29【サキュバスお姉さん】
人類みなニート~働いたら負けかなと思う~
主人公「葉月博、26歳」
女神「ターニャ、17歳」
孤児院の子供「カンナ、15歳」
異世界転生を余儀なくされ転生するも何故か女神ターニャも一緒に転生
仕方なく一緒に旅をする事になったのだが転生時に初心者パックを渡すのを忘れたりと
長く旅をするにつれ女神ターニャのポンコツぷりが露呈し始めるのであった
そんな到底女神の行動とは似ても似つかないポンコツ女神ターニャとの異世界のんびり?転生珍道中物語です
街に入ってからかなりの数を見る事になったそれは子供から大人まで多種多様で際どい衣装を身にまとうサキュバス達だった
「お兄ちゃん見ちゃダメです!」
カンナちゃんがピョンピョンと飛び跳ね俺の視界を阻止してくる
「大丈夫だよ、見ないようにするから」
「本当ですか?」
「ホントホント!」
俺の横をいい匂いがするお姉さんが通り過ぎる
「ああーっ!やっぱり見てるじゃないですか!」
プンプンと怒りまくるカンナちゃん、それはそれで可愛い
「ねぇーお腹減ったから早く行きましょうよ」
宿屋&食堂「タイムイズマネー」
「なんちゅーネーミングセンスだ」
「早くチェックインしてご飯にしましょうよ」
俺は二部屋を取りささっと食堂へ向かった
「いらっしゃいませー」
店員は勿論サキュバスのお姉さん達だ
「あら?お兄さん人間?」
「わかるんですか?」
「フフ、匂いでわかるわよ匂いで人間特有の匂い私たちの大好物の匂い」
店員はモジモジしながら俺の匂いを嗅いできた
「ハァーいい匂い!堪らなくそそるわね食べちゃいたいくらい」
「ダメです!お兄ちゃんは私の物です!」
今にもシャーっと威嚇するかのように牽制するカンナちゃん
「冗談よ冗談、で注文は何にしますか?」
いや全然冗談には見えないんだけどな
「オススメは?」
「そうねやっぱり精の付く料理かしらね」
「せ、精の付く料理」
想像したのかカンナちゃんの顔が真っ赤だ
「男性にはうなぎ、女性には美肌効果のあるコラーゲンたっぷりスッポン鍋かしらね」
「「美肌効果!!」」
二人が食い付く、流石に女の子だな美肌には興味津々みたいだ
「どうしますか?」
「じゃあうなぎで」
「「スッポン鍋!」」
「あとこの子にお肉か何かを作ってくれますか?」
俺はキュー用のご飯も注文する
キューキュー♪
俺達の目の前に赤く染まった飲み物が置かれた
「サービスです、よかったらどうぞ」
「おおっ!スッポンの生き血、初めて見た」
「あら?ご存知でしたか?」
「ええっ一応」
「「血ぃー!?」」
「はい、当店の生き血は色々とブレンドを施し身体の基礎代謝高め健康やダイエット効果があると女性に大変人気の商品となっています」
それを聞いた二人は躊躇せずに一気に飲み干した
「あら美味しいわね」
「甘くて飲みやすいです」
「うむ初めて飲んだが確かに飲みやすいな」
「当店の生き血は蜂蜜などを入れて臭みを消していて大変飲みやすい仕様となっています」
「何だが体がポカポカして来ました」
「はい50度のお酒で生き血を割っています」
「なっ、お酒ってカンナちゃん大丈夫?」
「大丈夫ですニャよ」
ん~猫語になってるな
「お兄ニャン!このおニャべ凄く美味しいニャよ」
ふふっ、コレはコレで可愛いから良いかな
食後、目をギンと光らせながら店員が近付いてくる
「お兄さん、お食事はいかがでしたか?」
「ええ、大変美味しかったですよ」
「それは良かったです、私もお食事が欲しいですわね、ジュルリ」
店員が俺のとある部分を凝視する
「それ以上近付いたら駄目ニャの!お兄ニャンはカンナの物ニャの!」
カンナちゃんは猫語全開で威嚇する
「あらそうだったの?ごめんなさいね」
お詫びとして変わった味のアイスを出してくれたのだがコレが俺の悪夢の原拠になるとは思いもしなかった
「あらあらカンナちゃん寝ちゃたわね」
「.....そうだな」
「どうしたの?」
「何でもないよ行こう」
「ありがとうごさいました」
俺はカンナちゃんをおぶって部屋へ運んだ
「ふふっ頑張らなくても頑張ってしまうから頑張ってね」
「?」
俺は一人部屋でまったりとしていた
「クソッ!寝れん!!生き血のせいだろか全然寝付けない」
御者のあの言葉が思い浮かぶ
「世界一の繁華街か」
気が付いた時には部屋を飛び出していた
「あら?博どうしたの?」
「い、いやー寝れないから少し散歩でもしようかなって」
「付き合いましょうか?」
「い、いや別に大丈夫だから」
「さては、いかがわしい店に行くきね!?」
「ちっちげーし!酒をあおりに行くだけだし」
「ふーん、なら私もついて行っても良いわよね?」
「いやそれは何て言うか違うし」
「何が違うの?」
クソ、ヤッパリこいつ嫌いだ!
何かを察したのかキューが顔目掛けて飛んできた
キュー!キュー!キュー!キュー!
「ほらキューは行くなって行ってるわよ」
「くっ!しかし、男には決してやらなければやらないといけない時があるんだ!
すまんキュー」
キューーーー!
俺は二人から逃げるように走り出した
「男ってあんなもんよ、だから心配しなくていいわよ」
キュー⤵
二人の視線を感じながら俺は闇夜に消えていった
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