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16【その手の温もり】

人類みなニート~働いたら負けかなと思う~


主人公「葉月博(はづきはく)、26歳」


女神「ターニャ、17歳」


孤児院の子供「カンナ、15歳」


異世界転生を余儀なくされ転生するも何故か女神ターニャも一緒に転生


仕方なく一緒に旅をする事になったのだが転生時に初心者パックを渡すのを忘れたりと


長く旅をするにつれ女神ターニャのポンコツぷりが露呈し始めるのであった


そんな到底女神の行動とは似ても似つかないポンコツ女神ターニャとの異世界のんびり?転生珍道中物語です

「さっきぶりだな」


「よかった無事に力を解放出来たみたいね、お兄ちゃん」


「無我夢中だったけどなんとかな」


「その力は強大だから使う場所を間違えないでね」


「わかっているよ、でも俺にこの力を使いこなせるのだろか?」


「お兄ちゃんなら大丈夫だよ」


「そうか?」


「うん、もしかしたらお兄ちゃんは白き担い手になれるかもしれないよ」


「白き担い手」


「そうかつてのあの人達のように.....」


【数日後】


「こ、ここは?」


「!」


ターニャは無言で抱きついてきた


「ターニャ?」


「バカ死んだかと思ったじゃない!」


「すまない」


「今回だけは許してあげる」


ターニャは涙と鼻水でボロボロになった顔で笑った


カラーン


部屋に入って来たカンナちゃんが飛びつくように抱きついてきた


「お兄ちゃん!よかった!本当によかった!生きてて!」


「イテテテテ、痛いよカンナちゃん」


「ごめんなさいお兄ちゃん」


「死なないって約束したからな」


「うん」


包容は少しのあいだだったが俺には凄く長く感じた


「下で何か食べ物貰ってくるね」


「お願いするわ」


「イテテテテ!」


「ほら動かないの綺麗に拭けないじゃない」


「別にそこまでしなくても大丈夫なんだけど」


「なに言ってるのよ五日も寝てたのよ!五日も!流石に汚いわよ」


「五日?俺は五日も寝ていたのか?」


ターニャの手が止まる


「もう目を覚まさないんじゃないかと本当に心配したんだから」


「迷惑をかけたな」


「ほんとよ.....ちょっとバケツの水かえてくるわね」


「ああっ頼む」


入れ替わりでカンナちゃんが入ってきた


「お兄ちゃん、お姉ちゃん泣いてたよ」


「そうか」


「お兄ちゃんカンナね、お兄ちゃんに謝らないといけないの」


「どうした?」


「だって、だって、お兄ちゃんが怪我をしたのはカンナが言う事を聞かずについて行った事が原因だから、だから、嫌われる事をしたからカンナはカンナは....グス」


握り拳を作り小さな体が小刻みに震えていた


「カンナちゃん」


俺はギュッとカンナちゃんを抱き寄せた


「!?」


「カンナちゃん生きててくれてありがとう」


「ウワーン!!ゴメンナサーーイ!」


カンナちゃんはひたすら泣いた、そして泣き疲れたのか眠ってしまった、それを見計らったかのようにターニャが部屋に戻ってきた


「おかえり」


「ただいま、何か有ったの?」


「別に何もないよ」


「そう、なら別に良いけど」


「.....」


「「.....あ、あの」」


「お先にどうぞ」


「博こそ」


「.....」


「あっ私バケツ持ってくるの忘れたわ」


「ハハッ!相変わらずおっちょこちょいだな」


「ちょっと取ってくるわね」


立ち上がり取りに向かうターニャの手を俺は握り捕まえた


「えっ!?何?」


「.....バケツはもういい」


「あ、うん、わかった」


元の位置に戻り座るターニャ


「ありがとな、向こうで二人が俺を呼ぶ声が聞こえたよ」


「そうなの?」


「ああ」


「それにしてもターニャの手は小さいな」


ボソリと呟いた


「えっ?何?」


「何でもないよ、少しこのままでもいいかな?」


「うん」


俺はターニャ手の温もり、鼓動を感じながらいつの間にか眠りについていた

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