05【キャレット】
人類みなニート~働いたら負けかなと思う~
主人公「葉月博、26歳」
女神「ターニャ、17歳」
異世界転生を余儀なくされ転生するも何故か女神ターニャも一緒に転生
仕方なく一緒に旅をする事になったのだが転生時に初心者パックを渡すのを忘れたりと
長く旅をするにつれ女神ターニャのポンコツぷりが露呈し始めるのであった
そんな到底女神の行動とは似ても似つかないポンコツ女神ターニャとの異世界のんびり?転生珍道中物語です
「いらっしゃいませウサ!本日はどの様な用件でしょうかウサ?」
「あのー身分証の登録をしたいのですがこれで良いですか?」
ポケットから例のメダルを出した
「確認しますので少し待つウサ......では初めにご説明をさせて頂くウサ」
身分証を発行するには銅貨五枚が必要、又再発行にも銅貨五枚
身分証の有効期限は一年間
身分証があれば連合軍に加盟している国『一部を除き』入国税が免除される
身分証のランクにより入国出来ない町も存在する
罪を償っていない犯罪者には発行出来ない
身分証を悪用する者は直ちに奴隷行きとなります
身分証を無くした者は速やかに関係各所にて紛失届をお出しください
身分証を拾われた場合は速やかに関係各所又は警備兵に届けて下さい
「だいたいこんな感じウサよ、ではこちらの書類に名前をお願いするウサ」
「葉月博っと、出来ました」
「こちらの水晶に右手を当ててくださいウサ」
「これは?」
「これはお客様の能力を見る為の水晶ウサ
他にも犯罪行為などをしていないか見るための物ですウサ」
「へぇーそんな便利な物が有るのか」
「右手をどうぞウサ」
俺が水晶に触れると水晶は弱々しく白く光出した
「ハワワワワ!」
ウサ耳メイドは驚きの余りその可愛らしいウサ耳をピコピコと小刻みに動かしている
「えっ!?何か問題でも?」
「いえそうじゃないウサ!この白色は大変珍しいですが、かなり魔力が弱々しいですウサ」
「そうなのか」
「ウサウサ白色は心に闇の無い純粋無垢な人がなる光属性の魔法ウサ
ではそのまま私の言葉に続いて下さいウサ」
「我、葉月博は、陸、海、空、全ての生きとし生ける生命、魔力に対し今ここで契約を誓おう」
水晶は眩く光った
「これで契約完了ウサ
では、こちらが身分証になりますウサ
身分証には名前などの個人情報が記載されているので無くさないで下さいウサ」
「えっと因みにご職業はと....ハワワワワ!」
先程よりも更に耳をピコピコと動かし驚きを表現していた
「どうしたんですか?」
「ボソボソ!」
「あのー聞こえ無いんですけど」
「ニ、ニートですウサ」
「えっ?」
「葉月様のご職業はニートウサ」
「!?」
それを聞いた瞬間俺は膝から崩れ落ちたのだった
博「嘘だぁー!!異世界に来てまでニートって嘘に決まってる!!何かの間違いだよな!なぁ!?」
「み、身分証をご確認下さいウサ」
その指し示す職業欄には、ニートの三文字がある
「のぉーーーーっ!嘘だろ!?ニートって!ニートって何なんだよ!そもそもニートは職業じゃ無いだろ!」
絶望の余り床でのた打ち回る俺を横目に女神ターニャは笑う
「プププッ!ニートって!何それ!おもしろ過ぎよ!何?私を笑い殺す気なのかしら?
ほんと、無能な貴方にはお似合いの職業ね!」
クソ!この女神嫌いだ!
博見てなさい、私の完璧な力をね!」
緑色の光が眩しく輝いた
「ハワワワワ!すごい魔力ウサ!こん初めて見たウサ」
「どーお?これが私の力なのよ!
無能なあんたとは違うのよ!あんたとはね!
さぁー早くこの高貴なる私の職業を教えなさい!さぁ早く!!」
「ターニャ様のご職業は......ニートウサ」
「!?」
女神ターニャはうさ耳メイドのそのタワワに実った胸倉を掴み揺さぶっていた
「ちょっと!どういう事よ!何でこの私がニートなのよ!博はともかく私は違うはずよ!」
「ターニャ様落ち着いて下さいウサ
身分証は正確無比ウサ!間違いなど御座いませんウサ」
ターニャは口をあんぐり開け何処か遠くを見つめていた
俺はそんなターニャをニヤニヤと笑いながら近づいて行った
ポン!
「ドンマイ!」
ターニャはギロっとこちらを見つめ返してきた
「なーにがドンマイよ!これも全てあなたのせいなのよ!」
「この!この!!この!!!」
「何を騒いでいるんだ?」
「あっ!ギルマスウサ!」
そこには筋肉隆々のおっさんが立っていた
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