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私の戦闘記録  作者:
9/14

9

今回長いです!

あの男に、腕を引っ張られてどこかに連れて行かれている間に、私は絶望してた。


こんなところ知らない。わからない。だって、だって。私、ここに来る前は。


学校に行って。

事故にあって。

あしとか。てが。

とんで。いて。

ちが。じめんに。

とらっくが。



ひっ。


息を呑んだ。


なぜ私は今怪我なく無事なの。

なぜ私の手足が元通りにあるの。

なぜ私はまだいきているの。


私は、なぜ。


今のこの現状よりも、自分の、間違いなく事故にあったのに無事であるという状態のほうが怖くなって。



暴れだす。思考も身体も。




煩い!暴れるな!静かにしろ!


多分そんな感じなんだろう、よくわからない言葉を、このおとこにかけられる。


引っ張られる、なんて表現よりも、引きずる、のほうが正しいような感じで私を連れていた男は。


いきなり、進むのをやめた。


痛いな!いきなり止まらないでよ!


いつもの私なら、本人には言えなくても心の中でくらいなら考えていただろうけれど。

今の私は、もう、何がなんだかわかっていなくて。頭に、そんなことを感じる余裕がなくて。


ここは。


と、思っていたら、止まった先にある、重たそうなドアの左右にいた、制服っぽい格好をした二人に男が何か声をかけた。


二人の方が、この男よりも地位が低いのだろう。

男の方は、モノトーンな場所にいた時の、白い人たちを後ろに従えていた時の、慣れているんだろう偉そうな態度を崩さない。


そんな態度のままで、

ドアの先に入れろ

みたいなことを言っているのだろうが、二人は丁寧に、しかし断っている。


だが、男は諦めなかった。

ふんっ、と鼻で息を吐いたあと。


私を俵担ぎにして、自分で、見事な彫刻を施された、ドアを開ける。


あの二人、お気の毒様。後で怒られるんだろうなぁ。



ふっと、自分の心に大分余裕が出てきたことに気づく。


あんな事故にあって、痛い思いをして。それでも無事なんだ。それはとても、すごいこと、ありがたいことじゃないか。






嫌な現実から、目をそらしたまま。


嘘ってわけでもないんだからつまらない。


一応エイプリルフールしようとしたんだけどなっ!

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