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わたしの家族  作者: 明樂
わたしと男の子
13/15

再会

その日の放課後いつも通り愁里と帰っていた。

「もうそろ5年生も終わりか〜」


「早いねぇ…」


「中学生に早くなりたいね!」


「そう?僕は今のままがいいな」


「えー?そんなのつまんないじゃん!! 」


「そんな事言わないの」


「はぁーい。」

しばらく歩くと中学生がいた。


「……」

愁里の顔が少し険しくなった。


「愁里……?」

その中学生を通りこそうとした時だった


「あの! 」

呼び止められた。


「はい?」

わたしが後ろを振り向いた。顔を見ても誰だか分からない。


愁里は下を向いた。

「俺、朝倉龍って言うんだけど…もしかしてって思って声掛けたんですけど…」


「え?? 」

"朝倉龍 "……聞き覚えのある名前だった。

でも誰なのか思い出すのに少し時間がかかった。


「……何しに来たの」

愁里はゆっくりと口を開いた。


「やっぱり、俺の弟……だよな?」


「僕を捨てたくせに弟なんて言わないで!!」

愁里は振り向いた。


「……悪かった。本当に、ごめん。 」


「謝って済むことじゃない…僕はお前の出来損ないって……そう言われてきたんだ」


「……」

わたしは黙ってることしか出来なかった。


「なぁ、亮……今からでもいいから一緒に暮らさないか?」


「……りょう、って?」


「あぁ、俺や父さんが密かに呼んでいたお前の名前だ 」


「……僕は、僕は佐々木愁里だから。貴方の弟じゃないです。秋花帰ろ。 」

愁里はわたしの手を引っ張り歩き出した。



****



家に帰り両親にその事を話した。

「じゃあ龍くんに会ったんだね?」


「……そう。一緒に暮らそうって」


「それで?」


「もちろん断ったよ。嫌だったからね」


「あと、愁里のことを"りょう"って呼んでた」


「りょう?」


「あいつらが密かに僕のことをそうやって呼んでいたらしい 」


「なるほどね。今度龍くんに会ってお話してみたいな。」


「……そうだね。」

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