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No.050 ワームホールへ行くための準備

ワームホールに行くための準備がほとんどできたんだって。

 

 「修理に関してはもうほとんど終わったで〜」

 ネリネがやっと修理し始めてからちょっと遅れて丸1日、さがみの人たちのおかげでなんとか修理と補給を終わらせることができた。

 「ありがとうございます。前回との変更点は?」

 「艦長が今回使った戦闘機を参考にして新しい戦闘機を作ったで〜」

 そんな簡単にできるものなのか。

 「と言うと?」

 「翼にMN装甲を使ってるんだよ。それとネリネ隊には武器とかの設計、開発、改良が許可されたからそのための設備も取り付けた」

 そうなんだ。それはありがたい。白美たちも認められたんだしな。

 「それと対空兵器としてレーザーも取り付けたから幾分か防御率は向上、それとスタビライザーもフローレスを参考にして4分だけ全面に展開できるようになったで」

 「4分ですか」

 「これが今の地球の技術の限界だねぇ。そもそも、こんなエネルギーをぶち込んで使うものではないと思うからねぇ」

 「そうなんですか」

 じゃあどうやって使うんだろう。

 「まぁ知らないけど、何となくそう思うんだよねぇ……多分もしこれを使っている人がいたら多分もっとこの素材の力を引き出せると思うんだよねぇ……」

 「そうですか……」

 それでもここまで出来ているのはすごいと思うけどな。

 「とりあえず、あとはAIのスペックを底上げしておくからそれが終わったら出港していいよ〜」

 「毎回ありがとうございます」

 いつもボロボロにして新しいものを取り付けてくれたりして申し訳ねぇ……

 「それが私たちの仕事だから問題ないでぇ。こっちも楽しませてもらっているし」

 「そうですか」

 「そうやでぇ。じゃあ私は戻るからね」

 「はい。ご足労おかけしました」

 「じゃあまた」



 「艦長、失礼します」

 「失礼します」

 「広海と矢一か。どうした?」

 さがみから戻ってすぐ、広海と矢一が艦長室に来た。あの話かな?それにしても速いな。1日しか経っていないで?

 「はい。てんりゅうの件です」

 「超特急で僕と広海で調べた所、少しだけわかったことがあります」

 「何だ?」

 と言うか徹夜しているなこいつら……目の下にクマができている。ちゃんと寝ろよ……倒れられたら困る。

 「ちょっと調べすぎましたね」

 「厳重すぎるんですよここ……」

 うん。すまん。滅茶苦茶悲壮な目でこっちを見てきている。

 「とりあえず、てんりゅうのあのおばさんはどうも、アメリカ地区の宇宙軍幹部とよく秘密通信しています」

 アメリカ地区⁉まあ日本地区だけではないと思うけどさぁ……寄りにもよって。しかも幹部とかまぁまぁ上じゃん。

 「そこからはアメリカ地区のサーバーに入らなければいけないので調べられていないですが、どうもそうみたいです」

 「……名前は?」

 「ヘラン・ビルトライト中将です」

 「中将って……」

 お父さんと同じ階級じゃん。

 「アメリカ地区は多いですからね……幹部」

 地区ごとに上下関係はないと言われているが、実際はアメリカ地区がトップのようなものだ。

 「分かった。他には?」

 「あのおじさんはどうも色々なところで接触しているみたいですね。特に日本地区の中で」

 「使いっ走りか」

 「ですね」

 「それと後ろ暗い連中とももしかしたら繋がっているかもしれません。確証はないですが」

 えぇ……面倒な輩だなぁ‼マジで。

 「と言うかそれでてんりゅう任せられているのかよ」

 お父さん、うちの軍のシステムどうなってんの‼マジで‼

 「まぁ、うちのAIは特殊ですしね……」

 「もう軍は掴んでいるけど放置されているのかもしれないですね。と言うか、アメリカとかが絡んでいるのかもしれないです」

 面倒くさいなぁ……

 「他には?」

 「もう時間切れでした」

 「アメリカ地区に入ろうとしていたので……」

 「いや、正直すぐにここまでの情報が出てくるとは思っていなかった。逆に驚いているよ。2人共ありがとう」

 「分かりました」

 「引き続き調査を続けますね?」

 「あぁ。でも今日は2人共休め。広海は当直大丈夫だから明日まで休んで良いぞ?」

 「分かりました。ありがとうございます」



 「ふぅ……」

 やるべきことが沢山だな。それにしてもどんどん色々なところに首を突っ込んでしまっているな……

 「命取りにならなければ良いのだが……」

 とりあえず、まずはワームホールの調査、ストレンジャーとの決着、てんりゅうの調査と過激派の実態、そう言えばまだ地上に降りれていないな。……しずかに怒られるだろうなぁ。

 「通信でもするか」


 「あっ‼お兄ちゃん‼久しぶり‼」

 「あぁ。久しぶりだな。どうだ?学校は」

 「友だちもできたし勉強に部活にちゃんと頑張っているよ‼水泳も中央大会で優勝して、6地区の総合大会とインターハイにも出れるし」

 マジかすげぇな……僕なんて中央行くだけで精一杯なんだぞ……

 「すげぇなぁ……自慢の妹だよしずかは」

 「えへへ〜そう言えばお兄ちゃんはいつ帰ってくるの?」

 「そうだなぁ……こっちが忙しすぎてまだ帰れないなぁ……」

 そもそも帰れるのか僕たちは?

 「ふぅ〜ん……お兄ちゃん、今何しているの?」

 急に真顔になるなよ。何かめっちゃ疑われてるぞ……勘がいいんだよなぁ、しずかは。でも言えないし……

 「……すまんが言えなくてな。まぁ、何とかなっているよ今のところは」

 「……」

 「しずか?」

 「……お兄ちゃんは、そんなんでいいの?」

 「え?」

 「お兄ちゃんはそんな事していいと思っているの?何かいつものお兄ちゃんとは、違うと思うな」

 「どういうこと?」

 「……お兄ちゃん。今日はありがとう。じゃあ切るね?」

 「え?あえ?ちょ‼」

 ……切れた。そんなことしていいと思っているのか。……どういうことだ?それとちょっと違うか。それは思っているんだよなぁ……何となく。自分の長所を生かせる職業だと思うよ?でもなんというか従っているだけだからなぁ……いつも3人で色々やっていたけどそれが出来ていないからなぁ。

 ……3人で集まっていないのも原因じゃね⁉まぁ良いか。でもしずかは寂しそうだったな。

 ……何もしなければいいけど。



 「優木、これが配属書だ。送信しておいたから見ておいてくれ。3隻だけの艦隊だが優木がこの艦隊の副司令だからな」

 えぇ……

 「分かった。……2日後に出発か」

 「あぁ。急ですまんな。アメリカが急かしてくるもんで」

 「いや、良いよ。じゃあ準備するね」

 「あぁ。くれぐれも死ぬなよ?」

 「分かっているよ。」

 ……今回のこれって、さっき矢一が言っていたことと関係あるのか?……何でも疑ってしまっているな。

 「疑うのは良いけど、人を信じなければ進めないものもあるからな……」

 どんどん疑り深くなってきてしまっているかな。


[ビービー]


『どうしたの?優木』

 「ネリネは2日後に発進する。各員準備を進めてくれ」

『……早くない?』

 「命令だからなぁ……他に2隻いるし。ちなみに僕がこの艦隊の副司令になった」

『……この艦隊大丈夫なの?そんなんで』

 知らないよ‼僕に言われても。でも3隻の中で2番目に長いの僕だからね……3,4ヶ月しか経っていないけど。

 「ともかく、みんなにも伝えてくれ。それと他の2隻とも連絡を取り合っておいてくれ。僕もすぐ行く」

『分かった』

 さて、どうなるんだろうなぁ……何もなければいいけどそんな事にはなら無さそうだな。

 「艦長帽と、制服と、ペンダントと、端末よし」

 ……そういえばこのペンダントマジで不思議だな。でもどっかでこのザラつき見たんだよなぁ……どこだっけ?

 とりあえず出港準備だな。


明日で学校終わりだ‼

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