言われたこと
交流会が終わった。
はくろとすずれがまだ中央に残っていた。
「なぁ、なんであんだけ人を思えると思う?」
ってはくろがきいてきた。
「...さぁ?」
すずれはこたえる。
「人間として生きててもわかんないの?」
はくろはそういう。
「はぁ!?人間として生きてたら当たり前にできると思うなよぉ!?」
と少し笑いながらすずれは怒る。
はくろは神の子になる前は虎に拾われて生きていた。人間としてではなく虎として生きていたのだ。
「人間と話すのとか全然なかったしさ、ほんと人間の価値観とかよくわかんないや!」
はくろはそう笑いながら言っている。
けれど、多分人間と虎はそこまで変わらないのだろう。
はくろは虎の家族を全員殺されたときに殺した人間を皆殺しにしたと聞いた。
それと多分同じだろう。
「いや、お前が家族思うのと同じような感情じゃないの?」
すずれがいった
「?なんのことー?」
きっとあのときのことは思い出せない。
いや、本能的に思い出したくないのだろう。
すずれは察したのか他の話題にした。
「私さ、ひまわり好きなんだよね。」
急な話題変換にはくろは戸惑っていたがすぐに慣れた。
「え、ひまわり?」
なんとなく聞いてみることにした。
「そう、ひまわり。」
なんでだろうと思っている間に
「なんで?」
とはくろがきいた
「んー、私期待されて育ってきたんだ」
すずれが昔のことを思い出しながら話す。
「それでね。期待されてない妹が羨ましくなっちゃったの。」
すずれはよくわからない。すずれは太陽を自分のもののようにに扱うみたいな笑顔をしている。
「あ、ねぇ、しらり、夢、見せてよ。」
すずれはいう。このこと誰にも言ってないはずなのになんでわかるんだろう。
「え、あ、うん。」
私はそのことはあえて聞かないことにした。
そして頭の中にすずれの昔を流すことにした。
「すずれさまは完璧ね。それに比べて妹の方は」
メイドが話していた。
少しでも完璧でないところを見せてはだめなんだ。
「おねえちゃん!みてみてー!ひまわりだよ!」
妹がひまわりのような笑顔で話す。
「きれいだね。」
私はその笑顔を真似ながら話す
「ひまわりはね!太陽の方を向くんだって!」
妹はその笑顔を保ちながら話している。
いいなぁ
「なんでそんなこともできないの!!」
「姉に比べてあなたは、!」
お母さんが怒鳴っていた。
だから私は
「お母さん、大丈夫だよ。私が完璧にするからね!」
とできないことを言った。
「ほんとー?」
しつこく確認してきた、あーめんどくさい。
「うん!ほんとー!」
また私は嘘をつく。
「じゃあ神の子になってくれるー?」
あ、それならできるよ。お母さん。
「うん!わかった!」
と言いながら私は母を刺した。
「え、すずれ?」
どうしたんだろう。私はお母さんが言ってたことをやろうとしただけなのに。
「すずれやめ、、」
なんでー?お母さんがいったことじゃん。なんで?
わからなかった。やめてって言われたから一旦やめたがもう遅かったみたいだ。
「ち、血が!、」
喋って早く死ぬようにやってくれてるのかな、?優しいな。じゃあ私もそれに答えてあげないと。
「お母さん!ありがとうね!」
私は何箇所か刺した。急所なんて当時はわからなかったからだ。
で、次はお父さんを殺さないと、、
「な、何をやってる、、!」
あ、やっぱ私の親は優しいな。望んだら来てくれるなんて、!
じゃあちゃんと"殺してあげるね"
「なに、して」
『契約を結びますか?』
あ、やっと来た。ほんと遅いなぁ。もちろん結ぶに決まってるよ。
お父さんこれで一瞬で死ねるからね!
「や、やめ!」
これで神の子に慣れたよ。お母さん!
あれ、なんで褒めてくれないんだろう。
あ、声出せなくなっちゃったのか、、意識もなくなっちゃってるし。あーあ、神の子になった意味ないじゃん。
「おねえ、ちゃん?」
ひまわりのような笑顔が消えていた。
「どうしたのその顔!もっと笑ってよー!」
ちゃんとひまわりのような笑顔でいれてるかは不安だった。
「お姉ちゃん!!!」
急に大きい声を出した。
「ぎゅーしてあげるから!だいじょぶだから、ね?」
怖い。
何故かそのような考えが出てきた。
「ほらぎゅー!!」
妹は私に抱きついてきた。
痛かった。
今まで痛みなんて感じたことないのに──
『そいつ殺せよ?』
そう頭の中で囁かれた。
だけど、無視した。
『ちっ……』
舌打ちされ、体を乗っ取られそうになった。
だけど神の子の力でなんとか耐えられた。
「ねぇ、お姉ちゃん。私のこと食べていーよ?」
意味のわからないことを言い出した。
「やだ、、!ひまり、!」
私は妹の名前を叫んだ。
「大丈夫!お空できっと会えるから」
そう言われた途端体の制御が効かなくなった。
私はひまわりのような人を食べた。
私はひまわりになりたかった。
ひまりは私と混ざったようだった。
食べてからひまりのような笑顔が少しはできるようになった。
けれどずっと痛い。
どこも怪我してないのに痛い。
辛いんだ。
私はひまわりになれても太陽を向けなかったんだな。
あ、思い出した。
「すずれ!」
しらり?
「思い出したよ、!」
あ、だめだ。その記憶。だめみたいだよ。
『不要な記憶だ。』
「...!」
すずれは少し抵抗していた。
『その記憶、、いらない』
「や、だ」
すずれはすっごく嫌がっていた。
「そうやって嫌がれるの羨ましいよ。」
はくろはいった。はくろはそこまで感情的になれない。だから記憶消されそうになっても何も抵抗しないだろう。
私は記憶があまりないから消されることはそこまでないがすずれとかは一部の記憶は好かれてない。だから消されることがたまにある。
数分経ってすずれが起きた。
すずれは妹のことは忘れてしまったようだ。
しらりはただただ見ていた。
何も感じず、そんなしらりをみるのが私は怖かった。
すずれは不思議ではあるがまだ人間味はあるし弱点だってある。
本当に怖いのは君だよ……しらり。




