41【お兄ちゃんのお兄ちゃんがお兄ちゃんのお兄ちゃんで】
人類みなニート~働いたら負けかなと思う~
・主人公「葉月博26歳」
・女神「ターニャ17歳」
・猫人族「カンナ16歳」
・竜人族「ネーア13歳」
・バンパイア族「ドーラ19歳」
若干26歳で亡くなり異世界へと飛ばされた博は何故か一緒に飛ばされた女神ターニャと共に旅をする事となる
しかしこのターニャは無能と言うなの二文字が良く似合う女神であった
為すこと全てが最悪の方向へと進む中、博達は仲間を集めてこの目的の無い異世界を旅するのであった
もう日課になりつつある朝の散歩をしていた
因みに今日はカンナちゃんも一緒だ、勿論
護衛の紅葉もいる
街行く人々が挨拶をしてゆく
「領主様、おはようございます」
「やぁーおはよう!今日もいい天気だね」
「そうですね暑い季節はもう直ぐ終わるのでこれから段々と涼しくなって行きますよ」
ここドラザーヌの気候は日本の沖縄に近くとても過ごしやすい
「それは助かる、流石にこう暑いと屋敷から出るのが億劫になるよ」
「ハハッ分かります」
「じゃあ熱中症には十分気をつけて!
何か合ったら投書箱にお願いします!」
投書箱、領主である博が領民の意見や不満など改善して欲しい所を聞く投書箱である
文字の書けない者でも投書して貰う為、日によって代筆屋を常駐している
「ありがとうございます領主様」
「ほんと先代の領主様が亡くなられてどうなる事かと思ったけど、博様が良い人で良かったよ」
「だな、あのアイスクリームも旨いしな」
「かー相変わらずお前は甘党だな!
男は黙ってリバーシだろ!」
「アイスクリームだろアイス!」
「リバーシ!」
「ほら父ちゃん達、喋ってないで手を動かす」
「はーい!」
どの世界でも母は強いんだな
「紅葉、前から気になってたんだけど、あの山から出てる煙ってなんなの?」
「アレは熱い煙です」
「熱い煙?」
「そうです、あの周辺は危ないので誰も近付きません、それに何か独特な臭いもしますから」
「ん?熱い煙に独特な臭い?もしかしてもしかするかもな」
【屋敷】
「と言う訳で温泉を採掘しようと思います!はい拍手ー!」
パチパチパチ
「因みに場所は屋敷の近くにしようと思っていますが、如何でしょうか?」
「あのお兄ちゃん、温泉ってそんなに直ぐ作れるものなのですか?」
「まぁーそこら辺は魔法と財力で何とかなるでしょう!」
「はい、他に質問は有りますか?無いんですか?じゃあ早速採掘に取りかかろうと思います!」
【裏山】
「ここら辺でいいかな?因みに場所は屋敷から馬車で20分程の行った裏山である」
「じゃあ早速、ストーンマイン」
見る見るうちに数メートルの穴が掘られていく
「へぇー以外と掘れるものなのね」
「当たり前だ、俺様の前に掘れない土など存在しないハハハハッ!」
「じゃあ頑張って温泉掘り当ててね」
そういい残しターニャは裏山を散策しに行った
「何ちゅー身勝手な奴なんだあいつは全く」
「まぁまぁそこがお姉ちゃんの良い所でもあり悪い所でも有るんですから」
「......」
「どうしたのネーア?そんな難しい顔して」
「いえ聞いた話なんですけど、最近山に入った子供達が不思議な白い影を見たって言っていたので」
「へぇー白い影ねぇー?うんフラグにしか聞こえないな!」
ギャーーー!助けてーーー!
ターニャの叫び声が此方に近づいてくる
「ほらな、きっちりフラグ回収してくるだろ?」
ターニャは無数の骸骨兵に囲まれていた
「骸骨?」
「スケルトン兵士ですね」
「なる程、なら俺の出番だな!行くぜホーリーミスト!」
辺り一面が白い霧に包まれると同時にスケルトン達は活動を停止した
「大丈夫かターニャ?」
「ありがとう博、助かったわ」
ターニャに駆け寄ると小さな赤く輝く宝石を持っていた
「なんだそれ?もしかしてそれが原因であいつ等に追われていたのか?」
「たぶん」
事情を聞くと、森で見つけ触れた瞬間にスケルトン達がいきなり現れたらしい
「宝石に呪いでもかけられていたんじゃないのか?」
「たぶん」
「ターニャお前もしかして呪われたんじゃ無いだろうな?」
「えっ?!」
鑑定の結果、問題は無かったのだが何故か前に鑑定した時よりも幸運値が四つ下がっていた
どういう事だ?レベルが上がるに連れて他の値は上がっているのに幸運だけ下がるとか、もしかしてマイナスとかにはならないよな?
まぁ呪いは無かったし見なかった事にしよう
【採掘場】
「だいぶ掘れたんじゃない?」
「おいターニャあんまり近付くと危ないぞ!」
「平気よ平気!温泉被るとかそんなお決まりの事何て無いわよ!」
「いや、フラグ回収マンのお前だからこそ注意してるんだよ」
「あら?ねぇー博!何か穴の中から変な音が聞こえてるんですけど」
「採掘音じゃ無くてか?」
「んーどうだろー?わかんなーい!」
「どっちなんだよ全く!わかったから取りあえず危ないからこっちに来いよ」
「えー?何て言ってるの?聞こえないんですけどー」
ゴゴゴゴゴッ!
採掘した穴から温泉が噴水の用に溢れ出して来た
「アチャチャチャチャチャ!!」
近くに居たターニャは熱々の温泉シャワーを浴びていた
「だから言っただろ?危険だから近づくなって」
「ごめんなさい、次から気をつけるからー」
「おい濡れた服で抱きついてくるなよ!まったくもー」
「それにしても凄い量ですねお兄ちゃん」
「そうだな、これだけの量なら問題無く温泉を作れるだろう、それどころかこの温泉で一儲け出来るな」
こうして新たに温泉計画が始動した
因みに担当はメイドの独りで兎人のバニラちゃんが買って出てくれた
こういう風に率先して手を上げてくれるのは素直に嬉しい事だ
それから数日後、屋敷に温泉が引かれたのであった
「ふぅー温泉サイコー!何時でも好きな時に温泉に入れるとか、最高以外の言葉が見つからないなまったく!」
「そうですね旦那様!」
湯煙から現れたのはドーラであった
「なんでお前がここに居るんだよ!女湯に行けよ女湯に!」
「何故です?私は旦那様の専属使用人ですからお側に居るのは当たり前ですのよ?
さぁー旦那様の全てを私の前に晒し出すのです」
手をワチャワチャさせながらドーラが迫ってくる
「ギャーー!またこのパターンで話を締めくくるとか、そろそろ読者の方々も飽き飽きしてるから止めろー!」
「何を仰いますか!こういうサービスを読者の方々は喜ぶのですよ!
さぁー観念して全てを捧げて下さいまし」
当然の事ながら悲鳴を聞きカンナとネーアが男湯に駆けつけてくれた
「お兄ちゃん!博様!」
駆けつけてくれた二人の目の前で俺はドーラとタオル一枚で取っ組み合いをしていた
「博様のは、はだ、はだ、裸ーっ!」
「お兄ちゃんのお兄ちゃんがお兄ちゃんでお兄ちゃんのお兄ちゃんが....」
「二人とも見るなー!そして見ずに助けてくれー!」
「博様のおちおちおちおちー!」
「お兄ちゃんのおちおちおちおちー!」
「グヘヘヘヘッ!旦那様にはもう味方は誰も居ませんのよ!さぁー早くそのタオルを脱ぎ捨てて全てを晒け出しましょう!ジュルリ!」
クソッ!この方法は使いたく無かったのだがな
「わかった降参だ降参!」
「ほんとですか!?」
3人が嬉しそうに声を上げる
「グヘヘヘヘッ!さぁー早くそのタオルを取っ払うのですよ」
「お兄ちゃんのお兄ちゃんが!ゴクリッ!」
「博様の博様が今この目に」
.
..
...
俺はタオルを脱ぎ捨てると同時に股間に魔法を放った
「フラッシュ!!」
「ギャーーー!目がぁーーー!」
三人はまともに閃光を浴びその場でのたうち回り、その隙に博はなんとか無事に風呂場からの脱出に成功したのであった
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