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24【漆黒の黒】

人類みなニート~働いたら負けかなと思う~


主人公「葉月博(はづきはく)、26歳」


女神「ターニャ、17歳」


孤児院の子供「カンナ、15歳」


異世界転生を余儀なくされ転生するも何故か女神ターニャも一緒に転生


仕方なく一緒に旅をする事になったのだが転生時に初心者パックを渡すのを忘れたりと


長く旅をするにつれ女神ターニャのポンコツぷりが露呈し始めるのであった


そんな到底女神の行動とは似ても似つかないポンコツ女神ターニャとの異世界のんびり?転生珍道中物語です

【洞窟】


洞窟内は普通に明るく今も誰かが使用しているようだった


「おかしくないか?」


「何がよ?」


「最近はここを使う人はめったにいないって言ってたよな、それなのに普通に灯りもある、もしかして山賊はここを拠点にしているのか?」


「その可能性は高いわね」


俺達は注意しながら奥へと進んで行くと先の部屋から話し声が聞こえてきた


「お頭そろそろ例の奴らがここを通るはずですぜいかがいたしやしょうか?」


「冒険者か?」


「へい冒険者らしい素振りを見せていました」


「なら今回は中止だ」


「ですがお頭、奴ら上物の女を二人も連れていやしたぜ」


「なに本当か?」


「へい、人族の女に猫人族の女の計二人です」


「そうかそりゃー挨拶しないといけないな、よし人を集めろ!」


「へい!」


「丸聞こえ何だけどな、こいつらどうする?」


「狩っちゃていいんじゃない?山賊相手なら殺しを行っても問題ないみたいだし」


「まぁーそうだよなーこのまま放置して後で襲われても面倒だしな」


俺はキューをカンナちゃんに預け物陰に隠れているように指示を出した


「お兄ちゃん、お姉ちゃん頑張ってね」


俺は頭を撫でターニャと二人部屋へ向かう


「魔法で部屋ごとぶっ飛ばしましょうよ」


「それは俺らも死ぬから止めろ、それに人質が居たらどうするんだ?」


「じゃあどうするの?」


「この眠りの煙り玉を使おう、俺が部屋に投げ込むからその後土魔法で扉を覆ってくれ、これなら人質がいても死ぬことは無いだろう」


俺は奴らの部屋へ煙り玉を投げ込みターニャが土魔法で扉を覆った


【10分後】


中をのぞき込むとそこには見事に山賊達が倒れていた

数は山賊が10人、人質が7人の計17人

何も考えずに突入していたら返り討ちにあっていたな


「こいつらどうするの?」


「うーん取りあえず縄で縛って次の町まで連行かな、悪いけどカンナちゃんを呼んできてくれないか?」


「わかったわ」


俺は二人を待ってる間に


人質に解毒薬を飲ませ事情を聞く事にした

彼女達は10~20歳の魔人の女性だ

つい先日、魔人領から誘拐されてここに連れて来られたらしい

何でも人間領では魔人達が高値で取引されているらしく、すでに何人もの魔人が山賊達の手によって人間領に送られているみたいだ


「私達はこれからどうなるのでしょうか?」


「安心して下さい無事に魔人領までお送りします」


「本当ですか?」


「はい、それと仲間が二人来るので隣の部屋で食事と傷の手当てをして下さい」


それを聞いた人質達が安堵の表情を浮かべる、中には泣き出す子までいた


「お兄ちゃん!!」


キュー!


よほど心配したのか俺に抱きついてきた、事情を説明しターニャと二人で彼女達の心のケアをしてもらう事にした


俺は山賊達の中から一番装飾品を身に着けている男に解毒薬を与える


「ゲホッゲホッ!何があったんだ?ん?貴様は誰だ?この縄をほどけ!俺を誰だと思っている!」


目を覚ました山賊はじたばたと暴れている

しかし余りにもテンプレ過ぎないかこいつ


「へぇーあんたは誰なんだ?」


「聞いて驚け!俺は懸賞金なんと大金貨二枚の大悪党、漆黒の黒の頭クロス様だ」


「へぇーあんたがここの頭なのか」


「どうだ?ビビったか?今なら縄をほどけば命だけは許してやろう、その代わりあの女二人は置いていけよ?

味見をした後、娼館に売ってやるからよ!」


その瞬間、俺は奴の右耳を削ぎ落としていた


「ギャアーーー!!俺様の耳がぁーー!」


「いいかよく聞けあの二人に手を出してみろ地獄を見せてやるからな」


クロスは痛がる耳を押さえながらコクコクと顔を縦に振った


「大丈夫?悲鳴が聞こえたけど?」


「すまない、奴が暴れたので少しお灸を据えてやっただけだ」


「ならいいけどあまり無茶しないでね」


「わかってる、ところで彼女達の様子はどうだ?」


「食事を取ったら少しは落ち着いたみたい」


「そうかありがとう」


「いいのよこれくらい、博っ!後ろ!」


クロスは隠し持っていたナイフで縄をほどき一直線にこちらに向かってきた


「あまちゃんのガキが!縄で縛る前に武器を隠し持ってないか調べるべきだったな!」


俺は瞬時に振り返り左手でナイフを受け止めクロスの首目掛けて剣を振った


ドサッ!


部屋の中に奴の首が転がり落ちる鈍い音が響きわたる


「博!」


ターニャが心配そうに駆け寄ってきた、俺の左手にはクロスのナイフが見事に貫通している


「すぐに回復魔法かけてあげるからじっとしていて」


「すまない」


「いい?ナイフ抜くわよ」


「頼む、ヴウッ!」


ターニャの回復魔法により貫通した手がみるみる内に塞がっていく


「はい終了!もう無茶しないでね」


「何か女神らしいな」


「私、女神なんですけど」


「そうだったな」


二人は軽く見つめ合い笑った

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