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No.063 決戦へ

敵もまたいろいろな人がいるんだなぁ。

 「とぉぉぉいりゃぁぁぁ‼」

 私は今親友にめっちゃ追い掛け回されている。訓練のはずなのになぁ……

 「ちょまってルカ‼」

 やりすぎだって‼怒られちゃう‼

 「だってこの戦闘艇、すごく扱いやすいんだもん‼」

 「まぁ、そうよね……」


 私はヘリア・ノーゼス。オリジン方面軍第6ホーネスト降下部隊所属の新米パイロットだ。そしてわたしたちが今乗っている戦闘艇は戦闘艇ディバイン、ワイダム連合で久しぶりに配備された最新の戦闘艇だ。ていうか戦闘艇自体最近出てきたものだけれどね。初心者でも扱いやすく、そして多分使わないとはいえ大気圏突入能力も有している。地球向けとは言え、ワイダム連合の中でも最強の戦闘艇になっている。でも少し生産能力に難があるので残念ながら旗艦である超大型艦に配備された60機だけだ。他に大気圏突入する船には大気圏内飛行能力を有した旧型の改造挺が配備されているらしい。もともと私たちの戦法は小型艦が高機動で戦う戦法だったけど、蝿みたいなやつがちょこまか動いて苦しめられたらしいからなぁ……


 「これにて模擬戦を終了する。全機、帰投せよ」

 「イエッサー‼」

 やっと終わった……家でのんびりしてたら急に招集がかかって呼び出されたからなぁ……そこからずっと訓練をしっぱなしだった。学校でもやっていたとはいえ、実戦が近づくと怖いものだ。

 「私が教官として接するのはここまでだと思え。ワームホール内から出たらすぐに戦闘になる。以後は各隊の隊長の指示に従え。各機、所定の場所で待機しろ」

 といってももうとっくの昔から船に乗っていますがね。私たちの超大型艦は出撃する前から訓練だったりとかの拠点としても使われてたしね。



 「第1から第6戦闘艇大隊は各自所定の場所に集合せよ。繰り返す。第1から第6戦闘艇大隊は所定の場所に集合」

 そこからしばらくするとついに招集がかかった。私たちには専用のブリーフィングルームがあるのでルカを叩き起こして一緒に向かった。でもダッシュしても10分近くかかるのはちょっとおかしいと思う……隊長ももう来てしまっていたし。


 「我が部隊の任務について改めて伝える。我が部隊は直接敵の宇宙艦隊と戦闘は行わない予定だ」

 私達の任務は地球降下後に各主要都市の占領が目的だ。宇宙で油売ってる暇はない。

 「しかしながらもし万が一、敵艦隊との戦闘で苦戦が続き、降下が困難なようであれば我が部隊も出ることになるだろう。その時はこの船の降下シークエンス、レベル3までに戻ってこい。この機体は単独降下も設計上行えるほどのスペックはあるが、本当にできるかは誰もやっていないし、そんな馬鹿げたことで死なせるつもりは私はない。初陣のものもいるが、私の指示に従えば大丈夫だ」

 うーん……本当かな……隣ではキラキラ目を輝かせているルカがいるけど……そんな簡単じゃないでしょ。私としては両親の敵を討ちに来たし。でも私は両親みたいに死にたくないし、ルカにも死なれたくない。この子、純粋だし戦争向きではないと思うんだけどね……



 「とりあえず、2機でバディを組んでくれ」

 そこからしばらく説明が続いたあと、実際に戦うときに相棒となる人を選ぶこととなった。やっぱ私はルカとだな。他に特段親しい人いないし。

 「えー」

 めっちゃ嫌そうな顔をしている。

 「いや私以外全員組んでるけど」

 訓練のこともあったからもともと半ば決まっているみたいなものだったしね。

 「大丈夫。私がヘリアを守ってあげるからね‼」

 私が守りそうな予感がする。


 「みんな組んだな〜。じゃあ降下後についての確認するぞ。私達、第6部隊は1回目の侵攻の墜落地点付近の制圧。簡単にできるか一番制圧するのに難しいか、正直どちらに転ぶかわからない場所だ」

 どういうことだろう?

 「こちらにも様々な情報が集まってくるのだが、あの日本というところは私達ワイダム連合とは因縁が深いからね」

 私の両親もだけど。私の両親は第3次侵攻で戦死した。最後まで戦い抜いて地球へ落ちていったらしい。両親を最後に目撃していた人が言っていたからな。もしかしたらと思って入ったけど、入ってよかったな。

 「よしこれでオリジンの連中をぶっ飛ばせる」

 うわぁ……やっぱルカって脳筋だよなぁ……

 「とりあえず、まずは生き残らないとだわね」

 そうでなければ意味がない。

 「大丈夫‼私が戦果を上げたら叔父様も喜ぶだろうし、父さん母さんにも……」

 うわぁ……殺意マシマシ。たまにルカ怖い顔をするよなぁ。まぁ私もとっとと両親の仇を討ちたいからね。

 「とりあえず、私たちの戦いはこれからだね」

 と思っていたら司令閣下からの訓示があるということでまた集められた。



 「諸君、我らがオリジンへ侵攻し始めて40年、ようやく終わりを迎える時が来た‼これまでの侵攻の中で我らは憎きオリジンに……」

 なんか眠くなってきたな……と思って横を見てみるとルカが寝ている……

 「ほらルカ‼起きて‼」

 流石にまずい。ついでに隊長が呆れた顔をしている。

 「ふにゃあ……」

 小さい声で言って揺すっても微動だにしないな……緊張感のかけらもない。


 もうすぐ終わると言われながら全く終わらずに、早数十年。いい加減とっととこの戦争が終わってほしいなぁ……


完全復活とはいかないですが、少しづつ投稿できるはず……

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