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第八話「国家会議、開催!?農民代表VS王都の役人VS魔王の亡命者!」

森の国、中央広場。

グランが急ごしらえで作られた“屋根付きツタ会議室”には、今、各国の人間が集まっていた。

本当に急に集まったのだ。


・王都から来た偉そうな役人(やたら金ボタンが多い)

・エルセレナ王国からの正式使節団(静かで優しい。リシュテリアも同席)

・魔王軍を抜けてきた謎の亡命者(角が折れてる)


そして、中央に俺。

野菜片手に、この国を代表して座ってる。


「何この場違い感……」

「落ち着け、レント。野菜で国を守ってきたんだ。胸を張れ」


「ありがとう、カムイ。重みが全然ないけど!」


まず口を開いたのは、王都の役人だった。


「王国よりの通達だ。森の国を、正式に“保護下”に置く。すなわち、王国の直轄領とし──」

「却下で」


「は?」

「いや、今拒否しましたけど?」


会場ざわめく。


「勝手に保護って言われても……うち自立してますから。そもそも俺、ここに捨てられるときに国王に認定貰ってますよ?”自由に使っていいって”。畑で食料自給、植物で防衛、外交も始めました。ナスも喋ります」

「最後のは不要!」


「いやそこ一番重要だから!ナスに聞いてみる?」

「やめろ!本当に喋ったらバカにされるのは私だ!!」


続いて口を開いたのは、魔王軍からの亡命者。


「……私の名はバロズ。魔王軍・元前線指揮官。もう二度と戦いたくない。だから……ここに、住ませてくれ」

「魔王軍が、”うちに”?」


役人が吠える。

というかまだこいつらの保護下に入った覚えは一ミリもないのだが。


「とんでもない!裏切り者など、すぐに処刑するべきだ!」

「お前、こいつは俺たちのところに来たいって言ってるのに口出すなよ!」


「なんだとこの野菜代表!」

「言い方ぁ!!」


リシュテリアが、静かに言った。


「ここは“育てる国”です。生まれや立場じゃなく、“今、何を育てるか”で判断する。少なくとも、わたしたちはそう理解しています。だからこそ”略奪”ではなく”協定”を選んだ」


その言葉で使者は引っ込む。

エルフという上位種族、加えて実際に略奪を行ってきたという歴史。

皮肉にもそれが、使者に対して抑止力となる。


「……ありがとう、リシュテリア」


リシュテリアは優しく微笑む。

バロズは畑を見つめながらつぶやいた。


「私は、森の土を踏んで……初めて“人間だった頃”を思い出したんだ。戦わなくていい場所を、ここに見た」


その言葉に、子どもたちがバロズに花を差し出す。


「おじちゃん、怖くないよ」

「ぼくの植えた花!きれいに咲いたから、どうぞ!」


バロズは膝をついて、その花を抱きしめた。


「……ありがとう……ありがとう……!」


その瞬間。

どこからともなく、ナスが語り出す。


「命を、育てる場所に──武器は不要ナス。でも、過去を背負ってでも歩く者は、歓迎ナス」

「なぜナスがこんなに名言を……!」


会議の結論はこうなった:


・王都の“保護案”は拒否

・バロズの亡命は受け入れ、畑担当へ(意外と料理上手)

・エルセレナとの協定はさらに拡張、「治癒作物協力計画」始動


そして──


森の国は、改めて“独立国家”として名乗ることを宣言

それを宣言した瞬間、どこかで風が吹いた。

谷の空を鳥が舞い、太陽の光が畑を照らす。


「……やったね、レントさん!」


ノアが笑う。

カムイが頷く。


そしてグラン・ウッドが静かにささやく。


“ようやく、根が張ったな。お前の国にも”


【森の国:独立国家として正式宣言!】

【亡命者:魔王軍の元幹部バロズ・就農中】

【王都:ナスの発言を記録し報告中】

【国家度:75%(リーファ評価)】

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