37【領地へ向けて】
人類みなニート~働いたら負けかなと思う~
主人公「葉月博、26歳」
女神「ターニャ、17歳」
猫人族「カンナ、16歳」
異世界転生を余儀なくされ転生するも何故か女神ターニャも一緒に転生
仕方なく一緒に旅をする事になったのだが転生時に初心者パックを渡すのを忘れたりと
長く旅をするにつれ女神ターニャのポンコツぷりが露呈し始めるのであった
そんな到底女神の行動とは似ても似つかないポンコツ女神ターニャとの異世界のんびり?転生珍道中物語です
「お父様、お母様、行って参ります」
「ああっ気をつけるんだよ」
「お兄様もお姉様もお元気で」
「気をつけてな」
「直ぐ遊びに行くからね」
「ネーア頑張ってね!応援してるから」
「では皆さん行って来ます!!」
「あのー今生の別れじゃあるまいしそこまでしなくても良いのでは?」
「なっ!!」
「博殿それは言いっこ無しですぞ!それに我が娘が若干13歳と言う若さで親元を離れ嫁いで行くのですからこれぐらい当たり前の事ですぞ!」
「そうだそうだ!!」
「いやいや、言っても馬車で一日の距離な訳だし何時でも会いに来れるでしょ?それにまだ結婚するとは決まってないわけだし」
「クククッ安心したまえ、博殿はもうすでに王族の一員、他の貴族達にもすでに伝わっている頃合だろうかのー?」
「なに!?この前の祝賀会にそんな意図があったとはやはり国王!ただ者ではないな!」
「フハハハハッ!甘い甘いのだよ博殿!もう貴殿は娘と結婚しドーラを使用人として連れて行くしか道が残されておらぬわ!グハハハハッ!」
「クソッ!退路を断たれたわけか!」
「何だかお兄ちゃん楽しそうですね」
「そうね、博達は無視して私達はさっさと馬車の中に入りましょう」
「博様頑張って下さい!!」
「......恥ずかしいから誰か止めてよ」
「改めて王様行って参ります」
「うむ娘を頼んだぞ!」
「ネーア何かあったら何時でも連絡するのよ!」
「はいお母様!皆様行って参ります」
こうして俺達は領地へと向かった
「........」
言葉が出ない、余りにも馬車の中が豪華過ぎて言葉を失っていた
「ストレーガタイプの馬車ですね」
「ス、ストレーガ?」
「はい、馬車にも色々と種類がございます」
ヘクセ、幌で出来た屋根が特徴の最もシンプルで最も流通している馬車の一台である
主に商人などが荷を運ぶ時に使う馬車である
ツァオベラー、二番目に流通している木で囲われ人を運ぶ為の馬車、内部は対面式のソファーが置かれているだけのシンプルな作りである
ソルシエール、ツァオベラーに装飾品を施し内部を宿泊仕様に改造した馬車である
防御魔法を付与している為、富豪や貴族など重役人が好んで使う馬車となっている
そして今回お父様から頂いた馬車ストレーガは馬車の中でも最上位クラスの馬車であり外装もさることながら内装に至っては異空間魔法によって家が丸々一軒収納されていぐらいの移住間である
勿論ありとあらゆる魔法は跳ね返され、この馬車を傷付ける事の出来る者はAランク以上の冒険者と言われている程の防御魔法が付与されている
なのでこの馬車を所有しているのは、公爵などの地位が高い貴族や大司教クラスの人達ごく一部である
「因みにですが、この馬車の価値は大白金貨10枚程だそうですよ」
「大白金貨10枚って事は日本円にして.....いくらだ?」
「そうね.....数億円は下らないでしょうね」
「なっ!そんな物貰ってもいいのか?」
「お父様は博様になら譲ってもよいと仰ってましたから大丈夫ですよ」
「なら有り難く頂戴しますか」
「ねぇー博!早く入りましょうよ!」
「ちょ、待てよー」
中に入ると更に驚かされた
「なんじゃこりゃー!」
「これが馬車の中なんて信じられません!」
天井からはシャンデリアが吊され部屋の数は六つ、各部屋にはバストイレ完備の正に動かせる豪邸の名に恥じない作りとなっている
「私ここの部屋ね!」
「あっ!お姉ちゃんズルいです!じゃあカンナはこっちの部屋を貰います!」
「おいおい部屋なんか好きな所でいいだろ?ここに住む訳じゃないんだから」
「じゃああんたはソファーね」
「いや、いつまでそのネタを引っ張るんだよ全くー!ネーアちゃんはいいの?早くしないと好きな部屋取られるよ?」
「はい大丈夫ですよ、私はどちらかと言うと博様と同じ部屋で結構ですから」
おいおいこの子は平然とした顔でよくこんな事を恥ずかしげもなく言えるな
「ダ、ダメですよ!ネーアちゃん!この前話し合ったばかりじゃないですか!抜け駆けは禁止ですよ!」
「話し合い?」
「お兄ちゃんには秘密のお話です!ねぇーネーアちゃん」
「ですです!」
「それにしてもこの二人はいつの間に仲良くなったのだろうか?その話し合いとやらのおかげなのだろうか?」
俺は余った部屋に入りベットに腰掛けた
「ふぅー何だか分からんが疲れたな」
ムニュ!
何か柔らかい感触が手に触れる
モミモミ
「アアン!だめです旦那様!」
「!?この声はドーラ!何故お前が俺のベットにいるんだ」
「何故と言われましても、使用人ですから当たり前の事です、旦那様のお食事のお世話からお着替えそして夜のご奉仕まで色々とあんな事やこんな事まで!グヘグヘヘッ!」
「いやそんな事頼む気もないから安心して部屋を出て行ってくれ!」
「恥ずかしがらなくても結構ですのよ?」
「ちょ!お前!何で裸何だよ!」
「それはこの後どうせ脱ぐのですからそれなら最初から脱いでおいた方がよいかと思いまして」
「脱ぐ用件なんか何も頼まないよ!」
「またまたー旦那様は恥ずかしがり屋なんですから、ここは私に任せていてください!旦那様は天井のシミを数えていて下されば直ぐに終わりますからね」
「嫌だー!顔と体がタイプでも変態のお前と過ごすなんて嫌だ!」
「逃がしませんよ!」
ドーラが唯一の脱出路を塞ぐ
「こいつ何て素早さ何だ!全く動きが見えなかった」
「クククッ!さぁー観念するのです!そして私の物になるのですよ!オホホホホッ!」
「嫌だー!誰かー!」
「いただきま~す!!」
「エクスプロージョン!!」
扉こどドーラが爆発した
「お兄ちゃん大丈夫?」
「ああ助かったよカンナちゃんそれにネーアも」
「ドーラこれはどう言う事でしょうか?勿論説明して頂けますよね?」
ニコニコと笑いながらドーラに詰め寄るネーア
「お嬢様!こ、これには訳がありましてですねはい」
「ふーん、朝方見ないと思ったら博様の部屋に忍び込んで居たのですね、なるほどなるほど」
「これは、そう!たまたま、そうたまたま偶然に旦那様が間違って私の部屋に入って来られたので少しばかりお話をと思いまして」
「じゃあ何で裸なのかしら?」
「それはたまたま着替えの最中でしたのでビックリしてしまいこの様な事になってしま」
「ライズ(雷魔法)!!」
「アババババババ!!ハァー!ハァー!堪らん!お嬢様もう一度その技を私目に!」
「はっ!?何を言っているのですか?」
「ですからもう一度その魔法を私に喰らわせて欲しいのです!ハァー!ハァー!」
「流石に変態もここまで行くと引くよな」
「お嬢様が撃ってくれないならば撃たなければいけない状況にしたら良いのです!旦那様ー!」
「あっ!ドーラ待ちなさい!ライズー!」
「ギャアーーーー!さ、最高です!お嬢様ー!!」
「ここまでするとは流石変態だな」
「さて博様、そろそろお食事に致しましょうか?」
「は、はい」
その日、俺はネーアには逆らわないようにしなくてはと思った日であった
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