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極大魔法しか使えない残念な冒険者  作者: 白山月


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アカリはリゾート(改正)

国王は安堵したようだ。  ロイヤルヴァルトが国のために役立つかどうか、ようやく目処がついたのだ。  今まで、ロイヤルヴァルト(極大魔法しか使えない組織)について、悪い噂を聞かなかったわけではない。  厄介者扱いされていたプレストンを抱え込み、色々と試行錯誤してきた成果がついに実ったのだ。こんなに嬉しいことはない。


 カタリーナがこのままロイヤルヴァルトに行って、後ろ指を指されるようなことになっては……と、ずっと心配していた。  これからはロイヤルヴァルトも、国に役立つ組織として称賛されることになるだろう。  これでカタリーナの魔法の問題は解決だ。よかった。


◇◇◇


 ジェイコフとサンドラは、ヤエイズルに着いてからというもの、温泉宿でのんびりと保養している……という体裁になっているが、実は仕事中である。  オークリンとサムソンを監視・管理するという立派な任務があるのだ。  宿泊代、交通費、飲食代、すべて公費である。  こんな観光地で、必ず領収書を切ってもらう客も珍しいだろう。  実に羨ましい出張だ。


 毎日、クエルクスの動向について報告をもらっているが、今日は直接会っての面談である。  報告が一通り済むと、オークリンが尋ねた。 「最近、アカリさんはどうしていますか?」  オークリンはアカリのことが気になっていたようだ。ジェイコフが答える。 「あの子は、リゾートを満喫しているよ。プレストンが王女に連れ回……いえ、お供しているので、常に近衛騎士団が付いてくるからね。アカリは護衛の仕事を丸投げして、余った時間はのんびりしているそうだ」 「そうですか。じゃあ今日はこの後、遊びに行ってみようかな」


◇◇◇


 国王の別荘に行ってみると、アカリはいつものように近くの浜辺に行っているという。  浜辺に着くと、優雅にビーチパラソルの下で読書をしているアカリがいた。  水着の上にパレオを巻いて、いかにも観光客といった雰囲気だ。  少し離れたところから声をかけると、アカリは少し驚いた顔をしたが、快く迎えてくれた。  彼女は上機嫌だ。どうやら一人で時間を持て余していたらしい。


 そして、三人で海で泳いだ。  サムソンは、いつものブーメランパンツ姿で泳いでいる。  対するオークリンは、Tシャツ短パンで海に入った。 「さすがオークリン、地元民スタイルね」 「水着なんて、体育の授業でプールに入るときくらいですよ。地元民は海ではTシャツ必須です」


 三人は、童心に帰ってはしゃいだ。  泳ぎ疲れて、心地よい疲労感を感じながらビーチに上がった。  まどろんだ時間が流れていく。 「アカリさんって、元・近衛魔法師団だったじゃないですか。ダルフ隊長って、どんな人なんですか?」  唐突な質問に、アカリはきょとんとしている。 「どんなって……『あんな人』としか言いようがないけど。プレストンの件以来、『魔法制度が最重要』っていうように言動が180度変わったわね。まぁ、日和見な人よ。今ではロイヤルヴァルトと繋がりを一切持たないようにしているけど、きっと世の中の風潮が変われば、何食わぬ顔で昔の上司気取りでやってくるタイプだわ。私、人の悪口を言うのは好きじゃないんだけど……」


 それから、延々とダルフの悪口が続いた。  全部聞き終えると、アカリは飴ちゃんをくれた。 「何か役に立てた? 何か気になることがあったから、来たのよね?」  オークリンは自分の推理を語り、姉のクエルクスは悪くないと説明した。  アカリは、興味深げに聞いていた。

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