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13【観光】

人類みなニート~働いたら負けかなと思う~


主人公「葉月博はづきはく、26歳」


女神「ターニャ、17歳」


異世界転生を余儀なくされ転生するも何故か女神ターニャも一緒に転生


仕方なく一緒に旅をする事になったのだが転生時に初心者パックを渡すのを忘れたりと


長く旅をするにつれ女神ターニャのポンコツぷりが露呈し始めるのであった


そんな到底女神の行動とは似ても似つかないポンコツ女神ターニャとの異世界のんびり?転生珍道中物語です

【食堂】


「カンナちゃん本当に何もされていないの?」


「うん、一緒に寝てただけだよ」


「それなら良かったわ」


「良くねぇよ!何で俺は正座させられてるんだ?おかしくね?」


「当たり前でしょ、あんな事しといて」


「イヤイヤ、俺は被害者なんだからおかしくね?」


「本当だよ、私がお兄ちゃんのベッドに潜り込んだんだよ」


「はぁーわかったわよ、ほら椅子に座りなさい」


「お兄ちゃん大丈夫?」


「大丈夫、足が少し痺れただけだから」


「ごめんねカンナのせいでこんな事になるなんて」


「別に構わないさ」


むしろこんな子と添い寝出来るなら何時でもウェルカムだぜ


「博、あんた何か嫌らしい事考えたでしょ?」


「はぁー?べ、別に考えてねぇーし!考えてねぇーし!」


「図星ね」


「お兄ちゃんはカンナとニャンニャンしたいの?ニャンニャン?」


「ニャンニャン?えっ?ニャンニャンってもしかして!?」


「ちょっとカンナちゃん、なに言ってるのダメよそんな事言っちゃ」


「そうなの?」


「当たり前よ!ね、ね、博!」


焦ったターニャの顔は真っ赤に茹で上がっていた


「そうだな、外では言わない方が良いな」


「お兄ちゃんが言うならもう言わない」


「うん、偉いぞ」


また無意識にカンナちゃんの頭を撫でた


ゴロゴロ♪


カンナは嬉しそうに喉を鳴らす


「変態!」


「なにがだよ!」


「よく人前で女の子の頭撫でれるわね」


「妹が居たからよく撫でてたから別に普通だよ普通」


「へぇーそうなんだ何歳の子?」


「一回り違う」


「てことは13歳?そんなに離れてるの?」


「そうそう、両親が共働きだったから俺に凄く懐いていてよくこんな風に頭撫でてあげたよ」


「ふーん」


「社会人になってからは給料日には必ずプレゼント買ってあげたんだ」


「ふーん優しい所あるのね」


「俺の妹はな可愛いんだぞ!絶対に美人さんになるに違いない」


「お兄ちゃん、カンナ可愛い?」


「ああっ可愛いよ」


「なにこれ?何でこんなの見せられてるのかしら私」


「それでな俺の妹はな、あーだこーだ」


「カンナちゃんバカは放っておいてご飯にしましょ」


「えっ!いいの?」


「いいわよどうせバカの奢りだから」


「ヤッター!ごはん♪ごはん♪」


「で家の妹と来たらさー寝相が可愛いんだよ、そんな寝方するかって思う体制で寝るんだぜ、それでな」


「あんた何時まで話してるのよ早くメニュー決めてくれない?」


「いやでも妹の話がまだ」


「もういいわよ妹の話は」


俺たちは少し早めの昼食を取った


「おいしかった~♪」


「ごちそうさま」


「お兄ちゃんはこの後どうするの?」


「私はもう一眠りするは」


「えーつまんにゃい」


「おっ!猫語たまに出るな」


「あんた観光でもして来たら?」


「お兄ちゃん私が案内してあげる!」


カンナは博の腕を引っ張り食堂を後にした


「寝よ」


【商店街】


「そんなに走ると転ぶぞ!」


カンナは嬉しいのか走り回っていた


「えへへ大丈夫だよー」


「全く何がそんなに嬉しいのやら」


「ここが町一番のアーケードだよ」


ガヤガヤと沢山の人が往来する


「流石お昼時だな」


「休日はもっと多いよー」


カンナちゃんと一緒に色々な店を巡った


「流石に歩き疲れた、カンナちゃんは大丈夫かい?」


「......」


「カンナちゃん?」


「えっ?あ?どうしたのお兄ちゃん」


カンナちゃんは露店の青白い宝石が付いたペンダントに釘付けだった


「それが欲しいのかい?」


「うんん!ただ見てるだけだよ」


値段を見ると銀貨2枚、決して高くは無いのだが孤児院育ちのカンナちゃんにしてみたら大金だ


「よし!今日のお礼に買ってあげるよ」


「別にいらないよお兄ちゃん」


そう言いながら尻尾はピンと立ち上がっている


「おじさんこれを一つ」


「まいど銀貨二枚ね」


「カンナちゃん、貰ってくれるかい?」


「いいの?」


「さっきも言ったろ案内してくれたお礼だって」


「あ、ありがとう」


余程嬉しかったのか目の前でクルッと一周回ってみせた


「どう?お兄ちゃん似合ってる?」


「ああっ、凄く似合ってるよ」


恥ずかしかったのか顔を赤らめながら俺の腕に抱きついてきた


「エヘヘッありがとうお兄ちゃん宝物にするね」


「どういたしまして、さぁ帰ろうか」


「うん」


【孤児院】


「お兄ちゃん、明日も来てくれるよね?」


「ああっ、だけど夕方な」


「えっ?!何で?」


「クエストを受けるからな」


カンナちゃんは俺の腕を掴みブンブンと揺さぶりだだをこねる


「嫌ぁー!朝から遊ぶの!」


「いやいや、これ一応仕事だから無理だよ」


「じゃあ私も仕事する!」


「ギルドに加入してないから無理だよ

それにモンスターとか出てきたらカンナちゃんを守れる自信無いよ俺」


「ヤダ!一緒に行くの!」


駄々をこねる音に気付いて先生が駆けつけてくれた


「どうしたのですか?」


「かくかくしかしがです」


「カンナちゃん言うことを聞かない子はご飯抜きですよ!」


その言葉にカンナちゃんはフリーズした多分ご飯と俺とで天秤にかけているのだろう


「ほら行きますよ!」


先生が強引にカンナちゃんを引っ張っていく


「嫌ぁーー!嫌ぁーー!」


カンナちゃんの叫び声は夕日の空にこだましていた

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