紅蓮の中に
極大魔法で、クレータ化した地形。
まだ、魔法の熱で灼熱に包まれ、生物が存在できる状況ではない。
すごい威力だったのに。
この人は、何をしようとしているの?
サムソンさんなんとか言って。。。。って凍りついてる?
かまわず、プレストンは詠唱を始めた。
「我が主神、サドミスト。地面に穴が空いただけで、大喜びしている小物たちに、神の知恵をおしめしください。カチカチ山のタヌキさん、おいでませインフェルノ!」
えええええ!
それも、極大魔法じゃない!
プレストンさんも、極大魔法しか使えないか。
そんな事を考えている間に、極大魔法:インフェルノが発動した。
眩い光に包まれたが、その光は一瞬にして四方に爆散し、クレーターの壁面は紅蓮に焼けただれた。一部溶融している。魔鉱石が溶けてる?
信じられない、こんな猛烈な極大魔法2連発。
どんだけ、魔力あるんだこの人。
またもや、怖かった。
またもや、すごく怖かった!!
またもや、すごい迫力だった。
でもこれでようやく、完了だ。
私は涙目担ってしまったが、プレストンの顔を見上げた。
え!?この人、何か詠唱している?
そして、3度目の詠唱が始まった。
どんだけ、凄いの、これ以上何がやりたいの?
ノーミソ、おかしいんじゃない?
もう、わからん、この人。
サムソンさん、、、、白目になってる。。。
「我が主神、サドミスト。最後の仕上げをお示しください。
まわれまわれ、子供でも知っている、グラビティセパレーションを示せ!ヘルファイヤ!」
クレーターを漆黒の球体が包んだ。
内部では紅蓮の炎の暴風が荒れ狂っている。
もう何が何だか さっぱりわからん
とにかく この周りは危険だということだけ。
早く収まれる、ヘルファイヤー!
もうこれで終わりよね。
そう思いながらプレストンの顔を見上げた。
口元が動いた
まだ何かやるの?
身構えてた 途端言葉を発した。
「お疲れ様。 怖くなかった?」
終わった、よかった!ほんとに終わったのよね。。。。
ふぅ、、、、、
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
10キロ離れた待避所では司令達が話していた。
「極大魔法 3連発か 地面 硬かったのかな?」
ものすごい魔力だよね。
もう異常じゃない?
とにかく収まったようね。
じゃあ 冷たいものでも飲んで待ちましょうか。
ビールと食器が持ち込まれた。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
ほんの少し前
クリスタルドラゴンと対峙している、ノヴァとダットたち。
クリスタルドラゴンの胸が輝き、プレス吐きそうになっている時、
天井がものすごい勢いで、爆発し、爆炎とともに落ちてきた。
その瞬間に、突然、ドラゴン像の前て拾った剣が、ノヴァの手の中で輝き、ノヴァとダットのメンバーは防護結界に包まれた。
クリスタルドラゴンは、天井と爆炎に圧し潰された。
それだけにとどまらず、次は強烈な熱線で周囲の岩石が溶け始めた。
もう、クリスタルドラゴンは見る影もない。
なのに、さらに、極高温の爆炎の嵐が吹き荒れた。
それら、すべてをクリスタルの剣が発動し、みんなを護ってくれた。
「どうなってんだ?」
「ここは地獄か?」
「初心者しか行かねーよーな、ダンジョンでなんでドラゴンが、、、」
「あの部屋ごと転送したの?ここはどこ?
ダットのメンバーはそれぞれ口々に疑問を発したが。
ノヴァの持っているクリスタルの剣が、輝き、防護結界を発動し、自分たちが生き残れた、ことを理解した。
彼らの周りには、結界が光り輝いているが、周りの灼熱地獄で、一歩を踏み出すことはできなかった。
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
私と、サムソンさんは、プレストンさんの腕を掴み、眼の前は溶岩と化したクレーターだ。凄まじい。。。。
それしか言葉が出てこなかった。
辺りを見渡すと、何か、光っているものが見えた。
あれ、何?