表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
45/56

45【集団、ドライアド】

人類みなニート~働いたら負けかなと思う~


・主人公「葉月博(はづきはく)26歳」

・女神「ターニャ17歳」

・猫人族「カンナ16歳」

・竜人族「ネーア13歳」

・バンパイア族「ドーラ19歳」


若干26歳で亡くなり異世界へと飛ばされた博は何故か一緒に飛ばされた女神ターニャと共に旅をする事となる

しかしこのターニャは無能と言うなの二文字が良く似合う女神であった

為すこと全てが最悪の方向へと進む中、博達は仲間を集めてこの目的の無い異世界を旅するのであった

博は1人、夜の森で暖炉に使う薪を集めている


「あそこでパーを出していたらターニャの奴だったのにクソーッ!」


博は惜しくも薪拾いジャンケンに敗北し、森で黙々と薪を拾っていた


「おいお前!よくもやってくれたな!」


突如何処からか声が聞こえてきた!


「おいこっちだこっち!!」

「責任とれ責任!!」


開口一番で何故か威嚇して来る子供達がいた


「お前が勝手に木を切るから見てみろこれを!」


そこにはヨレヨレになった今にも枯れそうになっている子供がいた


「木?てか大丈夫なのかその子?」


「だから大丈夫じゃねーって言ってんだよ!責任とれコノヤロー!」


「待て待て責任って何の事だよ?そもそも何でこんな人里離れた場所に子供が居るんだ?」


「私達は子供じゃねー!ドライアドだ!」


彼女達は樹の妖精ドライアドであった


「ドライアド?」


「そうだドライアドだ!お前達が勝手に木を切るから魔力が吸えなくなっちまったんだよ!」


「それは申し訳なかった今後気を付けるよじゃあ!」


「うん今度から気を付けてくれよな!...じゃねーよ!責任とれ責任!!」


「ちっ!ダメか、で責任責任ってどうすればいいんだよ?」


「この子が失った分の魔力を与えろ!」


「魔力与える?」


「そうだ!さっさと寄越せ!」


「寄越せと言われてもな与え方がわからん」


「この子にブチューっとキスすれば勝手に吸ってくれるから安心しな!」


そう言うと彼女達は俺を弦で拘束し無理矢理キスをさせた


「んんんっー!!」


体から何かが抜け出ているのが分かる


ゴクゴクゴク!


干からびた体が見る見るうちに元通り張りの有る体に戻っていった


「プハァー!何これ?!美味しい!お兄さんまさか人間?人間なの?」


「ああっそうだよ!分かったらどいてくれないかな?」


「嫌よ!ねぇーお兄さんもっと魔力頂戴!魔力!」


「頂戴ってこれ以上吸われ続けたら干からびるだろ!」


「ええっー良いじゃん!頂戴!頂戴!」


この子が余りにも魔力を欲しがる為、周りに居た他のドライアド達も自分に魔力を寄越せと博に迫ってくる


「へぇーこんな所で人間に会うなんてラッキー♪」

「ホントホント~♪」

「魔力頂戴!痛くしないからさぁ~♪」

「ほら早くしなさいよ後がつかえてるでしょ~♪」

「早く早く~♪」


「ちょっと待てって!な!な!んっ!」


「待てない~!」


チューー!


「ホントだぁー!美味しい!」


「ねぇーみんなこのお兄さん私達の物にしちゃおうよ!」


「それ良いね!!」


「俺はおまえ達の食料じゃ無いんだぞ!」


「大丈夫大丈夫~♪怖いのは最初だけだから!直ぐにどんな事も忘れちゃうから安心してよねお兄さん♪」


「ウフフフフッ♪アハハハハハッ♪」


ドライアドは気に入った者を自分達の木に連れ込み死ぬまで養分として摂取し続ける

連れ込れた者は最初は抵抗するもののやがてドライアドの出す特殊な胞子によって脳が破壊され何も考えれなくなりドライアド達のエサとなり

やがては木の一部となり生涯を終える


「ふざけんな!誰がおまえ達みたいな木の養分になるかよ!

ちょっと可愛いからって調子に乗るなよ!俺が本気になればな!なれば...あれ?なんだ?急に眠気がぁ....」


「本気を出せば何なのお兄さん?ねぇ?ねぇ?」


「フフフッ!私達はお兄さんの事気に入ったから直ぐには殺さないよ♪」


「そうそう♪私達もそろそろ適齢期だか子種が欲しいと思っていたところなんだ~♪アハハハハハッ♪」


「ふざけんな‥.よ...俺はこんな...とこ...ろ.」


「無駄無駄♪私達の胞子で落ちない奴何ていないんだから~♪ほ~ら寝ちゃえ♪落ちちゃえ♪」


「ファイヤーボルト!」


「ギャー!熱い!熱い!」


「大丈夫ですかお兄ちゃん!」


カンナちゃんが博の帰りが余りにも遅いため心配して探しに来てくれたのだ


「お兄ちゃんを離せー!!」


「ギャー!!熱いから!ちょっと待って!ねぇー!死んじゃう!死んじゃうから!」


カンナちゃんが放つ魔法にドライアド達はあたふたと走り回っている


「お兄ちゃん大丈夫ですか?」


「ありがとうカンナちゃん」


空気中の胞子が減ったのか眠気が引いていく


「よくも私の大事なお兄ちゃんに手を出してくれたなー!!」


シャーとうなり声を上げながらドライアド達を威嚇している


「ふん!先に手を出して来たのはそもそもそちらではないか、我々は言わば被害者なんだぞ!」


「うるさい!お兄ちゃんは絶対に渡さない!」


「渡さない?何を馬鹿な事を言っているんだい?周りを見てみろ?たった独りでこの数を相手に何が出来ると言うんだ?」


確かにこの数相手にカンナちゃん独りではどうしようも無い


「ちょ、ちょっと待ったー!!」


そこに突如として現れたのは妖精のリズベリーであった


「カンナちゃんもドライアドもちょっと待った!!」


「あら?何故妖精族のあなたがここに居るのかしら?リズベリーさん」


何やらリズベリーはドライアド達とは知り合いのようである


「その人達に手を出さないで貰おうか!」


「何故です?貴方には関係の無い事でしょ?」


「この人達はあたしの命の恩人なんだ!だから手を出すな!」


「ふーん妖精族を人間が助けるとかねぇ~ますます欲しくなるじゃない!ねぇ~皆?」


「うん欲しい!欲しい!」


「お兄ちゃんは絶対に渡さないんだから!!」


「ほんとうるさい猫だな!お前は獣臭いから要らないんだよ!早くそのお兄さんを寄越せ!」


「け、獣臭い!?えっ?嘘っ!?そんなハズないもん!毎日お風呂入ってるもん!カンナは臭く無いもん!」


カンナちゃんは今にも泣き出しそうなウルウルとした目で言い返した


「いや普通に臭いぞ!それどころか魔力まで獣臭いから、美味しく無いんだよな!

それに引き換え人間は臭くないしめちゃくちゃ美味しい!」


「お、お兄ちゃん!カンナ臭く無いよね?ね?」


「うん臭く無いよ!俺はむしろ好きな匂いだから!」


「えっ?好きな匂い?それってやっぱり臭いって事じゃニャいですかーー!!」


怒りをあらわにしたカンナちゃんはドライアド達にその怒りをぶつけた!


「お前達のせいで!お前達のせいでー!

もう絶対に許さニャいニャ!!」


「何言ってんだか、臭いアンタが悪いんでしょ?猫のお姉ちゃん!」


「まだ言うニャアーー!!」


カンナちゃんはドライアド達に斬りかかるもドライアド達は木を自在に操りそれを防いでいく


「あれれ?どうしたのかな?全然攻撃が当たんないんだけど?あれれ?」


「う、うるさいニャ!」


そうこうしている内にまた例の眠くなる胞子を飛ばし始めたドライアド達


「ほらーさっさと寝ちゃえ~♪そうすれば直ぐに楽にしてやるよ~♪」


「お、お兄ちゃんは..絶対に..わ、渡さない!」


「はい捕まえた~♪アハハッ!ん?クンクン!クンクン!あ~っ!この匂いは!!」


カンナちゃんを捉えた筈のドライアドがカンナちゃんの服を弄り始めた


「やっぱり有った~!!」


ドライアドの手にはピンク色の液体が封入された小瓶が握りしめられていた


「ねぇ?猫さん?これどこで手に入れたの?ねぇ?ねぇ?」


「そ、それはサキュバスのお姉さんから貰った物なの」


「あ~やっぱり!サキュバスから貰ったんだ~!ねぇ~これ頂戴♪お願~い♪」


「えっ?あのそれって何なのですか?」


「これはね~♪サキュバスが密かに作っている媚薬なの~♪」


「媚薬!?」


「うん!元々は惚れ草って言う草が10年に一度だけ花を咲かすんだけどね~♪

その時に採れる花の蜜がお兄さん達には媚薬になるのよね~♪

で乱獲が進み天然の惚れ草は無くなったのよね、だから今はサキュバス達が厳重に管理している分しかこの世に残って無いんじゃ無いかな~?

あ、ちなみにこの蜜は私達ドライアドの大好物でもあるのよね~♪

だからくれないかな~?これくれたら今までの事無しにするからさ~♪」


お願いお願いっとドライアド達はカンナちゃんを囲いながらグルグルと回り始めた


「分かりました!その代わり私達には二度と手を出さないこと!これが条件です!」


「うん!分かった!猫のお姉ちゃん達には二度と手を出さないよ~♪じゃあねバイバーイ♪」


やった~♪やった~♪と喜びながらドライアド達は森の中に消えていった


「...何か嵐のように現れて嵐のように去っていったな」


「そうですね...」


「とりあえず帰ろうか」


「はい」


二人は何とか無事に森から生還する事が出来たのであった


「あのお兄ちゃん、カンナ臭く無いですね?」


「う、うん全然臭く無いよ!!」


「ありがとうこざいます......」


何か腑に落ちないカンナちゃんであった

よろしければ感想、ブックマークお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ