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55【ディスる?】

この目的の無い異世界を旅する物語


葉月博(はづきはく)26歳】人種族

現世で死に異世界へと転生したごく普通の一般人である

カンナの婚約者で最近、ネーアとも婚約者となり領地ドラザーヌの領主と男爵を魔人王より任命された


【ターニャ17歳】女神族

天界で失敗続きだったので、神により天界から異世界に落とされた四級限定の駄目神

博を一人前にする事が天界へと戻れる唯一の方法である


【カンナ16歳】猫人族

元孤児院の心優しい女の子

今は博の第一夫人候補として常に側にいる

第二夫人候補のネーアとはある日を境に意気投合して姉妹のように仲良くなった


【ネーア13歳】竜人族

魔人領統括の魔王の四番目の娘、上には姉二人と兄が一人いる

成人の16歳を迎えると博と結婚出来るのでそれまでは側にいて悪い虫が付かないように牽制している


【ドーラ19歳】バンパイア族

博とネーアの使用人にして元警備兵隊長

代々魔王の城を警備する家系の子に生まれネーアとは年齢が近かった為、幼なじみとして共に育った、ドMの変態元騎士


紅葉(もみじ)】犬人族

先代領主からの使用人でありメイドを統括するメイド長である

炊事洗濯から暗殺まで何でもござれのスーパーメイド


【リズベリー】妖精族

山賊に捕らわれていたので故郷まで送り届ける事となった

妖精王に知恵を借り人間の姿になり以後、博達と共に暮らしている

因みに空を数分なら飛行する事も可能である

会議に出席した結果わかった事が数点ある

先ず初めにその貴族様と言う人物だが、辺境泊の準男爵であり名はエルコンド・ラムーシャと言うらしい


一般市民から見れば貴族に違いないが貴族達からすれば貴族としての名誉などが無い底辺貴族として見られる

それがラムーシャは嫌だったのだろうな、先代であるラムーシャの父、アムーシャが亡くなり、ラムーシャの代になってから好き勝手やっているそうだ

アムーシャの代に借金をしていた部族達から暴利を掛け恐喝紛いに金を回収

そして払う金が無い部族に対しては、部族の娘を連れ去り側室として侍らせている

そして飽きると土地の権利書を奪って行く

こうして何件もの部族達が土地を奪われかけているようだ


最近では権利書などを手土産に領主に媚びを売っているらしい

まぁー要するに物で準男爵から権力のある男爵に上がりたいわけだな


「博様、これから一体どうするおつもりですか?」


「とりあえず借金の返済して権利書を返して貰う事が先決だな、素直に返すとは思わないけど、まぁーそうなったら実力行使するまでさ」


「博あんた他の部族達の事はどうするのよ?もしかして放っておくわけ?」


現在、ラムーシャから借金をして権利書を奪われたのはイヌ族、クマ族、キツネ族、ハーピー族の四部族であり共に数名の娘も連れ去られている


「余裕が有れば助けるが無理なら無理だ

そもそも今回の件は暴利とは言え借金をしているこちら側が原因なんだからな

俺は無理をする気は無いぞ?」


博の言葉を聞いた周りの部族達から罵倒に近い助けを求める声があがる


「何故イヌ族だけを助けるのか?」

「何故我々は助けてくれないのか?」

「これだから人族は信用出来ない」

「我々は先祖代々からこの土地を守る義務がある」


「好き勝手に言いやがって、そもそも借金をしたお前達が悪いし土地を守る前に国民を守れよ

それと俺はイヌ族を守っている訳じゃない紅葉を守っているんだ!」


それを聞いた部族の長達は我先に博に縋り寄って来た


「私の娘を是非に博殿の嫁に!」

「いや私の娘を是非!」

「村一番の娘を差し出しますからどうか」


「おいお前ら、お前らが今やろうとしている事はラムーシャと一体どう違うんだ?

娘を差し出して土地を守る、そんな事で俺がお前達を助けると思うのか?」


「じ、じゃあ我らはどうすればよいのですか?」


「知らん!!それぐらい自分達で考えろ!!」


博はそう言い放ち会議を後にした


「博様、宜しかったのですか?」


紅葉が心配そうに博を追いかけて部屋にやってきた


「さぁーな、部族の長何だからどうにかするだろうな」


俺は紅葉を横に座らせてその頭を撫で始めた


「そもそも、もしそれが原因でラムーシャと戦いになればどうする?」


「えっ!?なるのですか?」


「もしもの場合だよ、俺が一塊の冒険者なら多少無理をするが今は権力の有る立場

もしそれが原因で戦いにでもなれば人族側は一致団結して俺の領地を奪いに来るだろうな

なんせ戦いの原因は俺達側に有る訳だから誰も彼等を責める事が出来ないし幾らでも言い訳出来るからな

だから他の国は守る事が出来ない

もし守れば更に大きな戦いになり、やがては種族同士の戦争になるかも知れない

そんな絶好のチャンスを敵に見せる訳にはいかない

俺は腑に落ちない形で手に入ったとは言え自分の領地ドラザーヌとそこに住む国民を守る義務が有るからな

だから俺は無理はしない、跡取りが出来るまではな!!」


「博様がそこまでお考えだったとは思いもしませんでした、申し訳御座いません」


「まぁーこう見えても一応領主なんでねハハハッ...んっ?なんか軽くディスってない?」


「えっ?ディ、ディス?」


「いや何でもないよ、それよりもこんな時の為にも我が領地には跡取りが必要だと思わないか紅葉くん?」


「えっ?あっ!そうですね、博様にもしも何かあった時の為に跡取りは必要ですね」


「だろ?と言うわけで」


博は紅葉をギュッと抱き寄せた


「あの博様せめて、せめてベッドでお願いします」


紅葉も覚悟を決めたのかウルウルとした瞳で此方を見つめ返して来た

俺は紅葉をお姫様抱っこしてベッドに運ぶ

そしてそこからは、いっつオートマチックだ!!

んっ!?

何故だろうか冷や汗が止まらない特に背中側がね

まぁ原因はわかっている俺の背中側にある部屋の扉、その扉の向こうに原因がある

そして扉がゆっくりと開いた


「へぇー何がオートマチック何でしょうか?ねカンナちゃん」


「そうですね、私達にも教えて欲しいですねそのオートマチックとやらおねネーアちゃん」


二人は手に持った鞭と縄をペシペシと音を立てて近付いて来た


「違う違う、誤解なんだよ二人共

俺はただ貧血を起こした紅葉をベッドに寝かしつけようとしただけだから

それにまだ何もしてないからね」


「へぇーでは跡取りとは何なのでしょうねネーアちゃん?」


「そうですわね、私も詳しく聞いてみたいですわねその跡取りの件についてね!!」


「えっ!?もしかして最初から聞いてました?」


二人はニコリと笑みを浮かべコクリと頷いた


「ちょっと待って、話せばわかる話せば!

だから少し話を聞いてくれ!な?」


「「問答無用!!」」


ギャーー!!


数時間後、部屋には天井から吊された博がいた

それを見たターニャは、まるで人間シャンデリアの様であったと後に聞かされたのであった

作者のモチベーションが上がるため

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