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わたしの家族  作者: 明樂
わたしと男の子
8/15

秋花の恋心③

「はぁ……はぁ……」

教室に走って戻ってくるとみんな驚いた。


「秋花どうしたの?!なんかあった?!」


「……はぁー……はぁ……」

わたしはその場に座り込んだ。


「秋花とりあえず椅子座ろ?ね?」

1年生の時から仲良くしてる女の子が手助けしてくれた。


「秋花何があった?愁里くん?」

わたしなんか喋ろうとした途端愁里が帰ってきた。



愁里は状況を理解したらしくこっちへ来た。

「秋花どうしたの?!大丈夫?!」


わたしは愁里の手を振りほどいた。

「光森さんとお幸せに!!!」

ランドセルを持って職員室に向かった。


わたしは早退させてもらった。

愁里と光森さんが2人で居るところがキスするところがしっかりと頭に焼き付く。



「愁里のばか……」

そもそもわたしと愁里は一応双子のきょうだい。

血の繋がりもないし戸籍上養子だけど。


だから近親相姦、とかではないけど。

それでもお父さん達は怒るんだろうな。


「ただいま」

お父さんもお母さんも仕事でいない。

わたし1人だけ。




自分の部屋に入りランドセルをベッドに投げつけた。

愁里の机の前に立った。

黒いノートが置いてあった。


「愁里、ごめんね。」

わたしは悪い気がしたけどノートを開いた。


****


────5月12日

今日はこの家に来てから5年が経つ。

僕の、誕生日と言っていいだろう。

僕に誕生日なんてなかった。名前も。

ここにきて誕生日と名前を貰った。


迷惑かけないように、しなきゃ。



────9月17日

クラスに転校生が来た。光森愛さん。

僕の隣の席。秋花がしてくれたように学校案内しないと。



────9月27日

光森さんが色々話してくれた。

名字で呼ばれるのが嫌いらしい。

お母さんが再婚し引越してきたけど、再婚して出来たお父さんとは上手くいっていないそう。

それでその名字で呼ばれたくないんだって。


明日から気をつけないとな


****


わたしはノートを閉じた。

そして、ベッドに飛び込んだ。




そして、大泣きした。

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