表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
20/56

20【これが正解】

人類みなニート~働いたら負けかなと思う~


主人公「葉月博(はづきはく)、26歳」


女神「ターニャ、17歳」


孤児院の子供「カンナ、15歳」


異世界転生を余儀なくされ転生するも何故か女神ターニャも一緒に転生


仕方なく一緒に旅をする事になったのだが転生時に初心者パックを渡すのを忘れたりと


長く旅をするにつれ女神ターニャのポンコツぷりが露呈し始めるのであった


そんな到底女神の行動とは似ても似つかないポンコツ女神ターニャとの異世界のんびり?転生珍道中物語です

【南西の森】


森に到着した時にはもう夕日は沈み月明かりだけが森を照らしている


「カンナちゃーん!カンナちゃーん!」


雨音で声がかき消される


「どこにいるんだカンナちゃん」


森に入ってから何時間経っただろうか


すでに雨は止み静寂だけが森に広がる


未だにカンナちゃんの手掛かりは見つからない


「クソッ!全然見つからない」


...ちゃん、..いちゃん、..けて、助けて、私お兄ちゃん!


俺は声の聞こえた方向に振り向いた


目の前には白い影が立っている


「君は誰だ?」


白い影が指差した方向に突如白い線が現れた


「これを辿れというのか?」


振り返ると白い影は消えていた


白い線を辿って行くと大きな木の祠が現れた


祠から少しだけ少女の足が見える


「カンナちゃん?」


「ビクッ!.....」


「カンナちゃん?」


「来ないで!」


「よかった無事で」


「来ないでよお兄ちゃん!」


「皆の所に帰ろう」


「嫌もう放っておいて!」


「放っておけるわけないだろ!」


「お兄ちゃんなんて嫌い!嫌い!嫌い!嫌い!」


「じゃあなんで泣いているの?」


「.....」


「俺は人の気持ちに鈍感だと思うけど泣いている子を放っておけるほどバカじゃないだから君の気持ちを教えてくれるかい?」


「...も、もう独りになるのは嫌だよ

、剛お兄ちゃんみたいにカンナを置いて居なくなるのは嫌だよ、もう独りぼっちになるのは、お兄ちゃんと一緒に居たいよ」


俺はカンナちゃんをギュッと抱きしめた


「カンナちゃん、聞いてくれ俺は冒険者だからいつ死んで君の前から居なくなるのか分からない、そうなればまたきみを独りぼっちにしてしまうだろう、それでもいいなら一緒に付いて来てくれるかい?」


「...うん!」


「じゃあ一緒に行こう」


「ウワーーン!」


そこにはあどけない少女の少し大人びだ笑顔があった


俺はカンナちゃんを背負い町へ向かった


その道中、カンナちゃんは緊張の糸が解けたのかそれとも安心したのか俺の背中で眠りについた


「軽いなカンナちゃんは」


町に着いたのは夜中を過ぎていた


門番に身分証を見せると特別に門を開けてくれた、通常なら夜になると門は閉められ朝まで入れないのだがターニャが手を回していてくれたらしい


【宿屋】


ガチャ


「!」


ターニャは寝ずに待っていてくれたらしい


俺はカンナちゃんをベットに寝かしつけ、軽く経緯を話し孤児院に向かう


「とりあえず孤児院に知らせてくるからカンナちゃんを頼む」


「わかったわ」


【孤児院】


コンコン!


先生が恐る恐る出てきた


俺は事の顛末を話しまた明日、朝に伺うと約束した


【宿屋】


帰って来るとターニャはうつらうつらと眠そうにしていたのでベットに寝かせつけ自分も就寝した


朝目が覚めると俺の布団の中にカンナちゃんが潜り込んでいた、きっと寂しかったのだろう


俺が起きたことに気付きカンナちゃんも起きる


「おはようカンナちゃん」


「おはよう」


昨日の今日だからか少しだけよそよそしいかった


ターニャを起こし皆で身支度をし朝食を取り孤児院へと向かった


【孤児院】


孤児院に到着し先生との話し合い


俺はてっきりターニャも参加するものだと思っていたが案の定子供に見つかり引きずられていった


カンナちゃんを連れて行く許可を取る為に事の顛末を話した


先生は大変喜んでくれた、カンナちゃんは相変わらず泣いている


ターニャを回収し孤児院の皆と別れの挨拶をした


「せ、先生!今までありがとうございました、このご恩は忘れません」


「いいのです、私はあなたの事を本当の娘だと思ってます、だから何時でも帰ってきなさい、ここがあなたの我が家ですから」


二人は抱き合い涙を流す


「あれー俺、涙腺が弱くなってるな」


「博なに泣いてんのよ」


「そういうお前もな」


無事に皆との別れを済ませた俺達は時間が無い為二手に別れる事にした


ターニャはカンナちゃんとカンナちゃんの身の回りの物を購入

俺はギルドへ旅立つ説明、別に必要ないかもだけど一応世話になったから


ギルドへ着くとギルマスに挨拶をしこの町を旅立つと言うと一通の手紙をくれた

向こうのギルドに渡して下さいと有り難いこ事に口利きをしてくれるらしい

キャーシュとニャーナに別れの挨拶をしてギルドをさった


集合場所に行くがまだ2人は来ていない女の買い物は時間がかかるものだな

仕方が無いので先にチケット購入し待っていると向こうから独りの美少女が小走りで近づいてくる


「お兄ちゃーん」


ボフッ!と抱きついてくるカンナちゃんの服装は、白のワンピースに麦わら帽子という完全美少女セットである

そのこの美少女がカンナちゃんであった


「お兄ちゃん、どう似合ってる?」


「すごく似合ってるよ」


「エヘヘヘヘ」


ぜひこの美少女を世界中の人に見せてあげたい、美少女と思わない奴には天誅を見舞わせてやる


カンナちゃんは俺の腕をギュッと力強く握っている


「カンナちゃん別れの分だけ出会いがあるんだよ」


「うん.....」


少しシリアスになりながらも俺達を乗せた馬車はドルネスへと向かう


そんな中、沈黙を守っていたターニャが大きな声で叫ぶ


「エ、エール!私のマタタビエール!!」

よろしければ感想、ブックマークお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ