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No.057 足止め

ちょっと危なかったんだって。

 

 「優木。飛行隊各員、ブリーフィングルームに集まった‼」

 「分かった宗光」



 「みんな作戦は見たか?」

 「はい」

 「上手く行けば良いが、行かなかったらマズイだろ?」

 「それはいつものことだろ……とりあえずもう時間はない。すぐに作戦を開始する。今回は僕も出るけど、僕に構わず自分の任務を遂行してくれ」

 「いや、隊長は優木に任せる」

 そうか?

 「分かった」

 「よし、各員出撃準備‼」

 「了解‼」




 「艦長‼ブースター取り付けとD装備に換装、ミサイルも取り付けしたよ‼」

 「ありがとう白美。」

 「各員、搭乗完了」


 「各システムのリンクを確認。システムをネリネと共有。ジェネレーター出力上昇。ウェポンシステムオンライン確認。システムオールグリーン。Iちゃん、大丈夫だ。孝宏に言ってくれ」

 「了解しました」

 「ネリネ01よりキャプテンへ。隊長コードを引き継ぐ」

 「ネリネ00から01へ。了解した」

 さて、頑張るか。


『艦長、発進シーケンスを開始します。1番カタパルトより発進をお願いします。カタパルト展開、サポートアーム接続、発進用格納庫を展開します』

 「こっちは大丈夫だ」

『了解。ネリネ00へアームを接続。カタパルトへ移動開始。』

 「了解。接続確認。」

『アーム解除。カタパルトに接地。固定完了。ネリネ00、進路クリアー、発進、どうぞ‼』

 「0番機、好井優木、発進します‼」

 と言ってもバレにくいようにするためにゆっくりの出撃だけど。

 「ネリネ01より00へ。全機展開完了したぞ」

 「よし。あかね、ミサイル頼む」

 というわけでネリネからミサイルが流されてきた。これは敵艦が近くに来たら自動的に敵に向かっていくような設定にしてもらっている。その後、僕ら7機で敵艦に突っ込んで攻撃したあと、とっととブースターを使って逃げていくという算段だ。


 「ネリネ00より各機へ。全員所定の位置についたな」

 「ミサイルは全部で40発用意しました」

 「分かった。あとどれぐらいで来る?」

 「30分です」

 30分か……しばらく待つな。

 「なぁIちゃん」

 「何でしょう?」

 「これから地球ってどうなると思う?」

 「……私から答えることは出来ません」

 「……そうか」

 聞くべきではないよな。



『艦長‼ネリネより連絡です‼』

 「なにか動きか?」

『はい。10隻は針路はそのままですが、密集隊形になったそうです』

 警戒されてるな……

『作戦はどうしますか?』

 「変更はなしで」

 今更変えても意味ないし。

『了解しました』

 多分これが終わったらもう攻撃はないだろう。いや、もうやめてほしい……そんな事を考えているとネリネからまた連絡が来た。

『艦長、会敵まであと5分』

『こちらでもレーダに反応あり』

 「了解した。みんな聞いてのとおりだ。上手くやってくれよ?」

『了解‼』




 「捕捉しました。こちらには気づいていないみたいです。ただかなり警戒しているみたいですね」

 ここらへんで怪しい動きをしていたからな……

 「ミサイルの射程圏内に入ります。ミサイルが反応しだしました。ミサイル点火まであと10,9,8,7……」

 さて、その混乱に乗じてだな……

 「3,2,1……ミサイル点火。全て正常に作動しました。敵艦バリアーを展開。ミサイル到達まで、3,2,1全弾命中。……効き目が薄い?」

 「うわぁ……」

 ちょっと前に密集隊形になったのは防御を分厚くさせるためか……密集しすぎると1隻沈没したら巻き込まれるかもしれないが、よほど自信があるのか、他に考えがあるのか……

 「飛行隊全機に告ぐ。計画変更、全機今地図で示したところを狙ってくれ。ミサイルはもう全部ぶっ放せ」

『了解‼』

 「よし、ミサイル発射」

 それと同時に7機からそれぞれミサイルが発射された。

『外側にいた敵艦数隻、バリアー消失。敵艦、散開しだしました』

 「攻撃する‼最大出力で強化型キャノンを撃つ‼」

 「他の人たちも撃ち始めました」

 よし、撃つか。

 「艦長、全弾目標を攻撃、敵艦2隻撃沈、2隻大破。他の船から攻撃が来ます」

 もう少し削りたかったが……仕方ないか。

 「敵艦速度減少、主砲及びミサイル、さらに来ます」

 「よし、回避しつつ全機撤退する‼ブースター点火‼」

 「全機ブースター点火を確認しました。敵艦なおも攻撃中」

 「逃げろ逃げろ逃げろぉ‼」

 とっとと逃げないとこっちがやられちゃう。

 「全機離脱を確認しました」

 「分かった」

 「……艦長、1隻全速力で来ています」

 えぇ……

 「艦長‼幸の戦闘機のブースターが壊れた‼まずいぞ‼」

 えぇ⁉

 「ネリネ03‼どうなっている‼」

 「さっきの攻撃でブースターにあたっちゃったみたいで……、制御がどんどんできなくなっているみたいで……、どんどん推力も低下しているし、切り離すこともできなくて……」

 泣きそうだな……

 「優木たちは先に言ってくれ‼俺が行く‼」

 「Iちゃん‼行けるか⁉」

 「ちょっと厳しいです。このままだと追いつかれます……」

 まずいな……

 「艦長‼宗光が戻っていった‼」

 「主砲射程圏内まであと2分‼」

 「艦長‼どうしますか‼」

 置いてはいけないけど……

 「宗光さんたちのところに主砲が来るまであと1分‼」

 「ええいもう引き返してサポートするぞ‼」

 「はい‼」


 「優木‼もうちょい待ってくれ‼」

 直しているのか‼無理だろ‼

 「幸‼戦闘機を放棄しろ‼宗光のところへ‼」

 「はい‼」

 「主砲来ます‼」

 「撃ち返せ‼」

 「接触まであと2分‼」

 今からまたブースターを使っても速度がマックスになるまで時間がかかるし、その間もあちらは突っ込んでくるからな……だいぶまずい。

 「優木すまん‼幸の収容を完了‼」

 「よし‼離脱するぞ‼」

 「はい‼」

 「ギリギリでしたね。追いつかれることはないですし、あちらも戻っていくみたいです。」

 「良かった……」

 これでもう敵は来ないで欲しいな……

 「前方にネリネです」

 「帰ってこれた……」

 飛行隊はいつもみんなこんな感じなんだろうなぁ……自分もめっちゃ怖いし。

 「優木‼お疲れ様」

 「あぁ。宗光も。6人とも休んでおいてくれ」

 「艦長はどうするのですか?」

 いや普通に艦長業務に戻るのだが?

 「そ、そうすっか……」

 「元気だな艦長は」

 そうか?

 「無理するなよ?優木」

 そりゃな。




 「艦長‼お疲れ様です‼」

 「映像でちゃんと見ていたよ、優木」

 「今はあかねたちなのか」

 「そう。だから優木は休んでおいて?」

 ならありがたくそうさせて頂くか。

 「エーデルワイスたちとの合流はあとどれぐらいだ?」

 「あと20時間です」

 「最後まで気は抜けないけどな……」

 「そうね……」

 「とりあえずあとは頼む」

 「「「了解‼」」」

 さて寝るか。


お久しぶりです。投稿再開です。

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