も話が通じないって……」


 そこへ、桃花がスキマを使って来た。

「あ~レジェンドマン! 本当、流石に速いわね……!」

「あぁ! 速さなら大好物だからな!」


 アリスはきょとんとした表情で彼女を観る。

「???? 桃花?」

 同じだが、雰囲気がちょっと違う……? というか年期が入った感じ……?



 湘南桃花とアリスの会話劇が始まった。


「そうよ! いつも通りの普通の湘南桃花よ! 信じてアリス!」


「信じろって……何を根拠に信じろって言うの……? 私の知ってる桃花なら、それを信じられるだけの証拠を見せなさい!」


「あ~……そうだよね……。昔の私達だったらそんな感じだよね……でも! 時間がないのよ!」


「時間がないって……何の話?」


「あ~そうだよね、昔だとそうなるわよね……」


「兎に角! 0の世界線を4にして! 出来ればローマ数字のⅣにして!」


「は? 世界線? よくわかんないけど……〈運命の糸〉に数字なんて無いわよ。それに何? 0から1なら解るのに。4? Ⅳ? は? え????」


「あ~そうだよね、昔だとそうなるわよね……」


 桃花はいつも通りの戯れ言を変換交えて説明した。

 ……、……、……。


「あのねー、そんな子供騙しの詐欺には引っかからないわよ。ピエロじゃないんだから」


「でも違うの! その糸には、私達全員の運命がかかってる! だから……!」


「はい?」


(ダメだ、フラグが足りてない。どうする? 土下座でもするか? ……いや、今までの私だって土下座に価値を見いだしてない。それじゃあアリスの心は動かない。キス? 何でって事になるしアリスには逆効果だ。食事シーンでの温かみを思い出してとか言うか……。衛星が観てるとか言って、現実の衛星でも落として見せるか? いや、それじゃあ惨劇を増やすだけだ! そこは間に合ってる! そもそも4の説明を何て言えば良いんだ……! それこそ風の精霊まで遡らなくちゃいけない! その時はアリスも居なかったし、どう説明を……! 星関係もありだが、そもそもそのハッピーエンドのために組んだのが〈1つの理〉の世界線なんだ。4の説明には夢が絡んでる、夢……そう夢の国だ!)


「夢の国からアリスにオファーが来てるの!」

「……はい?」


(そうですよね! そうなりますよね! でもココを広げるしかない!)


「私達が倒さなきゃならない敵を思い出して!」

「敵って……私達の敵はフランでしょ?」

「そこじゃない! もっと昔を思い出して! 一番最初の敵を!」

「ドナルド?」

「違う! ええい正直に言うわ。ミュウよ!」

「……はい? え、何で?」

「とりあえず私達が戦ってるのはミュウなの! それを思い出して!」

「倒すも何も、今ここに居ないじゃない」

(そうですよね! そうなりますよね! あーもーどうしよう!)


 レジャンドマンが桃花の話しに横槍を入れる。

「桃花の記憶とアリスの記憶を同機させるのはどうだ?」

「アリスも私も機械じゃ無い! 生身の人間! ここは説得じゃなきゃいけないの!」


「とは言っても、もう4分過ぎたぞ! 時間がない!」

「うがー!!」


 レジェンドマンが大声で叫ぶ、それは桃花を思考の迷路から脱出させるには十分だった。

「桃花! 思ったことを全部言え! 自分に正直になれ! 言わなかったからこんなに齟齬が発生してるんだろ!? なら〈言葉の連打反応〉を起こすだけだ! 〈お前の信じる、お前の心を信じろ〉!」


「なるほど! アリス姉! 大丈夫、大丈夫だからね!」

「は、はい?」


「ダメだ、フラグが足りてない。どうする? 土下座でもするか? ……いや、今までの私だって土下座に価値を見いだしてない。それじゃあアリスの心は動かない。キス? 何でって事になるしアリスには逆効果だ。食事シーンでの温かみを思い出してとか言うか……。衛星が観てるとか言って、現実の衛星でも落として見せるか? いや、それじゃあ惨劇を増やすだけだ! そこは間に合ってる! そもそも4の説明を何て言えば良いんだ……! それこそ風の精霊まで遡らなくちゃいけない! その時はアリスも居なかったし、どう説明を……! 星関係もありだが、そもそもそのハッピーエンドのために組んだのが〈1つの理〉の世界線なんだ。4の説明には夢が絡んでる、夢……そう夢の国だ!」


「え、え、ちょっと待って〈衛星〉って何?」


 たった1つ、たった一箇所、不純物があった。

(やった! 食いついた!)

 桃花はちゃんと説明する。


「あと2年後の私の話だけど、誰もいないのに、自分が誰かに観られてる感じになるの。それで電波を怪しんで、最後には衛星を怪しんだ。でも安心して! 私は今、衛生を6機持ってる!」


「は? 何で?」


「スーパーリッチだから」


「スーパーリッチ? お金持ちてこと? 何で?」


「バッ○マンだから!」


「は? 何でバッ○マンが出てくるの?」


「うさぎがお金持ちだから!」


「ん、んん? んんんん???? もしかして、ウサギとカメの話? 何でその話しがここに出てくるの?」


「全ての空が繋がってるから! ラブ&ピースですよ!」


「いや……、それだけは。言ってることは解るけど。何でラブ&ピースまで戻っちゃうの?」


「風の精霊ヒルドまで戻っちゃったから!」


「何で!? 冒険は? 何で前に進まないの? 後ろじゃない? バックじゃない!」


「いや、前に進んだからフェイの所まで戻っちゃって……」


「はい?」


「あ! そうだシャフランのエピソードは知ってる?」


(ここも重要なところだ。どっちだ? 知ってるか、知らないか)


 レジャンドマンがツッコミを入れる。

「桃花! 知ってるのはピンクスズだ! 知ってから慌ててワームホールとかロストホールとか呼ばれてるものを開いたんだよ! だからアリスは知らない!」


 桃花は驚天動地する。

「あーそうだった!?」

「な……何の話?」

「2年後の話! でも今は12年後の話をしてます!!」

「は?」


 カオスにカオスを混ぜたらカオスになったような雰囲気になってしまった。


(でも何とか話は繋がった!!!!)


 これは大きな進歩なのである。


「これで話は繋がったでしょ! お願いだから0世界線だけはやめて! あんな思いはもう沢山よ! 頼むからⅣ世界線にして! その後にたっぷりハナズガダアー!」

 もう桃花は泣きそうだった、0世界線のトラウマが蘇って今にも泣き出しそうになってしまったからだ。


「お、おう。とりあえず0をⅣにすればいいのね。……おk」

 言ってから、アリスは。不思議な魔法で、0世界線からⅣ世界線へ運命の糸を紡いだ。惨劇を回避出来た!


《0世界線からⅣ世界線への移動に成功しました!》

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